エレクトーンの音色とともに大曲を披露 郡山バッハ研究会 第18回定期演奏会

当会は、J・S・バッハ生誕300年記念の年1985年に発足、バッハの合唱曲を中心に、より深く作品を練り上げたいという斎藤和夫指揮者の方針の下、2年に一度の定期演奏会に向けて、練習を重ねております。

1995年、1999年には、ドイツ、チェコを中心に演奏旅行を行い、現地のオーケストラと共演しました。定期演奏会では、プロのソリスト、オーケストラを迎え共演しております。

そして、2011年の東日本大震災で文化センターが損壊、一旦修復されましたが、以後の度重なる地震により、2021年の演奏会では、使用できず、中央公民館ホールでの演奏となってしまいました。狭いステージ上にオーケストラをのせるのは難しいと困っていたところ、アルトの押見朋子さんから「すばらしいエレクトーン奏者がいる」と大畑莉紗さんを推薦されました。

そこで、エレクトーンからオーケストラそのもののようなすばらしい音が流れたとき、合唱団員、聴衆から驚きの声が上がり、今までのエレクトーンに対する認識がすっかり変わってしまいました。

今回、バッハの「モテットBWV227」とメンデルスゾーンの「聖パウロ第1部」の伴奏を再び大畑さんに依頼したところ、オーケストラ伴奏を見事にエレクトーン用に編曲、また、バッハのオルガン曲もプログラムに入れ、会場いっぱいにすばらしい音が響き渡り、聴衆から「すばらしいオーケストラサウンド!」「まるで大聖堂の中で聴いているような音楽に包まれた」と絶賛されました。

合唱は2年間の練習の成果を十分発揮することができ、地方ではなかなか演奏されない大曲を演奏できた喜びに浸り、聴衆からも『次回もぜひ聴きたい』との声が多数寄せられ、幸せな一夜となりました。

著・郡山バッハ研究会 事務局長/斎藤恭子

エレクトーン演奏/大畑莉紗

2023年10月28日 けんしん郡山文化センター 中ホール