i88X 生産完了品

高速転送と拡張性を実現したmLAN対応のオーディオ/MIDIインターフェース

i88Xは、ボーカルや楽器演奏などマイク/ラインソースのオーディオデータと、シンセサイザーなどのMIDIデータを同時に転送できるインターフェースです。ハイパフォーマンスシリアルバスの業界標準規格IEEE1394(FireWire/i.LINK等)に準拠したデータ転送プロトコル<mLAN>に対応し、コンピュータとIEEE1394ケーブル1本で配線するだけでオーディオ/MIDIデータを400Mbps(S400)で高速転送可能。また、コンピュータや複数のmLAN対応機器をIEEE1394ケーブルで配線していくだけで自由度の高い音楽制作のデジタルネットワークも構築できます。

24bit/96kHz対応の8チャンネルのアナログ入出力など充実の入出力端子を装備

バランス入力に対応した8チャンネルのアナログINPUT端子/OUTPUT端子を装備しました。INPUT1/2には+48Vのファンタム電源を供給可能なCombo端子(XLR-3-31+TRSフォーン)を採用し、コンデンサーマイクもダイレクトに接続可能。INPUT1はHi-Z(ハイインピーダンス)入力にも対応し、エレキギターなどのダイレクト接続もできます。INPUT3 ~8/OUTPUT1 ~8にはTRS フォーンを採用。これらすべてのアナログ入出力端子には高精度な24bit AD /DAコンバーターを搭載し、サンプリングレートは最高96kHz に対応。ジッターの大幅な低減、標準ダイナミックレンジ110dB など高音質設計を徹底し、DVDオーディオなどのハイスペックオーディオにも対応します。また、MD/DAT/CDレコーダーなどの外部デジタルオーディオ機器を接続できるDIGITAL STEREO IN/OUT端子(S/PDIF COAXIAL )、ADAT対応機器を接続できるADAT OPTICAL STEREO DIGITAL IN/OUT端子(S/PDIF OPTICAL DIGITAL IN/OUTと切替)、INPUT1/2に対して外部エフェクターなどを挿入できる2系統のチャンネルINSERT I/O端子など、充実のオーディオ入出力端子を装備。DIGITAL STEREO IN端子(S/PDIF COAXIAL/OPTICAL )にはサンプリングレートコンバーターを搭載し、ワードクロックの設定を意識せずにデジタル入力が可能です。なおMIDI は1系統のMIDI IN/OUT端子を装備しています。

最大18IN/18OUTのオーディオと1ポートIN/OUTのMIDIを同時に転送可能

88.2kHz/96kHz動作時では14チャンネルIN /OUT(アナログ×8チャンネル、デジタル×2チャンネル、ADAT ×4チャンネル)、44.1kHz/48kHz 動作時では18 チャンネルIN /OUT (アナログ×8 チャンネル、デジタル×2チャンネル、ADAT ×8 チャンネル)のオーディオを転送可能。オーディオと1ポートIN/OUT のMIDI を同時に転送できます。

INPUT1/2 にはDM2000 直系の完全プロ仕様のマイクプリアンプを実装

INPUT1/2 には、ヤマハデジタルミキシングコンソールの業務用モデルDM2000 直系のマイクプリアンプを実装しました。世界的なエンジニアやプロデューサーからのフィードバックを反映し、ヤマハプロオーディオ機器ならではの原音に忠実な音質を実現。最高品位のサウンドクオリティで、ボーカルや楽器演奏などの繊細かつダイナミックなニュアンスをそのままにコンピュータへレコーディング可能です。また、INPUT1/2 にはチャンネルINSERT I /O 端子を装備し、外部エフェクターなどを接続して入力音声を加工できます。

ダイレクトモニタリング機能を内蔵し、レイテンシーのないモニターが可能

コンピュータや外部機器へ送る前の信号をモニターできるダイレクトモニタリング機能を内蔵し、ゼロレイテンシーのリアルタイムモニタリングを実現。 INPUT1 ~8 (CH1/2 、CH3/4 、CH5/6 、CH7/8)、DIGITAL STEREO IN /OUT 端子(COAXIAL/OPTICAL)の入力信号を、MASTER OUTPUT L /R 端子に接続したスピーカーやヘッドフォンでモニターできます。また、ダイレクトモニタリングはコンピュータを起動しなくても可能です。

Windows/Macintosh の両プラットフォームに対応

Windows(Windows XP)/Macintosh(Mac OS 9.2)の両プラットフォームに対応した専用オーディオ/MIDI ドライバーを同梱。さらにMac OS X にも近日対応予定。より幅広い制作環境で快適に使用できます。

mLAN 接続の設定・管理がグラフィカルにできるパッチベイソフトも用意

i88X をコンピュータと1 対1 で接続して使用する場合の各種設定が簡単にできるユーティリティソフト「mLAN Auto Connector」を用意。また、mLAN 接続した複数の機器間のオーディオ/MIDI 信号のパッチングを設定できるユーティリティソフト「mLAN Graphic Patchbay」も用意しています。

高機能な4 タイプのVST/AudioUnits 対応プラグインエフェクトをバンドル

VST/Audio Units 対応のDAW ソフトウェア上で動作する高機能なプラグインエフェクトをバンドルしました。高品位なボーカルレコーディングを実現できるi88X の可能性をより高めるボーカルプロセッシング用の「Pitch Fix」「Vocal Rack」など4 タイプを用意。i88X は、スタンドアローンのインターフェースとしてだけでなく、音楽制作の可能性を大きく広げるトータルパッケージとしても最大限の威力を発揮します。

シンプルで使いやすいユーザーインターフェースを採用

フロントパネルには、使用頻度の高いINPUT1/2 のCombo 端子(ファンタム電源スイッチ併装)と8 チャンネルのアナログINPUT のゲインノブをはじめ、モニターセレクトスイッチ、モニターボリュームノブ、マスターボリュームノブ、動作状況を明快に確認できる各種LED を分かりやすく配置。直感的かつスピーディなオペレーションが可能です。

使用例1 - ボーカルや楽器演奏をDAWソフトウェアへハイクオリティにレコーディング

より高品位なサウンドでボーカルや楽器演奏をレコーディングできるコンパクトなシステムです。i88XのINPUT1/2にはコンデンサーマイク/エレキギターなどをダイレクトに入力可能。しかもヤマハ業務用デジタルコンソールの定番モデルDM2000直系の最高品質のマイクプリアンプを搭載。もちろん 24bit/96kHzに対応し、クリア&ナチュラルな音質でDAWソフトウェアへ録音できます。録音中の音声はダイレクトモニタリング可能。レイテンシーのない快適なモニター環境を実現します。INPUT1/2にはINSERTI/O端子を併装。愛用のエフェクターで入力音声を加工し、DAWソフトウェアへ送ることができます。録音後には、i88X同梱の高機能なプラグインエフェクト「Pitch Fix」「Vocal Rack」でボーカル音声を緻密に処理することもOK。真にプロクオリティのレコーディング&プロセッシングが実現できます。

使用例2 - i88X+01Xの強力なコンビネーションによりマルチチャンネルソースを柔軟にハンドリング

i88Xは01Xのチャンネル拡張用ツールとしても最大限のポテンシャルを発揮。01Xのミキシング機能を積極的に活かせます。まず、アナログ入力は 16ch(01X=8ch/i88X=8ch)に、アナログ出力は12ch(01X=4ch/i88X=8ch)に拡張。デジタル入出力もi88Xの ADAT IN/OUTを含めて計24ch入力/18ch出力に拡張可能。MIDIは計3ポート(01X=2port/i88X=1port)を転送可能。より規模の大きなレコーディング環境を構築できます。01Xのリモートコントロール機能でDAWソフトウェアのパラメーターをフィジカルコントロール可能。さらに i88X/01X同梱のプラグインエフェクトの活用で、音楽制作の自由度もアップします。i88X/01X/コンピュータの各機器間のオーディオ/MIDIのルーティングも専用ソフトウェアで簡単に設定可能。複雑になりがちなマルチチャンネルソースのハンドリングをフレキシブルに実現できます。

使用例3 - シンプルな配線で快適なデータハンドリング&プロセッシングが実現できる本格的なシステム

01Xを中心に、MOTIF ES(with mLAN16E)/i88X/コンピュータをmLAN接続した本格的なシステムです。煩雑な配線、度重なるケーブルの抜き差し、ワードクロックの設定…制作システムが本格化するほど複雑になるこれらの作業もmLANではノープロブレム。IEEE1394ケーブルで対応機器をシンプルに接続していくだけで配線は完了。各機器間のオーディオ/MIDI信号のルーティングやワードクロックも専用ソフトウェア「mLAN Graphic Patchbay」で簡単に設定可能です。このシステムでは、MOTIF ESで制作した16チャンネル分のバッキングトラックやi88Xに入力した高品位なボーカルのオーディオを01Xのチャンネルモジュールで加工してDAW ソフトウェアへ録音可能。また、mLAN非対応のMIDI機器の音声を01X経由でMOTIF ESにルーティングして内蔵エフェクトで加工できるなど、mLANならではの自由度の高いプロセッシングも実現できます。