物語を豊かに彩ったエレクトーン演奏 ミュージカル劇団アラムニーA's ミュージカル『AIDA』

劇団アラムニーは2000年に旗揚げされたミュージカル専門劇団です。群馬県出身の大学生により構成され、団員は全員女性。県内各地で無料の公演やショーを行っています。2021年よりアラムニーA's(エース)と劇団名を一新。コロナ禍の時代の変化に負けず、新たなスタートを切りました。“ミュージカルを通して、青春が輝き続ける可能性を伝えたい"というモットーのもと、脚本・演出の武正菊夫先生によるオリジナル脚本に取り組んでいます。

1年間で最も大きな舞台が、毎年2・3月に行われている定期公演です。コロナ禍の影響で今年は異例の4・5月公演となり、3時間を超える大作『AIDA』に取り組みました。古代エジプトを舞台に、将軍ラダメスと敵国ヌビアの王女アイーダが惹かれあい、運命に抗おうとする壮大な物語。すべてエレクトーン奏者菊地友夏さんの生演奏です。魅力的な楽曲にあふれたこの作品を、団員や友夏さんとどのように作っていくことができるのか、演目決定直後からわくわくがとまりませんでした。素敵なアレンジとすばらしい演奏で、物語を豊かに彩ってくださいました。

休憩後の第2幕冒頭に「凱旋行進曲」を演奏していただく演出があり、舞台袖で待機する団員たちも、思わず「かっこいい…!」と聴き惚れてしまいました。時に心をほぐし、時に団員を鼓舞しともに闘ってくれるような友夏さんの音楽が、舞台に立つ私たちにいつも勇気をくれます。

私たちが次回挑む演目は、ミュージカル『MOZART!』。まだ取り組み始めたばかりですが、作品を通して、ミュージカルになくてはならない音楽の偉大さをひしひしと感じています。ウィズコロナが続きますが、来年2~3月の公演に向けて稽古に励んでいきたいと思います。

著・前座長/新井ぴの子

エレクトーン演奏/菊地友夏

2022年4月2日、3日 伊勢崎市境総合文化センター/4月23日、24日 太田市藪塚本町文化ホール カルトピア/5月14日、15日 前橋テルサ ホール