慶應義塾大学・高校の仲間が集う 楽友三田会合唱団第23回定期演奏会

私たちは慶應義塾大学もしくは高校の「楽友会」で共に歌った仲間が再び集っている合唱団です。「楽友会」は1948年に慶應義塾高校で結成された「音楽愛好会」をルーツとし、大楽聖の残した多くの名曲を演奏することを伝統として受け継いできました。林光、小林亜星、若杉弘などの著名な音楽家を先輩に有します。

昨年11月3日の第23回定期演奏会では、まず冒頭に、「音楽愛好会」創設主要メンバーの小林亜星さんが後輩のために書き下ろしてくださった「青春讃歌」を、亜星さんご自身の指揮で演奏しました。私たちがさまざまな思いを詰め込んで歌い続けてきたこの曲が 生まれてちょうど40年。感謝を込めての熱い演奏となりました。

第1ステージはJ.ラター作曲の「アンセム(聖歌)集から」。そして第2ステージは千原英喜作曲「おらしょ カクレキリシタン3つの歌」を演奏しました。この曲はもともと無伴奏混声合唱組曲ですが、2007年の第15回定期演奏会の際、弦楽五重奏版への編曲を委嘱し、さらに語りを加えて初演いたしました。今回は8年ぶりの再演となりました。

第3 ステージはG. フォーレの「レクイエム」。モーツァルトの「レクイエム」と並び、楽友会が最も多く採り上げてきた作品で、ほとんどの団員が大学在学の4年間には何れかもしくは両方を演奏した経験をもつ、ある意味で私たちの青春讃歌でもあります。指揮は山神健志、ソロは坂井田真実子、藤井大輔の各氏、そしてオルガンは、現在我が国で最も活躍されている大竹くみさんでした。特に オルガンの響きはオーケストラと合唱にしっかりと寄り添い、深い鎮魂の祈りに会場を包み込んでくれました。

今年も11月6日(日)に第24回定期演奏会を第一生命ホールで予定しており、バッハの「カンタータ4番」、メンデルスゾーンの「ラウダ・シオン」、そして武満徹の混声合唱小品から数曲を演奏いたします。

楽友三田会合唱団/佐良土雅文

エレクトーン演奏/大竹くみ

2015年11月3日 第一生命ホール