【導入事例】STUDIO KIKI 様 / ライブハウス / 神戸市

Japan/Hyogo, Aug 2016

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日本におけるジャズバンド発祥の地・神戸には無数のライブハウスが存在しており、その中で2014年より営業を開始した「STUDIO KIKI」が店舗の拡張・リニューアルを機にデジタルミキシングコンソール「TF3」、I/Oラック「Tio1608-D」を導入。音質はもちろん、ライブハウスならではの音の存在感などにこだわり抜いた結果、同機を選択した経緯を、オーナーの国賀就一郎氏にお伺いしました。


まずは、STUDIO KIKIさんのご紹介をお願いできますでしょうか?

設立は2014年の9月21日です。当時はこの半分の広さだったのですが、2016年4月に増築して今のスペースになりました。それに伴って機材更新を行い、音響面については4月から新しいシステムを使用して営業しています。

今のところは、月に1回ぐらいを目処にしているのですが、ある程度名前が知られているようなプロミュージシャンの方をお呼びしています。

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それ以外の日については、オールジャンルではあるのですが、どちらかというとフュージョン・ファンク系のセッションライブというのを定例で月2回行っています。
それ以外にアコースティック系のセッションや、いわゆる対バン形式の箱貸しイベントを実施したり、プライベートなイベント用途でレンタル使用される方もいらっしゃいます。セッション系イベントが今のところ一番多いかもしれません。皆さん楽器を持ってきて。結構キャリアの長い方が多いですから、お上手な方が多いです。

TFシリーズを今回ご導入いただいた経緯をお聞かせいただけますか?

以前はアナログミキサーを使用していました。それはそれで使いやすくて気に入っていたのですけれども、私はもともとドラムをやっているものですから、増築以降、各ドラムに合うマイクをそれぞれ立てたかったんです。今はドラム用で9本ぐらいマイクを立てていますが、そのためにはチャンネル数がどうしても必要になります。

それと、先ほどお話ししましたように、セッションであるとか、対バンライブであるとかでいろんなセッティング、設定が結構必要だということで、アナログだとかなり精通した人がミキサーを触らないとなかなかコントロールできなくて少し困っていたところもありました。たまたま今回増築した際にご紹介いただいたPAの方々や、楽器店の方からもいろんな話を聞いたのですが、やはり今の時代はデジタルだろう、と。

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特にシーンメモリー機能。設定をメモリーできるところが、私たちみたいな素人には使い勝手がいいのではないか、ということで。アナログの方が見やすいですから、何となく触っていたら使えるというような面もあったんですけど、そういう点でも、このデジタルミキサーだったらほとんど不具合を感じないよ、というお話も頂いて。それから、プロの方が来られるときでもセッティングするのはUSB1本持ってきて、それでそのまますぐセッティングできる。セッティングタイムの短縮とか、いろんな点で効率化できる、あるいは安定化できるというお話を伺ったので、ああ、それはいいなということで、導入しました。

TFを見た時の第一印象っていうのはいかがでしたか?

私たちでも何とか触れるのかなと思いました。デジタルは難しい、という話だけ先行して聞くことが多かったので少し不安はあったんですけど、実際にカタログで見たり、実機を触らせていただいて、思ったより「ああ、これだったら、大丈夫かな」という感じはありました。 実際使わせていただいて、いろんな面でびっくりしました。よくできてるなぁ、と、ほんとに感心しました。

お店に入ってすぐにドラムへのこだわりを感じました。ドラムの前までお客様がいらっしゃる状態のこの至近距離でこれだけのマイクを立てるというのはなかなかないと思いますが、その辺りは?

これは本当に主観なんですけど、エレキギターやベースなどを使用した音楽でのドラムの場合、マルチマイクで集音しないとどうも音のバランスが・・・。他はみんなアンプを通して、あるいはPAを通して出ているのに、ドラムだけ生音というのがどうも・・・今まで自分で小さいライブハウスで見るときも違和感があったんです。別に音量を出したいわけではないのですが、音質的にどうなのかなと。 何人かこういうライブハウスを作られた方からご意見もいただいたのですが、その中にご自身も趣味でドラムをされている方がいて、小さい所でもマルチマイクで生音の1.5倍ぐらいの音量でちょっとかぶせてやるとすごくいい音質になりますよ、というお話を頂いて。この店はかなり吸音材を貼っています。

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後ろも天井も。結構デッドな環境なので、マルチマイクでもいけるんじゃないかなと思って。とにかくそういう音を出したかったっていうのがあるんです。そこから派生したようなところがあります。 店自体のセールスポイントは、ドラムの音がいいこと。ドラムの音がいいとやっぱり音も締まるし、バンドで出演される皆さんの気持ちも乗ってくるんじゃないかなと、そういう思いもありましたので、やってみました。 各ドラムの音をマルチマイクで収音しバランスを取る・・・。

とにかくコンセプトとしてはいい音にこだわりたいっていうのがありまして、神戸らしさみたいなものをこういうライブハウス、音楽のお店で考えたときに、ちょっと職人っぽさみたいなもの…神戸の昔からの文化のテーラー屋とか帽子屋さんとかそういうのがベースにあると思うんですけど、そんな所にちょっと絡むのがそういう部分かな、と。自分たちなりにですけど・・・箱は小さいですけど、その中でできるだけいい音をどこまで出せるかというのをトライしてみたいというのがあります。

音質にこだわるという点において、TFシリーズを使っていただいていかがでしょうか?

今のところは、私だけじゃなくて、スタッフさんやお客さんにもすごく評判がいいです。すごくバランスが取りやすいなと感じています。全部のドラムやアンプにマイクをたて、ギターもベースもドラムも乗せるようにしてます。出音だけじゃなくて、実際に自分が演奏している時のモニターから来る音のバランスもすごく良くて、前のアナログのシステムを使ってるときと比べるとかなり良くなったなと感じています。 音の定位も良いし、聴きやすいし、演奏しやすい。すごくわかりやすいです。前のアナログの時とは明らかに違います。

ステージボックスのTio1608-Dもご導入いただいていますが、こちらはいかがでしょうか?

そこにボーカルなどを入力しています。アナログの時はボーカルの音量とか音質にちょっと苦労していたことがあったのですが、今回はそのあたりも完全にクリアされてます。最初は、実はそこまで設備投資するつもりはなかったのですが、いままでお話した様な自分の希望を相談にのってくれていた方々にお話していると、それはこれぐらいのシステムがないと無理ですよっていう話になりまして、思い切ってステージボックスを導入しました。 結果として、費用対効果は十分過ぎるぐらいあったな、本当にやってよかったな、と思っています。

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アナログからデジタルに置き換わり、使い勝手の面はいかがですか。

やっぱりハイエイジなスタッフが、私ともう一人いるんですけど、ちょっとまだマゴマゴしてます(笑)しかし、若いスタッフは飲み込みが早く、一番中心になってくれてるスタッフなんかはかなり使いこなしています。デジタル世代ですから、もともとそういうデジタル機器を使い慣れてることもあるんですけど、それにしてもすごい使いこなしようでびっくりしています。あと、デジタルミキサーならではのStageMixやMonitorMix等のアプリや、マルチライブレコーディングなどもこれからチャレンジしていきたいと思っています。

今後お店をどういうふうにしていきたいですか?

先ほどちょっと申し上げたように、プロの方たちのライブを月に数本程度にしていきたいと思っています。それから、せっかく神戸の中心という、こういった素晴らしいロケーションでできることになりましたので、神戸の、特に若い世代の人たちの何らかのバックアップができれば、と思っています。自分たちが音楽に接してきて、いろんな意味で御利益をいただきましたので、そういうものを還元できれば、上質の音楽と音楽環境みたいなものを作っていけたらいいなと思っています。

それらを作っていく過程でTFシリーズを選んだということは間違いじゃなかった、と?

別にお世辞じゃないんですけど、「ああ、これならいける」・・・みたいな、ほんとにそんな感じで意を強くしました。やっぱりシステムがいかに大事かというのを痛感しました。

本日はありがとうございました。


Music live café STUDIO KIKI

URL
http://studiokiki.jp/


データ

製品情報 TF Series
Tio1608-D