【導入事例】サンリオピューロランド様 / テーマパーク / 東京
Japan/Tokyo Mar.2020
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2020年でオープン30周年を迎える「サンリオピューロランド」は、ハローキティをはじめ、たくさんのサンリオキャラクターに触れ合えるテーマパークです。全館が屋内にある施設となっており、館内では本格的なミュージカルショーやパレードを上演。大人から子どもまで楽しめるアトラクションで人気を博しています。
シアターやレストラン、ショップなどにはヤマハのデジタルミキサー「CLシリーズ」やNEXOスピーカーの「PSシリーズ」、ラインアレイシステム「GEO M10」、さらに商業空間用スピーカー「VXS/VXCシリーズ」などが数多く導入されています。導入の理由や実際の運用などについて、株式会社サンリオエンターテイメント中村英司氏に、お話を伺いました。
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運営部 ショー運営課 チーフ1級 中村英司氏
パレードや3つのシアターでの本格的なショーが人気
各シアターでのショーでは、音響も重要ですね。サンリオピューロランドにおいて、音響機器の選定の際に重視するのはどんな点でしょうか。
中村氏:
はい。音にはこだわっています。サンリオピューロランドは社内に制作チームがあって、音響に関しては録音、編集、そしてショー本番のPAまで一貫して自社で行っています。それによって連日行われているショーにおいても、私たちが目指しているクオリティを保っています。
音響機器ですから音質はもちろん重視しますが、それ以上に連日ショーを行っている私たちにとって、トラブルが少ないことが最も重要です。ショーやパレードを楽しみにして来られるお客さまがたくさんいらっしゃるわけですから、機材の不具合でショーを中止するということは絶対に避けなくてはなりません。ですからトラブルがないのが理想で、また万が一の場合はすぐにカバーできる体制にしておくことが大切だと考えています。
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ヤマハを選定した理由は音質の良さと高い安定性。CLシリーズは乗り込みエンジニアにも好評。
ヤマハのPA機器を選定した決め手は何でしょうか。
中村氏:
やはり音質と安定性です。機材選定に際し、サンリオピューロランドではオープン以来ずっとヤマハの機材を使っていて他社より安定性が高いことを実感していたので「ヤマハのミキサーにしておけば問題ないだろう」という気持ちがありました。それに加えてヤマハはサポートがしっかりしています。もし何かあったらすぐに問い合わせできる体制になっていることも重要でした。さらに言えば、ヤマハのミキサーをたくさん使っていますから、もし何かあってもすぐに入れ替えて運用できます。
調整卓にヤマハのCL3とQL5、スピーカーにはNEXOのPSシリーズとGEO M10システムを導入いただきました。まずCL3の選定理由を教えてください。
中村氏:
サンリオピューロランドではオープン当時からヤマハのミキサーを導入しています。オープン当初はアナログミキサーでしたが、その後デジタルミキサーになってからは02R96やDM1000を使っていました。これは、ショーでは音響、照明、レーザー、映像などにタイムコードで同期をかけていることが多く、オートメーションに対応したデジタルミキサーが必要だったためです。ただ、02R96やDM1000はどちらかというとプロダクション寄りのミキサーでしたので、PA用途としてより扱いやすい操作性のもの選ぼうということで新たにCL3を選定しました。
また、CL3はどこでもスタンダードなデジタルミキサーで、音響に携わっている人間なら誰でも扱えるという点も重要でした。「知恵の木ステージ」ではタレントの方の乗り込みのイベントを行うケースがありますが、その場合外部のエンジニアさんがここのミキサーを使うことがあります。そんな時でもCL3であればすぐに扱うことができ好評です。
便利なのはStageMixというiPadのアプリで、CL3を遠隔操作できることですね。調整室とステージを行き来することなく、ステージ上や客席でミキシングがリモート操作できるのがとても便利です。
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スピーカーにはNEXOを導入されていますが、その選定理由をお聞かせください。
中村氏:
ステージの上手と下手の両サイドにNEXO GEO M10×3台とサブウーファーLS500×1台をグランドスタックで導入しました。通常は上から布が被せてあり、お客さまからはスピーカーが見えないように工夫しています。布をかけておけばスピーカーの存在がわからないぐらいコンパクトなのに十分な音量が出ることが選定のポイントでした。
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CL1を導入しDanteによるオーディオネットワークを構築
「館のレストラン」でも調整卓にCL1を導入いただきました。その選定理由も教えていただけますか。
中村氏:
「館のレストラン」にはイベントやショーが催せるステージが用意されています。その調整卓としてCL1を導入しました。ここでCL1を導入した理由は、Danteによりデジタル伝送が行える点です。もともとサンリオピューロランドではEtherSoundという規格のオーディオネットワークを構築していましたが、今回は「館のレストラン」の改築のタイミングでミキサーを入れ替えオーディオネットワークもDanteに変更しました。Danteについては、ヤマハがCLシリーズで採用してから音響業界で普及した規格で、信頼性も高いうえに設定や操作も簡単なので、安心して導入を決めました。
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館内BGM用には設置の自由度からVXS/VXCシリーズを導入
シアターやレストラン以外でも、数多くのヤマハスピーカーを使用していただいていますね。
中村氏:
はい。たとえばロボットがアイスクリームを作る「アイスクリームファクトリー」や動物たちがパンを作る「ブレッドファクトリー」などのアトラクションやショップなどに、ヤマハの商業空間用スピーカーのVXS/VXCシリーズを導入しています。導入理由としては設置の自由度が高いという点が大きいです。スペースに応じて縦でも横でも設置できますし、目立たない場所に設置してお客さまの方向に向けるということもできます。音質も良いので、BGM用途ではありますがある程度はPA的にも使用できます。またコストパフォーマンスが非常に高いというのも、選定理由の一つです。
さらに館外でのイベントなどで使用するために、ポータブルPAシステムとしてヤマハのSTAGEPASもかなりの台数を備品として持っています。館外イベントでは一般の社員が運用しますので、使いやすさが第一条件ですが、STAGEPASはとても使いやすく耐久性も高いので助かっています。
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最後にサンリオピューロランドでは今後どんなことをやっていきたいですか。
中村氏:
連日ショーやアトラクションを催しているので、毎日トラブル無く運用する事はもちろんですが、今後は、キャラクターの個性を最大限引き出せるような環境作りと、お客様に感動や驚きを体験して頂けるような音作りをしていければと思います。