ウクライナ支援のためのコンサート開催 じょんのびコンサート

準備期間わずか2週間というスピードで開催したこのコンサートは、南魚沼在住で交流大使も務めるエレクトーンプレイヤーの橘光一さんが4月末に魚沼市で主催したコンサートの出演者が集い、急遽ウクライナ支援のために東京で行われた。東宝ミュージカルや劇団四季等で数々の主役を歌ってこられた佐渡寧子さん、ミュージカルやディズニー映画の吹き替えでも大活躍の小西のりゆきさん、ソプラノ寺島夕紗子の3人の歌手が橘さんとタッグを組み、クラシックからポピュラーまで多岐にわたるジャンルのプログラムとなった。

出演者一同、想いをひとつに急ピッチで準備を進めて当日を迎えたが、1台のエレクトーンを自在に操り、色彩と躍動に満ちた音楽空間を創り上げた橘さんの圧巻の演奏に支えられ成功裡に終演したことは、私たちにとっても記憶に残るコンサートとなった。会場にはウクライナから避難された方々もお招きし、平和への祈りを込めた出演者全員での「さとうきび畑」や「ふるさと」のウクライナ語による歌唱も120名を超える聴衆と一緒に聴いていただき、日本の地からウクライナへの思いを共有することができた。

コンサートのタイトルにした“じょんのび”は新潟の方言で、のんびり、ゆったりなどの意味を持つが、一日も早くウクライナに“じょんのび"が戻ることを祈るばかりである。このコンサートにボランティアスタッフとして携わってくれた多くの知人友人、NPOの方々、そして短い期間の宣伝にも関わらず会場に駆けつけてくださった多くのお客様の温かいご支援をいただき、後日ウクライナ大使館に約40万円の支援金をお届けすることができたことも、関係者への感謝とともに付記しておく。

著・ソプラノ歌手/寺島夕紗子

エレクトーン演奏/橘 光一

2022年5月20日 すみだトリフォニーホール・小ホール