ピアノ&エレクトーンで70年代サウンドを豪華に再現 男声フォレスタ・セレクションコンサート ~70年代を中心に 歌い継ぐ想い出の名曲~

私たち“フォレスタ”は、全員が音楽大学で声楽を学び、2003年よりBS日本テレビの音楽番組『BS日本こころの歌』(毎週月曜日夜7時より放送中)に出演させていただいております。日本の美しい詩と旋律を歌い継ぐベく結成され、来年で結成20年の節目を迎えます。

そんな長い活動の中でも、昨年の新型コロナウイルス問題に伴う公演中止や延期で、これまでにない試練の年を迎えることになりました。

今回の演奏会も前後左右の席を空け、お客様は半分以下の人数制限を設けて開催する厳しい決断となり、開催にあたり中止にしたほうがよいのではとの意見もありましたが、このような時期だからこそ心の健康も大切にしていただきたい、そんな思いで感染対策を十分にとり開催する決断をいたしました。

普段の我々はピアノ1台でのシンプルなコンサート形態をとっているのですが、厳しい状況の今だからこそ、ぜひエレクトーンの豪華で華やかなオーケストレーションをプラスしてお届けしたいと考え、以前にもコラボさせていただいている山木亜美さんにお力を借り、エレクトーン+ピアノという贅沢な編成での開催となりました。

また、いつもは抒情歌、唱歌や歌曲、クラシックなどを歌っている我々ですが、今回は特にエレクトーンの豊かな音源を生かすため、思い切って70年代の昭和歌謡や、グループサウンズなどを中心に構成いたしました。

第一部はヴィレッジ・シンガーズの「亜麻色の髪の乙女」から始まり、はしだのりひことシューベルツ「風」と続き、昭和歌謡を中心とした選曲。途中ピアノ+エレクトーンの紹介のため、チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲1番」を抜粋で演奏すると、そのオーケストレーションの素晴らしさに会場からは大きな拍手を頂戴しました。

第二部は、オールディーズ、洋楽を中心とした選曲、エルビス・プレスリーの「ラヴ・ミー・テンダー」、ビートルズの「抱きしめたい」、ザ・プラターズの「煙が目にしみる」など、バラエティーに富んだ選曲で構成。レオ・ロジャス「コンドルは飛んでいく」では、エレクトーンの美しい響きと照明も相まって、お客様も大変喜んでくださいました。

一部、二部すべてを通して、当時の独特の音色や音源、雰囲気まで忠実に再現できるエレクトーンの力もあり、大盛況の中、幕を閉じることができました。

終演後はたくさんのお客様から喜びや、お褒めの言葉をお手紙、ホームページに頂戴し、この厳しい状況での音楽活動に、一歩踏み出す大きな力と勇気をいただくことができました。

今回、あらためてエレクトーンの素晴らしさを再認識いたしましたが、我々メンバーが音楽大学で学んだクラシック音楽を中心とした構成も今後考えていきたい……、そんな新たな構想も生まれる良いきっかけを頂戴したと思います。

ぜひ次回は、『フォレスタ クラシックコンサート』を企画し、オペラや、歌曲を中心としたコンサートを実現させたいと思っております。

著・フォレスタ リーダー/大野隆

エレクトーン演奏/山木亜美

2020年11月30日 板橋区立文化会館、12月14日 大田区民ホールアプリコ