エレクトーンが奏でるミュージカル音楽の無限の可能性 青少年ミュージカル芸術文化振興協会主催 『秘密の花園 in Concert 』

青少年ミュージカル芸術文化振興協会は、6月12日~14日に『秘密の花園 in Concert』を、川崎市のアルテリオ小劇場にて上演しました。トニー賞三冠の名作ブロードウェイミュージカル『The Secret Garden』の日本語版初演です。

当協会はミュージカル芸術(演技・歌・ダンス)の指導育成と、作品の制作を行い、子どもたちに自分を表現する場、個性を開花する場、才能を発揮する場を与え、夢や目標を持つことの大切さを伝えることを目的としています。

過去にミュージカル『未来への贈り物』や『サウンド・オブ・ミュージック』『オズの魔法使い』『メリーポピンズ』等をオリジナル脚本にて上演。主に子どもたちが出演するミュージカルを手掛けてきましたが、このたび、初めて、子役はメインキャストのメアリー役とコリン役の2名のみ、残りは全員プロの大人キャストが存在感を示し、芸術性とメッセージ性を重視した作品を上演しました。

少女メアリーは疫病で両親を失い、インドから英国に住む叔父の元へ引き取られますが、叔父のアーチボルドは10年前に最愛の妻リリーと死別した痛手から立ち直っておらず、リリーの遺した美しい庭も閉め切られ荒れ果てていました。メアリーは庭の存在を知り、花たちを蘇らせようと努力します。アーチボルド役の阿川建一郎さんのほか、光枝明彦さんや末次美沙緒さんら実力派のミュージカル俳優が勢揃いし、オーディションで選ばれた子役たちの名演もあいまって、早くも再演を望む声が各界から上がっています。

伴奏はエレクトーンをはじめとする、弦や打楽器など5人の編成でしたが、フルオーケストラ向けに作られた楽曲の奥行きを少しも損なわず、むしろより情感豊かに演奏し得たのは、演奏陣の努力、そしてエレクトーンという楽器の幅広い表現力のおかげと感じられました。

今回の公演にてエレクトーンが奏でるミュージカル音楽の奥深さと素晴らしさを多くの方にお伝えできたのではないかと思います。今後とも当協会は日本のミュージカル文化振興のために良い作品を生み出せるように尽力していきます。

NPO法人 青少年ミュージカル協会理事長/占部邦素

エレクトーン演奏/内海源太

2015年6月12~14日 川崎・アルテリオ小劇場