BB2025X 生産完了品

スプライン・ジョイント

ボディには温かみのある中域が特徴のアルダーを使用。また一般的にボディは2ピース構造が多く採用されていますが、BB2025/BB2025Xはセンターと両サイドの接合部にスリットを設け、相互の材を繋ぐ板状の”Spline(材質:メイプル)”を挟み込むことによって、より多くの接着面積を確保する3ピース構造を採用しています。

弦振動をしっかり受け止めるセンター部の材構成を応用したスタイルで、BB2025/BB2025Xはスプライン・ジョイントによって、3ピース構造ながら1ピースボディ構造に近い弦振動を得ることに成功しました。

ストリング・スルー・ボディ

ボディ裏側から弦を通し、弦振動を効率的にボディに伝える新ストリング・スルー・ボディ構造を採用。この構造ではボディ裏から垂直に弦を通す手法が一般的ですが、BB2025/BB2025Xは45°のアングルで弦を通す新発想の構造です。ベース用弦は非常に太いため、従来の手法ではプレート部、サドル部での振動ロスが大きく、弦振動を効率的にボディに伝えることが困難です。そこで、BB2025/BB2025Xはボディ底部を斜めにカットし45°の角度をつけて弦を通すことによりサドル部での弦のストレスを軽減して、極めて効率的に裏通し効果を得ることに成功しました。ブリッジも新開発のビンテージ・プラスを搭載、更に半円型サドルを採用したことにより、シャープでクリアな弦振動を得ることができます。弦はボディ裏から通す方法でも、通常のブリッジを通す方法でも対応できます。金属パーツも度重なるアーティスト評価結果により、厳選した材(サドル:真鍮製、プレート:鉄板)を使用。ネジ、バネ類は錆や腐食への耐性を考慮してステンレス製となっています。

新開発ピックアップ

フロント・リア共にこのモデルの為に開発された新設計ピックアップ。最高のパッシブサウンドを追求して、YASH (Yamaha Artist Services Hollywood) との共同開発を進める中で、重なるアーティストとの意見交換に基づいて完成したBB専用の日本製ピックアップです。ボビンやマグネット(フロント:アルニコV, リア:セラミック)などの素材選びにも徹底的にこだわり、エレキギターSGシリーズに使われていたセミオープンハムバッキングピックアップの設計思想を継承した“オープンフェイス構造”により弦とボビンとの距離を近づけ、弦振動を確実にキャッチして迫力のあるベースサウンドを引き出しています。

A.R.E./ I.R.A.処理を施したボディ

A.R.E.とは、ヤマハが独自に研究・開発した木材改質技術のことです。ボディ材にこの技術を施すことで、長年弾き込まれたヴィンテージのような豊かな鳴りを得ることを狙ったものです。更に、楽器本体にはI.R.A.処理も施しています。

I.R.A.は完成後の楽器に適切な振動を与えることで、完成直後の楽器に内在する塗料や接着剤等のストレスを軽減し、楽器の振動を促進させる技術です。BB2025/BB2025Xは、原材料としてのボディ材にA.R.E.、楽器として完成後にI.R.A.処理を施すことで、理想的なボディ鳴りを引き出しています。

5ピースネック

メイプル+マホガニーで構成される5ピースネックは、反りやネジレを防ぎネックを常に演奏しやすい状態に保つとともに、メイプルのタイトでシャープなサウンドの中にマホガニーの持つ温かみのあるサウンドを付加します。

洋白製ナット

一般に樹脂や牛骨が使用されるナット部にはフレット線材と同じ洋白を使用。ベースで多用される開放弦の演奏時にも押弦時と同じタイトなサウンドが得られます。