KX8 生産完了品
充実したソフトウェアとの連携機能を実現
『KX シリーズ』は、ソフトウェアを中心とした音楽制作環境と音楽制作の流れを徹底的に研究して作られたコントロールキーボードです。DAWソフトウェアをはじめ、各社から発売されているソフトウェア音源をコントロールする機能を充実させ、実際の音楽制作の流れに沿って活用できる連携機能を搭載しています。 DAWソフトウェアの再生・録音などをコントロールするトランスポート機能、さまざまな機能を割り当てて活用できるアサイナブルボタン、30種類の主要ソフトウェア音源をコントロールするためのテンプレートなど、制作作業に必要な機能をひとつにまとめ、効率のよい音楽制作を実現します。
アサイナブルノブには、VSTインストゥルメントのコントロールによく使われるカットオフ、レゾナンス、パン、レベルといったパラメーターを1列目に、その他のよく使われるパラメーターを2列目に用意しています。コントロールテンプレートを切り替えることでこれらのパラメーターは自動的に現在使用している VSTインストゥルメントに最適化されて配置されます。もちろん必要に応じて自由にノブのパラメーターを変更することも可能です。
本体の右側に配置されているDAW REMOTEセクションには、トランスポートコントロールのほかに、上下左右へカーソルを移動させるカーソルボタンやプログラムチェンジを送信できるプログラムボタン、トラックのミュート/ソロをコントロールするミュートボタン、ソロボタン、さらにCubaseとの連携機能を実現するVSTi WINDOWボタン、ADD INSTRUMENT TRACKボタン、CUBASE FUNCTION A/Bボタン、自由に機能を割り当てできるASSIGN1/2ボタンを用意し、MIDIでの音楽制作に必要な機能を吟味してそれぞれのボタンにその役割を持たせています。これらのボタンのうち、CUBASE FUNCTION A/BボタンやASSIGN1/2ボタンなどは自由に機能を入れ替えて使用することも可能ですので、ご自身の制作スタイルに合ったカスタマイズを行なうことにも対応しています。
Cubaseとの高度な連携機能を実現する「AI Functions」
同梱された「Cubase AI4」をはじめ、Steinberg社DAWソフトウェア「Cubase4」/「Cubase Studio4」を使用する場合は、さらに高度な連携機能を実現します。ボタンひとつでエディットウィンドウを開いたり、インストゥルメントトラックを追加したりといった作業をはじめ、トラックの選択に連動してソフトウェア音源をコントロールするテンプレートが切り替わる、といった、音楽制作の流れに沿った機能を実現しています。また、機能を自由に割り当てできるアサイナブルボタンには、あらかじめ「クオンタイズ」(入力されたデータのタイミングを整える機能)と、「デリート」(選択されたイベントを削除する機能)が割り当てられており、効率的なMIDI入力作業をサポートします。
これらの連携機能は、「Extensions for Steinberg DAW」をインストールすることで実現されています。インストールした後、KXシリーズを接続してCubaseを起動しても、一見特に大きな変化は見られないかもしれませんが、内部的にはたくさんの機能がインストールされ、見えないところででさまざまな機能を実現しています。このプログラムのお陰で、リモートコントローラーとしての設定など、通常のコントローラーを使用する際の煩わしい設定は、KXシリーズにはありません。
付属のDVD -ROMからインストールした場合は、自動的にインストールが完了します。また、最新のExtensions for Steinberg DAWは、ダウンロードページからダウンロードができますので、アップデートされた場合は最新のプログラムをお使いいただくことをお勧めします。
さまざまなフレーズを指1本で演奏できる「フレーズファクトリー」
『KXシリーズ』には、アルペジエーターを搭載しており、さまざまな楽器のフレーズを342種類内蔵しています。楽器の種類とスタイルを選択して鍵盤を抑えるだけで、さまざまなスタイルの演奏・MIDI入力が可能です。例えばギタリストの方がバンド用のデモを制作したい、という場合、ギター以外のパートをアルペジエーターで制作し、ギターパートのみギターで録音する、といったスタイルでの制作が可能です。あるいはご自身のホームページで流す簡単なBGMを制作したり、楽器のアドリブ練習に使用する演奏データを作ったり、といったことも、フレーズを選択しながら指1本で作ることができます。
特にドラムパターンについては、2オクターブ間に4種類の異なるフレーズを配置しており、例えば基本パターン、展開パターン、盛り上がった展開パターン、フィルインといったように、各パターンに合ったセットがあらかじめ4種類用意されています。これらをリアルタイムに鍵盤で切り替えながらMIDI入力ができますので、フィルインやライド入りのセクションのたびにアルペジエーターを切り替えてその都度入力する、といった作業をする必要もなく、スムーズに MIDIの入力ができます。
アルペジエーターのテンポについては、初期設定ではUSBでコンピュータに接続すると外部からのテンポ情報に追従する設定になっています。Cubaseをお使いの場合は自動的にCubase上で指定したテンポに設定されるようになっていますので、Cubase上でプロジェクトのテンポを設定すれば、その設定がそのままKXシリーズのアルペジエーターに反映されます。さらに、コンピュータへの接続を外すと自動的に内部のテンポ設定に切り替わりますので、KX本体の設定を変更することなくコンピュータとの使用、スタンドアローンでの使用が可能です。
さらに、アルペジエーターのエディット画面では、ベーシックなパターンから展開させたフレーズにエディットすることができます。このバリエーションは6種類用意されており、下記のような法則で演奏します。
Orig ......あらかじめプログラムされたアルペジオを再生します。
Up .........上昇音型のアルペジオを再生します。
Down....下降音型のアルペジオを再生します。
Alt1 ......アルペジオの上昇(Up) と下降(Down) を繰り返します。折り返しの音( 最高音と最低音) は、1 回だけ鳴ります。たとえば、ド→ミ→ソ→ミ→ド→ミ→ソ→ミ... と鳴ります。
Alt2 ......アルペジオの上昇(Up) と下降(Down) を繰り返します。折り返しの音( 最高音と最低音) は、2 回鳴らします。たとえば、ド→ミ→ソ→ソ→ミ→ド→ド→ミ→ソ→ソ→ミ... と鳴ります。
Rnd .......ランダムに分散します。
これらを活用することで、基本の342種類からさらに多くのフレーズが生成されますので、組み合わせの可能性は無限です。仮にご自身がギタリストだったら、ギター以外のフレーズはKXでMIDIで制作し、ギターはご自身の演奏で録音する、といった使い方ができますので、バンドのデモや楽曲のスケッチなどの際に、MIDIの打ち込みに時間をかけずに楽曲を作ることができます。また、ホームページのBGMや、ちょっとした効果音のようなMIDIデータも、このアルペジオ機能を利用して簡単に制作することができます。
KX Editorでパラメーターの割り当てを自由に変更可能
ウェブサイトからダウンロードできる「KX Editor」を使用すれば、4つのエンコーダーノブに割り当てるパラメーターを細かく変更することができます。制作中心のセットと演奏中心のセットを入れ替える、あるいは、楽曲タイプごとに異なるセットをいくつか用意しておき、曲の方向性に応じて切り替える、といったニーズにお応えします。
また、KX Editorは起動時に、コンピュータにインストールされているVSTインストゥルメントをすべてスキャンして、そのVSTインストゥルメントに合ったパラメーターを自動的に抽出してセットします。そのため、新たにインストールしたVSTインストゥルメントを使用する際もEditor上で選択するだけで、すぐにコントロールすることが可能です。もちろん、それらの設定をカスタマイズして、Editor上で保存することもできます。また、初期設定にすぐに戻せるよう、プリセットの状態もあらかじめEditor上に保存されていますので、本体を初期化することなく、コントロール機能の部分のみを初期化することも簡単です。
演奏者の弾き心地を重視した鍵盤フィーリング
シンセサイザーやステージピアノを開発してきたヤマハが大事にしてきた、演奏者の「弾き心地」をコントロールキーボードにおいてもチューニングの基本として考え、主にソフトウェア音源を演奏する際のタッチ感や反応を細かくチューニングしています。
88鍵のフルスケール鍵盤に、「グレードハンマースタンダード(GHS)鍵盤」(KX8)を搭載
『KX8』は、鍵盤の重さを低音部では重く、高音部では軽くなるように、音域によって弾きごたえを段階的に変化させ、アコースティックピアノに近づけた自然なタッチ感を実現した「グレードハンマースタンダード(GHS)鍵盤」を搭載。コントロールキーボードにおいて演奏者の「弾き心地」を最重視した「KX シリーズ」において、『KX8』はさらに正常進化を遂げ、リアルタイム入力が中心の音楽制作をされる方や、ライブパフォーマンスにも「KXシリーズ」を持ち出したいという方に、さらに高度なプレイアビリティを提供することが可能になりました。
音源に合ったタッチ感を設定できる「ベロシティカーブ」コントロール
VSTインストゥルメントなどのソフトウェアシンセサイザーは複数のメーカーのものを同時に使用するのが一般的ですが、鍵盤から入力されたベロシティに対する反応は各ソフトによって千差万別です。KXシリーズでは、様々なVSTインストゥルメントに最適化された6種類の「ベロシティカーブ」を本体で瞬時に変更可能で、リアルタイム演奏による音楽制作時にストレスなく演奏ができるよう考慮されています 。
USBバスパワー対応
USBバスパワーでの動作に対応しているため、アダプターがなくてもUSB端子に直接接続することで使用することが可能です。
フットスイッチや外部MIDI音源を接続可能
別売のフットスイッチ(FC4/FC5)や外部MIDI機器を接続できますので、制作のみに限らず、ライブパフォーマンスでの使用も可能です。
また、このMIDI端子は、コンピュータへのMIDIインターフェース機能も持っています。初期設定では、MIDI IN端子から入力されたデータがコンピュータのUSB MIDI In Port1へ入力される設定になっています。例えばMIDI端子搭載のマルチトラックレコーダーとCubaseを同期して使用する場合などは、KXの MIDI端子を使用して接続することが可能です。逆に、MIDI OUT端子に外部MIDI音源を接続して、CubaseのMIDIトラックからMIDI OUTする、ということも可能です。
同梱ソフトウェア CUBASE AI 4の特徴1
CUBASE AI 4は多才な機能を持つSteinberg社のフラグシップモデル、CUBASE 4の機能を継承した音楽制作ソフトです。48のオーディオトラックと64のMIDIトラックに加え、ソフトシンセやエフェクターを搭載し、VSTプラグインとの互換性も確保しています。KXシリーズはCUBASE AI 4とのコンビネーションにより自宅のコンピューターで音楽制作に必要な全ての要素を満たす環境を実現します。
CUBASE AI 4の“AI”は“Advanced Integration”の略で、他のプログラムではまねのできない洗練された機能とハードウェアとソフトウェアの統合を可能にしました。CUBASE AI 4はStudio Connection対応インストゥルメント(ヤマハシンセサイザー MOTIF XSシリーズなど)とともに、コンピューター上でシームレスな使用環境を構築可能です。CUBASE AI 4 はWindows、Macintoshの両対応です。
同梱ソフトウェア CUBASE AI 4の特徴2 - CUBASE 4 サウンドエンジンの採用
CUBASE AI 4の心臓部にはSteinberg社製トップモデルのCUBASE 4と同等の高品質オーディオエンジンが採用されています。トラックの録音とミックスの内部処理にはプロレベルの32bit浮動小数点演算による 24bit/96kHzという高音質/高分解能で処理され、高品位なデジタルサウンドが、録音編集を含めた全ての制作過程で実現されています。
同梱ソフトウェア CUBASE AI 4の特徴3 - ユニバーサルサウンドマネージメントSoundFrame™
SoundFrameはCUBASE AI 4に搭載された新しいデータベースシステムで、音源、サンプル、プリセット、ループなどが統合管理されます。楽曲で使用した全ての素材に瞬時にアクセス可能で取り扱いが容易。音楽制作が飛躍的に効率化されました。HALionONEソフトサンプラーでは、イメージどおりの音源波形を素早く見つけることができます。その見つけ方はインストゥルメントによる検索だけではなく、カテゴリー、タイプ、スタイル、キャラクターなどの属性ごとの検索も可能で、ローディングする前にプレビューして聴くこともできます。SoundFrame™はVSTエフェクトプラグインのプリセットも統合管理も可能にし、階層的にカテゴリー化したエフェクトライブラリーを形成することもできます。
同梱ソフトウェア CUBASE AI 4の特徴4 - 付属のHALionONEソフトウェアサンプラー
CUBASE AI 4にはパワフルなHALionONEソフトウェアサンプラーが付属。このサンプラーはシーケンサー上でのプレイバック専用音源であり SoundFrame™からの管理に最適化されています。定評のあるヤマハMOTIFシリーズに搭載されている音源から150種類以上の高品位なサンプルも採用され、アコースティックな自然楽器やドラム素材、電子楽器のシンセサウンドまで豊富な音源を用意しています。
同梱ソフトウェア CUBASE AI 4の特徴5 - 拡張された編集機能
CUBASE AI 4には音楽制作のための多彩な編集機能が搭載されています。プロジェクトウィンドウではトラックのカット&ペーストも使用可能。さらに各エディットウィンドウでは細かい編集ができます。サンプルエディターはサンプリングされた波形を編集、MIDIデータ用にはキーエディター(ピアノロール形式の入力)、ドラムエディター(イベント入力とドラムマッピングによる入力)、スコアエディター(譜面への音符入力)、そして、リストエディター(MIDIデータの数値表示)などがあります。
同梱ソフトウェア CUBASE AI 4の特徴6 - 使いやすいプラグインエフェクト
CUBASE AI 4ではVST3プラグインである15種類の新しいダイナミックタイプのエフェクトが搭載されました。録音済みのトラックにも適用することが可能で、納得のいくまでエフェクトの演出効果を試すことができます。
同梱ソフトウェア CUBASE AI 4の特徴7 - 豊富なサンプルループを収録
CUBASE AI 4のディスクには480種類のドラムとリズムループのサンプルと、20種類のMIDIスタイルファイル(バッキング用)が収録されています。これらを活用することで、CUBASE AI 4を立ち上げると同時に音楽制作はスタートできます。