故宝田明さんの平和への願いを歌い継ぐ 平和な未来へ 「私の願い」コンサート

「私の願い」という私たちが大切にしている歌があります。これは、故宝田明さんが作詞、元劇団四季の沢木順さんが作曲をされました。

宝田さんは少年時代に満州でロシア兵に銃で撃たれ、化膿した腹部を麻酔もないまま軍医に裁ちばさみで銃弾を取り出してもらったという悲惨な経験をされています。自分と同じような悲劇を繰り返してはならないと、平和を願って作られたものです。

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人は誰も幸せを求めて生きている

それなのにどうして人は殺し合うのだ

相手の幸せを考えれば争いは起きはしない

戦争を起こすのは一部の人

多くの犠牲をもたらす

それを止めるのは私たち一人一人のちから

それを止めるのは私たちの使命

守り続けよう 未来の為に

守り続けよう 今の平和を(抜粋)

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「私の願い」コンサートは2019年から始まり、今年で4回目になります。今回は歌手の加藤登紀子さんをメインゲストにお招きしました。加藤さんは、「百万本のバラ」「イマジン」ほかを、エピソードを交えながら歌われました。ご自身の平和への強い思いも語られ、私たち市民合唱団(5歳から93歳110名)と一緒に「私の願い」も歌ってくださいました。

加藤登紀子さんの伴奏を担ったのは、長谷川幹人さん。エレクトーン1台でまるでオーケストラのような演奏をされ、歌の情景が浮かぶようでした。加藤登紀子さんも長谷川さんの演奏は、単なる音でなく心があると感じられたのだと思います。絶賛されていました。

来年は長谷川さんの独奏を聴きたいというアンケートもありました。また、来年も、皆さんと「私の願い」コンサートを続けていきたいと思っています。

著・「私の願い」小田原実行委員会 代表/金子あそみ

エレクトーン演奏/長谷川幹人

2023年9月24日 小田原三の丸ホール 大ホール