雪と灯りのイベントを盛り上げる 結の灯り〜魚沼雪洞まつり  オープニングコンサート

2月3日、新潟県魚沼市で《結の灯り〜魚沼雪洞まつり》が始まり、オープニングイベントが行われた小出郷文化会館の入り口に約700本のロウソクが点灯されました。このまつりは、2004年の中越地震からの復興を願い始まった、時には3メートルの積雪がある豪雪地帯のこの魚沼地域ならではの“雪と灯り”を楽しむイベントです。約1カ月にわたり市内各地域でロウソクが灯され、さまざまなイベントが行われます。魚沼市に暮らす数万人の人々は、雪の美しさ、ロウソクの灯りの美しさを愛しているのです。

点灯式に続く今年のオープニングコンサートは、ソプラノの花岡久子、エレクトーンの橘光一の出演で開催されました。花岡さんは東京藝術大学声楽科を卒業後、ミュージカルの世界を志し、劇団四季に入団。『オペラ座の怪人』の劇団内オーディションにてクリスティーヌ役に抜擢され、日生劇場、中日劇場、札幌JRシアターなどで、長年クリスティーヌを演じてきました。劇団四季では、ほかにもさまざま役を演じられ 退団後は童謡からオペラ、J-pop、演歌まで幅広いジャンルを取り入れたライブやディナーショーで大活躍されています。魚沼在住の私(橘)ですが、花岡さんとはここ数年、何度もコンサートをご一緒させていただき、この魚沼でも人気のコンビです。

コンサート前半は、花岡さんお得意のミュージカルナンバーを。『サウンド・オブ・ミュージック』で幅広い年代のお客様を盛り上げ、『キャッツ』の「メモリー」や『美女と野獣』では、すばらしい歌声でお客様を引き込みます。『オペラ座の怪人』より「Overture〜Think of me」の最後のカデンツァが終わると「ブラボー!」の嵐です。

後半はガラリと雰囲気を変え、お客様の誰もが聴いたことがあるであろうJ-popや演歌などを披露しました。「お祭りマンボ」「川の流れのように」「いい日旅立ち」でお客様の心をつかみ、「雪の華」をしっとりと聴かせ、森山良子さんの「Aie Aie Aie」で大爆笑を誘います。

この日は、老若男女すべてのお客様がとても集中して聴いてくださり、会館のスタッフも驚いていらっしゃいました。

東京から新幹線や高速道路を使えば近い魚沼。まだまだ音楽的には発展途上のこの地域ですが、オペラやミュージカルをはじめさまざまなジャンルの演奏家に来てもらっています。興味をもたれた方は、ぜひ、魚沼に足を伸ばし、コンサートに足をお運びください。よろしくお願いします。

著・オルガニスト/橘 光一

エレクトーン演奏/橘 光一

2024年2月3日 魚沼市小出郷文化会館小ホール