弦楽クインテットとエレクトーンとの共演で今までにない第九演奏会 第40回宇都宮第九合唱団演奏会

2021年12月5日宇都宮市文化会館大ホールに、エレクトーン、弦楽クインテットと声楽による、今までにない第九の演奏が響きわたりました。

第40回宇都宮第九合唱団演奏会はコロナウイルスの影響で昨年の野外演奏会に引き続き、特別な内容の演奏会となりました。「第九の灯を絶やさない」という思いから生まれた、全国でも珍しい弦楽クインテットとエレクトーンとの共演による演奏会です。

第1部では宇都宮第九合唱団特別招聘指導者の富澤裕氏に《私的第九論~それは素晴らしい曲なんです》というタイトルで第九について解説をいただきました。1時間におよぶ講演は、大野智子氏のピアノ演奏による実演をまじえながら、ユーモアたっぷりの熱く、丁寧で具体的なお話で第九を初めて聴く方にもわかりやすく大好評でした。

1部で第九の解説があったおかげで2部の演奏がとてもわかりやすく聴けてよかった、という声が数多く寄せられました。

第2部はベートーヴェン第九の第四楽章の演奏。出演は、以下の皆さん。

●指揮:佐藤和男

●エレクトーン:小林由佳、八谷奈津美

●弦楽クインテット:上保朋子、渡邊弘子(ヴァイオリン)、生沼晴嗣(ヴィオラ)、林一公(チェロ)、増山一成(コントラバス)

●ティンパニ:梅原智大

●ソリスト:小高史子(ソプラノ)、城守香(アルト)、高田正人(テノール)、寺田功治(バリトン)

●合唱:宇都宮第九合唱団

指揮者、ソリスト、弦楽奏者は栃木県出身や在住のプロの演奏家。エレクトーンは長年、水戸芸術館主催の屋外第九で演奏されている、小林氏、八谷氏のお二人。すばらしい演奏家による共演です。

演奏はエネルギッシュで美しく、フルオーケストラでは感じなかった音まで鮮明に聴こえました。エレクトーン2台と弦楽器の音の組み合わせは絶妙で、小編成とは思えない壮大なスケールの響き。かつ、小編成なので室内楽のように演奏家の掛け合いと妙技も堪能できました。ソリストと合唱も迫力があり、演奏終了後も拍手が鳴りやまないほどのすばらしい演奏会でした。

著・宇都宮第九合唱団 企画・広報担当/高田憲一

エレクトーン演奏/小林由佳、八谷奈津美

2021年12月5日 宇都宮市文化会館大ホール