谷口美砂子先生(大阪府吹田市)
包み込まれるような響き。生徒たちも「聴く」ようになりました。
- C3X espressivoを購入しようと思われたきっかけについて教えてください。
長年愛用していたピアノがありましたが、ちょうど買い替えを検討しておりまして、日頃からお世話になっている調律師さんへご相談してC3X espressivoを試弾したことが購入のきっかけになりました。
- 初めてC3X espressivoを試弾されたときのご印象はいかがでしたか?
本当にこれまで経験したことのないような音でした。全身が音で包み込まれるような感じがしたのです。実は最初にC3Xを試弾し、C3Xも良い音だなという感覚はありました。しかし、その後espressivo弾いた途端、全身が音に包み込まれ、「もうC3Xには戻れない。espressivoだ!」と思いました。espressivoの鍵盤のタッチはC3Xと変わらないのですが、聴こえてくる響きがとても豊かなのです。一瞬でespressivoに惹かれました。
- 音に包まれているという感覚は、レッスン室でも感じていらっしゃいますか?
そうですね、レッスン室でも、ふわりと自分の音で包まれる感じがするのです。響きの豊かさを毎日感じています。海外へ留学したときも色々なピアノを弾いていましたが、ここまで自分を音で包んでくれるピアノはespressivoが初めてですね。フォルテでもピアニッシモでも、espressivoで奏でると繊細な響きとなって、優しく私の元へ来る感じがします。これまでと同じ様に演奏していても、音の響きに輝きがあるのです。
- レッスンでの先生のご指導に変化はありましたか?
今までよりも、私自身が弾いて生徒へ響きを聴かせる機会が多くなりましたね。「先生の手は見なくていいから、ピアノの音をよく聴いてね」と声をかけています。純粋に、響きの良さを耳で感じて分かるようになることも、大切な指導であると考えているからです。良い音を沢山聴かせるために、espressivoの蓋を全開にしてレッスンをしています。私自身がespressivoに感激したので、この響きの素晴らしさを伝えたいと思っています。espressivoの響きは、レッスンで一日中聴いていても、ずっと心地良いのですよ。
- 生徒さんの演奏にも変化はありましたか?
生徒がポーンと弾いた音が、とても良い響きになることがあります。「今の音が良い音よ」と一生懸命に伝えていくと、生徒が出す音も少しずつ良い音に近づいて来るようになりました。弾くだけではなく「音を良く聴こう」という意識が、生徒にも生まれていると感じています。
- 日頃はどのような楽曲をご研究されていますか?
学生時代の曲を振り返って研究しています。本当に楽しくて仕方がないですね。現在は主にブラームスのソナタを演奏していますが、「重厚な響きに対してどのように旋律を響かせようか」「このように弾けば新しい表現が出来るのではないか」等、毎日のように新しい発見があります。低音でも、espressivoは自分の弾き方次第で響き方に変化が生まれるので面白いのです。学生時代は、どのように演奏すれば相応しいかを恩師に教えて頂きましたが、今はespressivoで演奏すると、「こういう弾き方も出来るのではないか」という私なりの冒険心が生まれ、時間を忘れるくらい没頭しています。espressivoは“夢中になれるピアノ”ですね。