「グランドピアノ」Q&A

グランドピアノは機種によって何が違いますか?
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奥行きの長さが違ってきます。奥行きが違うと、の長さや響板の面積が異なってくるため、サイズが大きいものほどダイナミックレンジが広くなり、表現力が豊かになります。
 
グランドピアノはアップライトピアノに比べて重量が重いので、床補強をするべきですか?
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アップライトピアノは200~250kg、グランドピアノでは人気のあるC3Xぐらいだと320kgにもなります。ご心配があれぱ、ハウスメーカーや工務店にご相談ください。また、グランドピアノは3点で重さを分散するため、一ケ所にかかる重量は比較的少なくなります。
 
グランドピアノはアップライトピアノよりも音量が大きいですか?
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アップライトピアノもグランドピアノも音量はそれほど変わりません。違いは音量よりむしろ、音の深み、ボリューム感、音色の豊かさなどにあります。ただグランドピアノをお持ちになる方は本格的に練習しようという方が多いので練習時間も長くなります。ですから音に対する対策をきちんと考えておかれてはいかがでしょうか。ご近所への配慮や練習時の音のエチケットなどはもちろんですが、音の面でお困りであれば、消音機能をつけたり防音室を検討されることをお勧めします。
 
何歳からグランドピアノを弾けばいいですか?
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何歳からというよりも、どの曲にはいったらということが目安になります。アップライピアノは構造上、素早い連打ができない、小さな音から大きな音までの幅が狭い、ペダルで音色に変化をつけられない・・・など、様々な限界があります。レッスンが単なる指使いの訓練から、曲の表情つけや曲想を考えた勉強の段階になったらグランドピアノに買い換えられることをお勧めします。ツェルニー30番やバッハのインヴェンション、ソナチネあたりにさしかかると、グランドピアノに買い換える例が多いようです。もちろん、最初からグランドピアノで練習を始められても、何の問題もありません。
 
レッスンが進んだら、なぜグランドピアノが必要になるのですか?
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グランドピアノでなくても弾けることは弾けますが、作曲家が考えた通りに弾こうと思うと、やはりグランドピアノでなければできない表現があります。グランドピアノの特長には、
  • ・ピアニシモからフォルティシモまで、豊かに響く
  • ・音がなめらかでよく伸びる
  • ・音程感がいい(和音ひとつ弾いても一つーつの音がにごらずに聞こえる)
  • ・音に微妙な表情がつけられる
  • ・音にむらがなく、バランスがいい
  • ・トリルなど、こまかな連打が思うままにできる
のようなことがあり、これらの特長がとけあって“いい音”ができるのです。例えば、ドビュッシーの「映像」やシューマンの「蝶々」にはソステヌートペダルの指示がしてある部分があります。またラヴェルの「夜のガスパール」では左手に32分音符で同じ音の連打が出てきますが、微妙な強弱をつけながらすばやく連打で弾くにはアップライトピアノでは限界があります。この他に「乙女の祈り」や「エリーゼのために」などのフォルティシモやピアニシモ、ブルグミュラーの練習曲やモーツァルトの「トルコ行進曲つきソナタ」に出てくる軽快な音なども、アップライトピアノよりグランドピアノで弾いたほうが、よりいきいきとした表情をつけることができます。
 
グランドピアノで人気のある機種はどれですか?
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C3Xが人気のあるタイプです。C1X以上の機種にはアイボライト(注)白鍵、黒檀調天然木黒鍵を採用し、コンサートグランドピアノに近い感触を持っています。音大生やピアノの先生方によくお使いいただいているのがC3Xです。サイズ的にも、C3Xなら6畳ぐらいの部屋でもゆとりを持って置いていただけます。
(注)・・・ヤマハが独自で開発した人工象牙で、天然象牙に近い自然なタッチ感が得られます。