【導入事例】スタジオえむ 様 / SRカンパニー / 大阪府
Japan / Osaka, Jul 2016
大阪府高槻市に事務所を構え、ミュージカルやオペラ、コンサートやイベントなどのSRからレコーディングまで幅広い業務を展開する「スタジオえむ」。同社にこのたびCL5が導入されました。代表をつとめる森氏に今回の導入の経緯を伺いました。
まずは「スタジオえむ」についてお伺いできますでしょうか?
私が独立したのが2002年で、「スタジオえむ」の屋号を上げたのが2006年ですね。ミュージカルやオペラ、コンサートやイベントなどのいわゆるSR業務と、レコーディング業務を行っており、大阪芸術大学や専門学校ESPエンタテインメントなどで教鞭をとることもあります。活動エリアとしてはやはり関西が多いですね。韓国・イタリア等への海外公演に同行したこともあります。
今回導入したシステムと導入理由について教えていただけますか?
コンソールにCL5を導入し、I/OとしてRio3224-Dを1台、Rio1608-Dを2台導入しました。CL導入の理由ですが、もうそろそろデジタル伝送に移行する時期だろうというのが一番の大きな理由ですね。個人的な感想にはなってしまいますが、例えば大きな劇場のミュージカルの仕事で行った時に、アナログマルチを引くのはもう格好悪いなというか。「この規模の現場で、今どき、アナログマルチか」っていう感覚は数年前からありました。
今回の機材更新のタイミングでようやく脱アナログ化がかないましたね。昨年から新しい仕事が増えたこともあって、機材更新するなら今だという感もありました。
そうした中でヤマハ機器、とりわけCL5を選ばれた理由をお伺いできますでしょうか。
一番の理由は、周りにユーザーが多いことですね。ユーザー間でのTIPSの共有もできますし、レンタル需要を見込めます。また仮に機器トラブルが起きた時でも代替機の手配が容易ということも安心して使う上では大事な点ですね。そういった面では、CLがダントツだと思います。
ただ、そこでCLにした一番大きい理由は、やっぱりアウトバスの数ですよね。あと「スタジオえむ」のあり方として、上位モデルを持っておきたいというのもありました。そうした中、最終的にはレンタル需要も加味して、CL3ではなくCL5に落ち着きましたね。今までフェス系のモニター卓がPM5D一辺倒だったところが、CL5に置き換わりつつあるという話も聞きます。昨年末に大阪で開催されたフェスでも多くのCL5のレンタル調達があったみたいですね。
導入後の感想についてもお伺いできますか?
やっぱり一番良かったのは、仕込みが早くなったところでしょうか。入出力ともにチャンネル数が必要となるような規模の演目であっても、最近は小予算の現場も多く、DM1000 1台と01V96 2台を持ち込む現場もありました。ただそうした場合でも結局カスケードしたり、どの卓をマスターにするかを事前に考える必要があるんですよね。
CL5を使用するようになってから、プランの段階でそういうストレスがなくなりました。
例えば、「この1チャンネル余ったのはどこに割り振ったら有効に使えるんだろう?」と考える必要がなくなりました。あとは卓同士をつなぐケーブルの数が減り、卓周りがすっきりしましたね。音に関する不満も一切無いですし、機能の面ではやはりStageMixの存在が大きいです。今までDM1000を使用していた現場にCLを持ちこむ一番の理由は、StageMixが使用できるからで、ステージ上や客席内など出先で各パラメーターの調整ができるというのはやはり大きいですね。
あとは今日もこの取材の前にいろいろ言いましたけど(笑)、現場の声を一番聞いてくれるのはヤマハさんだなと感じています。流石に全ての要望に応えることはできないと思いますが、僕らの声が製品にフィードバックされるとやはり嬉しいですよね。
ありがとうございます。最後に、今後の展望についてお伺いできますか。
まずは「スタジオえむ」自体が個人事業なので、小回りが利くという性質はありますね。これからもそれは活かしていきたいと考えています。CLを導入してからのメリットとしてアナログマルチをはじめとした荷物が減るというのはありますよね。仕込時にもマルチケーブルを引くための時間やスタッフ数も少なくすることができます。そういった意味で、さらに小回りを効かせ、より多くの現場に対応できるようにしていきたいですね。
本日はお忙しい中、ありがとうございました。
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