ミュージカルとエレクトーンの幸せな融合 ミュージカル劇団アラムニー第19回公演 『Never Say Goodbye 〜スペイン内戦 一つの心〜」

ミュージカル劇団アラムニーは2000年の旗揚げ以来、“多くの人にミュージカルの素晴らしさを伝えたい”というモットーの元、群馬県内でミュージカルの無料公演を行っているミュージカルの専門劇団です。県内の女子高を卒業した大学生を中心に構成されており、団員は全員女性。学業や仕事と両立しながら大好きなミュージカル作りに取り組んでいます。オリジナル台本の元、振り付け、演出、歌唱指導等はすべて団員が担当し、「本物の舞台」を目指して稽古に励んでいます。

最も力を注いでいるのは、年度末の2月、3月に行う定期公演。過去には『レ・ミゼラブル』や『エリザベート』なども上演経験があり、毎年3時間を超える大作を上演しています。楽曲は全編通してエレクトーン奏者菊地友夏さんの生演奏。素晴らしいアレンジと演奏で作品の世界観を彩ってくださっています。

今年、第19回定期公演として挑んだ作品は、『Never Say Goodbye〜スペイン内戦 一つの心〜』。戦場カメラマン ロバート・キャパをモデルに、“人生の真実”を求めてスペイン内戦下を生き抜く人々の姿を描いた作品です。スペインという国柄に合った壮大で華やかな魅力的な楽曲が多く、菊地さんのエレクトーン1台で奏でられる音色を作品決定当初から楽しみにしていました。

綿密な調整を重ねて迎えた定期公演。菊地さんとともに舞台に乗っている一体感と安心感を感じながら、無事幕を降ろすことができました。1年かけて作り上げてきた舞台、スタンディングオベーションの景色は一生忘れることができません。

ミュージカルは“音楽・ダンス・演技”が融合して初めて成り立つもの。私たちも、菊地さんの生み出す音楽と一体化して初めて、“アラムニーの舞台”として完成するのだと、確信しました。

アラムニーが次に挑む作品は不朽の名作『レミゼラブル』。菊地さんの演奏と作品がどんな化学反応を起こすのか期待しながら、2〜3月の公演まで稽古を重ねていきたいと思います。

著・前座長/依田理紗

エレクトーン演奏/菊地友夏

2019年2月23日 群馬県藤岡市みかぼ未来館大ホール|3月9日、10日 安中市文化センター小ホール|3月16日、17日 昌賢学園前橋ホール|3月24日 新潟県新発田市文化会館大ホール