チカ シンガー 渋谷へおいでよ! ~エレクトーンでJazzを~

ジャズヴォーカルで大活躍のチカシンガー。ここしばらく子育てで休業していたが、カムバック後、今は各地ライブハウスやジャズ・フェスティバルを飛び回っている。「ジャズコンサートを親子で聴いてもらいたい……」と開演時刻を18時と早めに設定。会場には長男・次男のお友達関係親子が多数来場し、ジャズコンサートには珍しい光景に映った。

エレクトーンは倉沢大樹。ドラムに小山太郎。そしてゲストヴォーカル・マーサ三宅という豪華なセッションである。

コンサートはピアノトリオ(二人だが)の「Broadway」で始まり、チカ登場。「East of the sun」の歌伴はジャズオルガン。伴奏はコンボスタイル、ビッグバンド、フルオーケストラと変化する。何より素晴らしいのは倉沢の4ビートを刻むペダルワーク!まるでベーシストが隠れているようで、チカも見えないベーシストを絶賛していた。

第二部ではエレクトーン50周年とビリー・ホリデー没後50年を絡めてビリーの愛唱歌から「You better go now」「I cried for you」等が歌われた。いよいよ終盤。姿の見えないベーシストをフィーチャーし「I din't know what time it was」を。チカ&マーサのデュエットも数曲ありファンは大満足。最後の曲は「Day by day」。チカのアドリブが炸裂。そのフレーズをなぞる倉沢も素晴らしい。大きな拍手に迎えられてアンコールは「You've got a friend」。チカ・マーサ母娘共演はもちろん、ジャズヴォーカルを支えるエレクトーンと一人のミュージシャンに注目が集まった。

(余談だが……)チカは良くマーサ三宅をこう紹介する……「私が母親のように慕っている、日本を代表するジャズヴォーカリスト……実は、母です……」と笑いをとる。「笑いをとるのは大橋家の血で、三宅の方は真面目なんですが……」とまた笑いをとるのだが、最近の若い者は大橋巨泉の名を知らない……。

(上から)写真1:エレクトーン/倉沢大樹|写真2:ドラム/小山太郎|写真3:チカシンガーとマーサ三宅の親子共演

2009年7月3日 エレクトーンシティ渋谷