【導入事例】ON AIR大久保スタジオ 様 / リハーサルスタジオ / 東京都

Japan / Tokyo, Apr 2014

main_banner 前列左より 梶氏 宮本氏 宇佐美氏 久我氏 後列左より高木氏 牟田氏 羽村氏


アクセス良好な東京最都心新宿区に位置し、多くのプロが利用する大型リハーサルスタジオ、ON AIR 大久保スタジオ。2013年5月に創業20周年という節目を迎え、「さらに幅広いお客様の要望に応えられるスタジオに」という想いから、同スタジオ初となるデジタルコンソール、CL5/QL5の導入に踏み切った。以下、導入の経緯について同スタジオのマネージャーである宮本氏にお話を伺いました。

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私自身が担当になった当時はデジタルコンソールが今ほど普及していない頃でした。アナログコンソールならではの操作性に価値を見出し、長年アナログコンソールを使用しておりましたが、近年のコンサートSR現場ではデジタルコンソールの使用が増えており、同じバンドのコンサート中であっても曲ごとにシーン変更で対応したいという声やスタジオリハーサルで作成したコンソールファイルをそのまま本番で使いたいという声が我々の耳に届いていました。

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そうした背景もあり、次に導入するコンソールはデジタルコンソールにしようと考えていたのですが、当スタジオを利用されるSRエンジニアさんからもCLシリーズ導入のリクエストが非常に多く、また同業のリハーサルスタジオさんが先行で導入されたこともあってCL5、そして発表されたばかりのQL5の導入にも安心して踏み切ることが出来ました。同業の皆様と全てではありませんが、足並みを揃える事でお客様に包括的にご利用頂ける、より高い満足感を得ていただければという思いもありました。

アナログコンソールからの乗り換えなので、非常にコンパクトになったのは驚きでした。コンソール本体のサイズもさることながら、アウトボードの多くが不要になったというのも大きいですね。少しでもスペースを有効にご利用頂ける事はスタジオとしても非常に嬉しいことです。ヘッドアンプやAD段階での音質の良さは勿論ですが、内蔵されているエフェクト群のクオリティも高く、非常に実用的であると感じます。
アナログコンソールからの移行に伴う不安もありましたがユーザーインターフェースが非常にしっくりきたというのも事実です。EQが緑でPANが赤、そしてMix Sendの色にいたるまで、従来のヤマハコンソールのイメージそのままに使うことができるので、視覚的に迷うことがなく、違和感無く使用することができるというのは嬉しいですね。それに加えて画面が大きく高精細になっているので、コンソールの前に立った時に「ヤル気」にさせてくれますね。そして同時に安心感もあるという素晴らしいコンソールです。

データの面に関しても、PM5DやM7CLで作成したデータを「Yamaha ConsoleFile Converter」を使用することでCL5/QL5で流用できることはもちろん、CL5/QL5間でデータを変換すること無く直接読み込めるというのは非常にありがたいですね。同じお客様がスタジオ間を行き来しても、コンソールファイルを持ち込んでそのまま使用できるというのは大変大きな価値があると思います。

また、本番に向けたリハーサルを進めると同時に、進行や楽曲のアレンジを確認するために録音するケースは大変多く、「Dante Virtual Soundcard」を使用することで、DAWがインストールされたPCとLANケーブル一本の接続で最大64Chの録音を簡単に行うことができるというのもCL5/QL5魅力の一つですね。今回の導入の決め手でもあった「拡張性」を活かしたスタジオの運営ができるよう今後様々な検討をしていきたいと考えています。

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今回導入したCL5/QL5ですが、演目の規模で使い分けることになるでしょうね。CL5はChannel to Matrixを使用することで最大32ChのOut Busを使用することができ、イヤーモニターの系統が多く必要となる演目にも対応できます。一方、QL5はオールインワンモデルとして本体のみでシステムが完結するため、小編成のバンドや、よりシンプルなリハーサル用途に適していると思います。

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CL5は4スタジオ、QL5を1スタジオにて稼働となりますが、他のリハーサルルームに設置しているアナログコンソールもCLシリーズ、またはQLシリーズに順次切り替えていきたいと考えています。スタジオを利用されるお客様の望む形を常に考え、より優れたリハーサル環境を提供できるようにしたいと思っています。



データ

製品情報 CL Series
QL Series