荒谷俊治氏の音楽に寄せ 東京コールフェライン第28回定期演奏会

1981年7月、指揮者荒谷俊治氏の親しみやすい人柄と音楽にひかれて、さまざまな「合唱大好き人間」により結成。同年12月「第九」出演から活動を開始し、第1回演奏会を1982年11月に中野文化センター(現もみじ山センター)で開催。共に歌う愉しみと和気あいあいの雰囲気のなかに、より豊かで高度な音楽を目指している。

創立以来32年。定期演奏会のほか、荒谷氏の師である石丸寛氏の指揮による合同・単独演奏会も多数開催し、ジョイント・コンサートや賛助出演等意欲的な演奏活動を続けている。パレストリーナ、バッハ、ヘンデル、モーツアルト、シューベルト、ブラームス、ブリテン等の名曲の数々をはじめ、オペラの合唱曲から現代のジョン・ラター、邦人作品、日本抒情歌、童謡、民謡まで、幅広い分野に取り組んできた。

2004年5月に第20回記念定期演奏会で、東京ヴィヴァルディ合奏団によりヘンデルの「メサイア」全曲を、2008年4月には石丸寛先生を偲んで、氏の編曲によるステージと氏が愛したフォーレのレクイエムで構成する演奏会を開催、2009年8月には、荒谷俊治氏指揮者生活50周年を記念し、東京ヴィヴァルディ合奏団により、東京オペラシティでハイドンのオラトリオ「四季」を演奏し、「音楽の友」「音楽現代」誌上でも好評を博した。

また、2011年9月には創立30周年記念演奏会を紀尾井ホールで開催し、髙田三郎「典礼聖歌」、ブラームス「ドイツレクイエム」を演奏した。

なお、エレクトーンの清水のりこさんとは東京コールフェラインとしては第22回定期演奏会の折にジョン・ラター「マニフィカート」でエレクトーン伴奏で演奏いたし好評を博した。今年第28回定期演奏会で荒谷俊治氏編曲で髙田三郎の「水のいのち」を東京ヴィヴァルディ合奏団、ピアノを佐藤規子、エレクトーンを清水のりこさんに。大変好評なる演奏会でした。

東京コールフェライン/佐藤温子

撮影/上野能孝(スタッフ・テス株式会社) エレクトーン演奏/清水のりこ

2013年10月20日 紀尾井ホール