ミュージカル・ナンバーをノンストップで!MUSICAL LIVE

篠崎未伶雅(Vo)、松井香奈子(Sax)、菊地友夏(El)の3人が企画・制作をし、2日間にわたり若手ミュージカル俳優による「Musical Live」が行われた。

劇団四季、東宝ミュージカルの舞台をはじめ、様々なシーンで活躍中の若手実力派俳優5名の個性豊かな歌声と、サックス、エレクトーンのコンビで奏でる演奏が相まって、最高にハッピーな時間を満員のお客様と共有した。

前半は、ディズニー音楽の名作を40分のノンストップで菊地が構成・アレンジを担当。まるで絵本をめくるように、次から次へと夢の世界が広がり、小さなステージが鮮やかに彩られていく。その世界へと引き込ませる技は、柔軟な役回りと個々のハイレベルな経験あってこそだ。

後半は、メンバーの楽しいMCやエレクトーンプチ講座を交えながら、ミュージカルナンバーが並ぶ。

ジャンル多様なミュージカルの楽曲は、エレクトーンとサックスが驚くほどしっくりくる。お互いミュージカル演奏に長け、「曲のらしさ」を瞬時に掴めたのは大きかった。

ムードメーカー篠崎は『アダムス・ファミリー」』より、狂気的なナンバーで弾け、今井学は『オペラ座の怪人』でクラシック界でも活躍する魅力を存分に発揮した。『スターライト・エクスプレス』よりデュエットを歌い上げた泉佳奈。寄り添うように男声パートを奏でたサックスとの相性も抜群だ。『ミス・サイゴン』より王道デュエットを凛々しく演じた大鹿礼生は、得意のギター演奏でのソロも披露し観客は湧いた。そして、今ライヴで(飛び抜けて)最年少14歳の小林諒音は『ビリー・エリオット』より芝居も交えたホロリとするナンバーを。堂々としたパフォーマンスに、観客はもちろん、我々共演者も驚かずにはいられない。

開催までの道のりは容易なものではなかったが、それに勝るステージ上で音楽を心から楽しむ思いは伝わっただろう。それぞれさらに飛躍して再び集結する日を楽しみに邁進したい。

著・エレクトーン演奏家/菊地友夏

エレクトーン演奏/菊地友夏

2018年3月30日、31日 キックバックカフェ