客席と舞台が一体に! 東京文化会館オペラBOX多摩公演 オペラ『ヘンゼルとグレーテル』

東京文化会館は1961年(昭和36年)4月の開館以来、国内外の第一線で活躍するオーケストラ、オペラ団、バレエ団、指揮者、演奏家、ダンサーなどが舞台に立ち、多くの歴史的公演が生まれています。

そのような中、東京文化会館では、「創造・発信」「育成・支援」「次世代への投資」を柱として、多彩な主催事業を企画制作しています。特に近年は、東京文化会館以外を会場とした公演や教育普及事業なども積極的に実施しています。

「東京文化会館オペラBOX」は、東京音楽コンクールの入賞者を起用し、初めて観る方にも楽しめるオペラをお届けすることをコンセプトに開催しています。会場は小ホール。普段はリサイタルや室内楽が行われている会場で、いろいろと工夫をこらしながら、オペラを上演します。今年度は東京文化会館が改修工事中のため(2014年6月~11月末)、公益財団法人立川市地域文化振興財団と共催し、8月31日(日)に、たましんRISURUホール(立川市市民会館)大ホールで『ヘンゼルとグレーテル』(日本語上演)を上演しました。

出演者は、東京文化会館等が主催する「東京音楽コンクール」の声楽部門などの入賞者を中心に起用。東京音楽コンクールの大きな特徴として、入賞者を主催事業で多数起用していて、今回の公演では主要7役の内6名が入賞者でした。

また、青少年のためのワークショップ「オペラをつくろう!」を開催。公演に出演する児童合唱、舞台美術製作に参加する工作、2つのワークショプを夏休み期間中に立川市で開催し、立川市や近隣の小・中学生約120名が参加しました。

オーケストラ・パートは、例年は小ホールで上演のため器楽によるアンサンブルですが、今年は大ホールで公演するため、2台のエレクトーンと打楽器による演奏でお届けしました。2台のエレクトーンがフル・オーケストラの音色を奏で、客席と舞台が一体感を得た公演は、喝采のうちに幕を閉じました。

東京文化会館の主催事業にこれからもご注目ください。

東京文化会館 事業広報担当/里神大輔

エレクトーン演奏/塚瀬万起子、柿崎俊也

2014年8月31日 たましんRISURU大ホール