もっと知りたい、ピアノの魅力
音が一目で分かる鍵盤
ピアノは鍵盤楽器。整然と並んだ鍵盤は、音の高低や音の配列が小さな子どもにもはっきり分かります。
少し弾きなれれば、キイの位置を指が覚えてくれて、音階もすぐにのみこめます。
すぐに正しく美しい音で演奏できます
フルートのような管楽器や、ヴァイオリンのような弦楽器は、それらしい音を出すまでにひと苦労。それだけでメゲてしまう人もあるくらいです。
ピアノは鍵盤を押すだけで、たちまち気持ちのいいピアノの音がはね返ってきますから、子どもは夢中になります。だから、はじめて親しむ楽器として最適です。将来、他の楽器を習うにも、ピアノの基礎ができていると、スムーズに入っていくことができます。
ピアノ1台で、音楽の基礎は全てOK
両手を使って、片手でメロディーを、もう一方の手でその伴奏(和音)をと、同時に楽しむことができるのも、ピアノの大きな特長の一つです。
つまりメロディー、ハーモニー、リズムという音楽の3要素をすべて1台で学ぶことができるのです。
オーケストラの代わりにもなります
ピアノはオーケストラのすべての楽器をカバーする7オクターブ1/4の音域を持っています。オーケストラで一番低いコントラバスより低い音も、一番高いピッコロより高い音も出せますし、重厚な響きも軽快な響きも持ち合わせているので、さまざまな楽器の音色を弾き分けることが可能です。
オペラやバレエの練習のときには、ピアノがオーケストラのかわりを務めるのも、そのためです。
表現力が極めて豊かです
ピアノは指先のタッチで、音にさまざまな表情をつけることができます。タッチひとつで音に感情まで込めることができるのです。
グランドピアノではペダルの効果によって、微妙で多彩な音の変化が楽しめます。まるで無限の色彩がそろった音のパレットみたい。
ささやくようなピアニシモから嵐のようなフォルテシモまで、音の強弱の幅(ダイナミックレンジ)がきわめて豊かです。
人間の耳に聞こえる音の範囲はおよそ20ヘルツから2万ヘルツと言われています。ピアノの最低音は基音が27.5ヘルツに加え数百倍までの倍音が加わります。また最高音は4186ヘルツですが、倍音は少なく4倍音程度までが主に発音されますから、人間の耳に聞こえる範囲にほぼ一致します。つまりピアノは、人間の耳がとらえられる、ほぼすべての音楽的な音を表現できるのです。
大作曲家たちも、みなピアノに向かって曲を書きました
ピアノの原型がイタリアで発明されたのが1709年。以来300年に及ぶピアノの歴史は、そのまま音楽の歴史と重なっています。
バッハをはじめ、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、ショパン、リストなどの大作曲家たちは、優れたピアニストであり、ピアノ曲だけでなく交響曲などでもピアノを使って曲を書きました。他の楽器にないピアノの幅広い表現力が、作曲家たちの創造力を触発したのです。