小ホールならではの近い距離感とエレクトーンの臨場感で好評価 オペラ・ディ・東京 歌劇『フィガロの結婚』 ハイライト

昨年、当団体(オペラ・ディ・東京)のオペラ企画第3弾としてモーツァルトの『フィガロの結婚』公演を実施した。もちろん伴奏は、いつものとおり2台のエレクトーン(山木亜美/柿﨑俊也)の臨場感溢れる演奏。

団体にとってエレクトーン伴奏は大好評で、公演にはなくてはならない存在である。当団体のような小さな団体はフルオーケストラを雇うことはできない。しかし、エレクトーンはそれを十分補え、また小さな劇場でも使用できるすばらしい楽器である(当日の公演会場である内幸町ホールは定員約180名の小ホールであり、オーケストラピットはない)。しかし、お客様からは「大劇場とは、また違った近い距離感でオペラを楽しむことができた」、「出演者の顔の表情までハッキリとわかり、小劇場ならではの利点を感じた」等々、好評価をいただくことができた。

またエレクトーンへの評判も「目を閉じていたら電子楽器とは思えない、まるで本当のオーケストラのようだ!」「最近のエレクトーンはこんなにも進化しているのか!?」等々、毎回のことではあるが、エレクトーンの音質の高さにびっくりされていた様子である。

最近、ピアノ(またはピアノ+いくつかの楽器)によるオペラ公演があるようだが、それは作曲家のオーケストラパートの創意工夫を無視することになり、演奏も質素になる。

そういった意味合いからもコストパフォーマンスも良く、オーケストラさながらな音楽を再生できるエレクトーンを多くの小オペラ団体にお薦めする。

著・オペラ・ディ・東京 代表/富浦元公

エレクトーン演奏/山木亜美、柿﨑俊也

2021年11月11日・12日 千代田区立内幸町ホール