稽古場も本番も大笑いの渦「シャルル・ド・おっ、ぺれった」公演 真弓とえりの「夢は夜ひらく」Vol.1 ~同・級・生~

「おっ、ぺれった」とは田中真弓・永井寛孝・竹田えりの三人を中心としたコメディ音楽劇集団です。歌入り芝居が大好きな私たち、でもオペラというには歌がヘタすぎる、ミュージカルというには踊れない、じゃあ、喜劇だしオペレッタ? …というわけで、ほとんど言い訳として考え出された名前が「おっ、ぺれった」です。これだと「あなたたちがやっているのはオペレッタじゃない!」と批判されても「違うも~~ん。オペレッタじゃなく、“おっ、ぺれった”だも~~ん」と逃げられるというわけで…、あ~情けない。でもお陰様で今までの公演は「楽しい……」「おおいに笑える」と好評。多くの固定ファンも得て活動を続けています。

エレクトーンはEL-90が発売されたとき、そのアカンパニメントフレーズのあまりの完成度の高さに感動!し、1994年初演の「恋はコソッと」という作品で初めて使用させていただきました。

今回の公演のきっかけは、エレクトーンシティ渋谷から「エレクトーン50周年を記念して何か面白いことできない?」というお話が始まりでした。1月のシティ企画イベント(60年代、70年代の音楽を当時のエレクトーン伴奏で歌う)にゲストで呼んでいただいていたので、じゃあ今度はそういう懐かしい歌謡曲をコメディミュージカル仕立てにしてやってみよう!と友人の脚本家の国井桂さんに声をかけ出来上がったのがこの『~同・級・生~』です。

物語は、売れっ子作家と主婦が故郷へ帰る駅のホームで出会い、実はクラスメイトだったとわかるところから始まります。始めは幸せを装っているが、実はイロイロあって……という内容。それぞれの場面に昔の歌謡曲が絡みます。桂さんは映画の世界では新進脚本家としてすごい売れっ子さんなのですが、コメディも舞台の脚本もなんと初めて! でも頑張ってくれてすごく楽しい脚本になりました。エレクトーン演奏はこれまた30年?ぐらいのお付き合いがある小寺久美子さん♪ 演奏に関しての安心感はもう絶対なのですが、特別出演の「お弁当売りのお姉さん」役の演技がもう絶品! 毎回稽古場は大笑いの渦でした。

私たち二人は、今回は作曲もしなくていいし、歌はほとんど覚えているものばかりだったので楽かな~と思っていたのですが、蓋を開けてみたらとんでもない! 稽古はもう毎回修羅場状態(二人芝居なので台詞の分量が圧倒的に多いということに稽古が始まってから気づいた私たちでした)。そんな私たちの大きな助けになってくれたのが「おっ、ぺれった」若手演出の瀧沢千秋、そしてエレクトーンシティの現場を仕切ってくださった宇都宮誠治さんでした。本当に感謝です。

お客様にも喜んでいただけたようで「次回は80年代の楽曲で」とのリクエストもいただきました。チャンスがあれば、またぜひチャレンジさせていただきたいと思います。ありがとうございました!

「おっ、ぺれった」 竹田えり

(上から)写真2:田中真弓|写真3:竹田えり|写真4:エレクトーン演奏/小寺久美子|写真5:「365 歩のマーチ」|写真6:弁当売りのお姉さんを演じた小寺久美子

2009年3月25日 エレクトーンシティ渋谷