華やかに、開催! 銀座オペラ ガラ・コンサート

昨年11月16日銀座ヤマハホールにて『銀座オペラ ガラ・コンサート』が開催されました。

銀座オペラとは、ヤマハホールにて行われる本格派だけどコンパクトなオペラのシリーズ。3年ぶりとなったこの日の公演はさまざまな楽曲を楽しめるガラ形式で開催。時には繊細に時には大胆な演奏で、清水のりこのエレクトーンが次々に登場するスター歌手に寄り添っていきます。

バリトン与那城敬の「闘牛士の歌」で華々しくコンサートが開幕すると、ソプラノ小川里美の「ガディスの娘たち」が情熱的に続きます。3曲目は銀座オペラでは演出・ナビゲーターを務める彌勒忠史。本シリーズへ歌唱参加は初めてとあって観客の期待も膨らみます。「恋とはどんなものかしら」を透き通るカウンターテナーで披露し会場は大きな拍手に包まれました。メゾソプラノ鳥木弥生の妖艶な「ハバネラ」でしっとりとすると、前半クライマックスとなる『仮面舞踏会』より「あの草をつみとって〜私があなたのそばにいます」へ。清水の迫力の演奏で始まるこの曲を、小川とテノール高田正人が演技を交えて情感たっぷりに歌い上げました。

後半は、客席登場の鳥木と彌勒の歌声が美しく重なり合うホフマン「舟歌」でスタート。高田「星は光りぬ」、彌勒「私を泣かせてください」とオペラ初心者にもおなじみの曲が続いた後は、鳥木が『ウェルテル』より「手紙のアリア」で切ない恋を歌います。続く小川、彌勒の「ピエ・イエズ」では涙を流す観客も。プログラム最後は鳥木、高田、与那城の3名で『ドン・カルロ』「あなたは王妃を愛している! 〜 恐れなさい、偽りの息子よ」。大迫力の演技と歌声に、会場の拍手はいつまでも鳴りやみませんでした。

アンコールは高田、与那城のどこまでも恰好いい『ドン・カルロ』より「友情の二重唱」、小川、鳥木の優雅でたおやかな『蝶々夫人』より「花の二重唱」を披露。最後は出演者全員で『椿姫』より「乾杯の歌」を華やかに歌い上げ、フィナーレとなりました。

著・ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス 企画広報グループ/笠井須磨子

エレクトーン演奏/清水のりこ

2018年11月16日 ヤマハホール