アーティストからのメッセージ

【NEW】遠藤 宏幸さん(サクソフォン奏者/名古屋芸術大学准教授)

【NEW】遠藤 宏幸さん(サクソフォン奏者/名古屋芸術大学准教授)

楽器の状態は演奏するごとに変化をし、その楽器の状態によってパフォーマンスが変わってしまいます。管楽器リペアの仕事は修理、調整することによって演奏家を支え、演奏を支える大切な役割を担っています。

私は吹奏楽の指導もしますが、指導をする中でもいかに楽器の状態が重要であるかを思い知らされる事が多々あります。手入れの行き届いてないバンドでは状態の悪いまま無理をして演奏してなかなか上達しない生徒や、それが原因で部活動が楽しくないとか部活動を辞めてしまう生徒も少なくないと思います。管楽器リペアの重要性が浸透して正しい状態でみんなが演奏できればさらにレベルの高い音楽を奏でることができるでしょう。

井手 詩朗さん(ホルン奏者/国立音楽大学教授)

井手 詩朗さん(ホルン奏者/国立音楽大学教授)

楽器吹いて44年になります。ホルン自体はマウスパイプなどを丁寧に扱っていればなかなかマシン部分が壊れることは少ないです。 が、ホルンは楽器が長く音程にも気を遣うし、吹き込めば吹き込むほど自分の響きや癖が乗り移るしその人にあった楽器にだんだんなっていきます。

ですのでプレーヤーの気持ちになって直してくれる、プレーヤーの顔を見ながら修理してくれるリペアマンが必要です。そうした意味で自分はとても恵まれています。

是非そうしたプレーヤーに頼られるリペアマンを目指してください。

岡本 哲さん(京都市交響楽団首席トロンボーン奏者)

岡本 哲さん(京都市交響楽団首席トロンボーン奏者)

プレーヤーにとって楽器がないと自分を表現できないので楽器に拘らないプレーヤーは世の中にはいないと思います。その楽器をメンテナンスしてくれる方がいないと我々も成り立たないのももちろんですね。ですのでプレーヤーの大切な分身である楽器も長年付き合ってくるとどうしてもいろいろな不具合が出てくるのですが、リペアの人たちがそこで魔法を掛けてくれないとどうしようもなくなるし、逆にその魔法で今まで出なかったような凄い音が出ることもあります。そうした我々の分身と付き合ってくれるリペアマンになってほしいと思います。

須川 展也さん(東京藝術大学招聘教授)

須川 展也さん(東京藝術大学招聘教授)

楽器の調整や修理は我々プレーヤーにとって命綱です。新品のときの状態はずっと続きません。練習や本番を繰り返していくと状態が変わっていきます。言わば生き物ですね。

そこに技術者のサポートがあるので大事な本番やコンクールでも一番良い演奏ができるのです。私は演奏家歴35年になりますがそうしたサポートがなければこれまで乗り越えて来れなかったと思います。また演奏家はひとりひとり楽器の扱い方が違っていて要求する調整も微妙に違うのですが、逆に素晴らしい技術者も一対一の対応の中でその人ならではのノウハウと人間関係からいろいろな素晴らしいことが作れるという面白みがあると思います。

日々大変かも知れませんが、我々の上手くいったコンサートの陰の一番の功労者は技術者なのです。ですので我々にとって技術者の期待度は高まります。もっともっと技術者と触れ合いたいと思うのも我々演奏家の気持ちです。

菅野 浩さん(サックス奏者/Gentle Forest Jazz Band)

菅野 浩さん(サックス奏者/Gentle Forest Jazz Band)

日頃から、プレイヤー、リスナー、販売店スタッフ、リペアマン、メーカーの設計者、管楽器専門誌関係者など、あらゆる管楽器関係者と楽器について深くお話する機会が多いのですが、プレイヤーとしての僕は、困った時のリペアマン頼み!といった機会が多いです。

こだわりが深くなるにつれて、この楽器のここをこうしたら自分にとって有益ではないかとあーだこーだと妄想するわけです。それ故に楽器の調整法はプレイヤーの好みによって千差万別。そこに親身になって耳を傾けて頂ける身近な存在はとにかくリペアマンなのです。

プレイヤーと共に歩みを進めていくリペアマンを目指してその礎となる部分を豊岡の潤沢な環境で築いていただきたいと思います。

将来は良い音楽を共に築きましょう!

丸谷 明夫さん(大阪府立淀川工科高等学校吹奏楽部顧問)

丸谷 明夫さん(大阪府立淀川工科高等学校吹奏楽部顧問)

練習中、楽器にちょっとした不具合が発生しても、そのまま使い続けてしまうことがあります。

それが結局、演奏へわるい影響を与えたり、のちのちの大きな故障につながったりしています。

このような…何かあったら…すぐに的確なメンテナンス対応ができるような仕組みができればいいなぁと常々思っています。

この『アカデミー』が将来管楽器のメンテや修理が出来る技術者の養成を行っておられるのは大変ありがたいことです。

これからも、立派な技術者をたくさん輩出して、現場の生徒たちや先生のよきパートナーとして活躍してくださることを期待しています。よろしくお願いいたします。

オリタノボッタさん(サックス奏者)

オリタノボッタさん(サックス奏者)

僕らにとって楽器は体の一部のようです。自分の声の代わりに楽器の音色で表現します。長い付き合いの中で時には風邪を引くこともあるだろうし、怪我をすることもあります。そのときにはやはり優秀なお医者さんが必要です。全国のたくさんの管楽器プレーヤーのためにも、良いお医者さんそして良き相談相手になってあげてください。奏者にとって修理してくれる人、楽器の製作者の方々は無くてはならない存在です。困った時の“スーパーマン”目指して頑張ってください。

山本 洋志さん(元東京都交響楽団首席クラリネット奏者)

山本 洋志さん(元東京都交響楽団首席クラリネット奏者)

演奏者にとって命の次くらいに大事な楽器の状態が健全であること、そのためには名医であるリペアマンが必要です。そのために名医を全国から探します。その大事さを身にしみて分かっているのでヤマハ管楽器テクニカルアカデミーで年に2、3度講義をしています。将来に向けての考えかた方向性、接客の大事さを教えています。ヤマハのクラリネットを何十年も吹いてきて日に日に楽器の能力が上がってきていますが、更に質の良い楽器を作って欲しいと開発者に高い要求をしています。その意味では楽器を蘇らせる事ができる人の魅力はとてつもないですね。若い人たちも誇りを持ち、この職業を考えて欲しいと思います。

田中 靖人さん(東京佼成ウインドオーケストラコンサートマスター)

田中 靖人さん(東京佼成ウインドオーケストラコンサートマスター)

国内外で演奏ツアー中、不具合が出たところをたちどころに直していただけるのは本当に安心です。これまで何世代かのアカデミーで勉強された方々が全国各地の特約店で活躍されています。是非我々アーティストのドクターとしてお願いします。

赤坂 達三さん(エリザベト音楽大学教授)

赤坂 達三さん(エリザベト音楽大学教授)

リペアによって楽器そのものが大きく変わります。それぞれのアーティストの好みや要求に応じられる技術者になってください。また優秀な技術者は本当に勉強熱心ですね。今後どこかでお世話になると思いますがよろしくお願いします。

前田 綾子さん(東京佼成ウインドオーケストラフルート奏者)

前田 綾子さん(東京佼成ウインドオーケストラフルート奏者)

学生やプロを問わず、是非面と向かって会話をしながら奏法や演奏者の要求をその場で理解し、いつでも頼れる存在になってくださいね。