アンコールでは「第九」を演奏 エレクトーンとオペラ歌手たちによる 午後のコンサート

サンビーム日和ヶ丘で開催されたオペラ歌手5人とエレクトーンによる『午後のコンサート』。コロナ禍において、石川県能登地方ではほぼ皆無となっていた歌・声楽のコンサートだということ、また、北陸ですでに人気の高い歌手に加え北陸初登場の実力派歌手の出演、エレクトーンとオペラ歌手とのコラボレーションという目新しさもあり、半数に制限された座席はあっという間に売り切れてしまいました。

プログラム作りも工夫を凝らし、リラックスして笑顔で楽しめるクラシック曲や普段オペラ歌手の声ではなかなか聴くことができない曲も演奏しました。なかでも私自身が何度も共演して驚いていたエレクトーンの表現力を、(まだ知り得なかったことも含め)清水のりこさんのトークを交えながらお客様にお伝えしたコーナーはとても盛り上がりました。とくに、清水さんが「ぜひに」と一節演奏してくださった“七尾の第九”と言われる民謡の「七尾まだら」は一気に会場を温めました!

コンサートの最後、アンコールでは5人の歌手とエレクトーン(コーラス付き!)で本物(!)の「第九」を演奏し、昨年末から恒例の「第九」を歌うことも聴くことも叶わなかった皆さんの寂しい気持ちが、すっと晴れる瞬間となりました。

終演後に書いていただいたアンケートでも、「久々に歌手の生の歌声を聴いて感動した」「エレクトーンすごい!」「安すぎた!」(笑)など、私たちが望んだとおり、午後のひとときを楽しんでいただけたことが良くわかるメッセージを、たくさんいただきました。

そして、このように皆様の期待も高かった中、私たちがまず、安心安全に公演を行うことを考え、出演者のPCR検査など健康管理と、日々の感染予防対策、会場での対策も万全に行い、それを周知することにも努めたことも、当日、私たちとお客様たちの心が、ディスタンスをものともしない繋がりを持てたことにつながったのではないかな、と思っています。

著・メゾソプラノ歌手/鳥木弥生

エレクトーン演奏/清水のりこ

2021年2月20日 石川県七尾市 サンビーム日和ヶ丘(田鶴浜地区コミュニティセンター ホール)