仕事の内容

 

パイプオルガンについて

古代世界にその起源を見ることのできるパイプオルガンは、最古の歴史を持つ楽器の一つです。
中世の時代にキリスト教の礼拝に取り入れられたことをきっかけに、今日見られる壮大な姿へと発展していきました。

我が国では1973年、NHKホールに大型のコンサートオルガンが設置され、放送を通じて演奏の模様が全国へ紹介されたことで、パイプオルガンというものが広く知られるようになりました。そして各地の自治体、ホール、音楽大学、ミッション系学校、教会などの努力によって飛躍的に楽器の数が増え、その実際の演奏に触れる機会も増加しています。

パイプオルガンは大変複雑な機構・構造を持つ楽器です。規模に関しては、移動可能なコンティヌオポジティフから、大型のコンサートオルガンに至るまで多種にわたります。
また、実際の仕様も様々です。ヨーロッパ各地には独自のオルガンの様式が存在し、時代によっても大きな違いがあります。さらに製作者の感性がそれに加わって建造されるオルガンは、一台一台が強い個性を持つことになります。一方、設置場所の環境によってその響きの印象が大きく変わる、大変デリケートな楽器でもあります。

私達の身近にあるオルガンの多くは、ヨーロッパ、北アメリカ大陸のビルダーが一台一台ていねいに製作したものです。そのため発注から完成まで、小型のもので約1年、大型のもので数年を要します。ヤマハはこれまでサントリーホール、みなとみらいホール、武蔵野音楽大学などの大型オルガンから、学校、教会等の中・小型オルガンまで、およそ150台の楽器を納めてまいりました。何れも導入計画からビルダーへの発注、輸入、組立、メンテナンスまでを全て一貫して担当し、責任ある納入、保守管理をつねに期して、多くの信頼をいただいております。

このホームページを導入計画のご参考としていただければ幸いです。

私達の仕事

オルガンの輸入組立納品に関する業務は非常に多岐にわたります。
楽器本来の技術ノウハウはもちろんのこと、建築関連の知識、輸入通関に関する知識、各種保険、納入場所での様々なケア、そして関連法規の遵守など、楽器の完成までに乗り越えなければならないことがたくさんあります。さらに、完成した楽器の状態を良好に保つためのメンテナンスも、技術力と責任感の要求される重要な仕事と言えます。
私達はオルガン技術者の視点からその全体プロセスを把握し、常に最良の楽器の完成を目指して仕事に取り組んでいます。

弊社はオルガンの導入に関する業務を一括して担当するだけでなく、お客様のご都合によって業務を部分的に行うサービスも行っています。詳しくは、お問い合わせください。