【STAGEPAS 200BTR レビュー】ギタリスト 小池 龍平 様 / 東京
Japan/Tokyo Sep.2023
ギターとボーカルをメインとしたソロ活動のほか、多数のミュージシャンのサポートやレコーディングに携わる、小池 龍平 氏。アコースティックギター用のアンプ/モニターとして「STAGEPAS 200BTR」を発売直後から使用いただいています。
本日はヤマハARTに小池 龍平 氏をお招きし「STAGEPAS 200BTR」のお気に入りのポイントや使い勝手などのおはなしをうかがいました。
アコースティックギター用に、フラットで音圧のあるモニターアンプを探していました
小池さんは、主にアコースティックギターをメインに弾かれているのでしょうか。
小池氏:
アコースティックでも特にナイロン弦のガットギターが多いですね。その次にエレキギター、そしてスチール弦のアコースティックギターという感じです。
「STAGEPAS 200BTR」を主にアコースティックギター用のアンプ、あるいはステージ用モニターとして使用されているとのことですが、その経緯を教えてください。
小池氏:
アコースティックギター用のモニターアンプは以前からずっと探していて、めぼしいものが出たら一通り試しています。でもいままでのものはどれもモニター用途には音圧が足りませんでした。というのもステージ上で他の楽器の音がバンバン聴こえる中で、アコースティックギターは生音がとても小さいので、しっかりした音圧でモニターできないと聞こえないんです。しかもたいてい特性もフラットじゃない。中には低音がバッサリ切られてしまうものもあって、今までのアコースティックギター用のモニターアンプにはかなり不満がありました。
そんな時に「STAGEPAS 200BTR」が発売されたので、さっそく試してみました。
「STAGEPAS 200BTR」のアンチフィードバックシステムは、ものすごく優秀!
実際に「STAGEPAS 200BTR」を使ってみて、どんな印象でしたか。
小池氏:
すごく気に入りました! 「STAGEPAS 200BTR」は今、ギター用のモニターアンプとして大活用しています。まず音圧が圧倒的ですね。サイズはそんなに大きくないのに低音までしっかり出る。サウンドもデジタルっぽさがなくて、ギターの音がダイレクトにバスッと出ます。音作りは真空管のプリアンプでやっているので、とにかく僕としてはフラットなモニターアンプがほしかったんですよ。
アコースティックギターの場合、ステージで自分のギター音を聴くことが大事なんですね。
小池氏:
そうなんです。エレキギターやベースはアンプを含めて楽器というところがあるけど、アコースティックギターは生楽器で、リハーサルスタジオでさえモニタースピーカーを使わないと聴こえないぐらい音が小さいので、なるべく生の自分のギターの音をフラットにモニターで聴きたいんです。バンドって他の人の音ももちろん大事ですけど、まずは自分の音がはっきりと聴こえないと演奏にならない。
その点「STAGEPAS 200BTR」は自分の音がとてもよく聴こえて素晴らしいです。とにかくフラットに大きな音を出すことに徹している点がいい。本当にこういうアコースティックギター用のギターアンプとして使えるスピーカーを待ってたんですよ。
音以外で「STAGEPAS 200BTR」でお気に入りの点はありますか。
小池氏:
「アンチフィードバックシステム」はめちゃくちゃ優秀で驚きました。とにかくスイッチを押すだけでフィードバックを自動的に抑えてくれるんですよ。ハウリングが起きたらその都度パライコで帯域を切るよりもはるかに確実です。
(ギターを弾きながら)例えば今音量を上げてみると、ちょっとフィードバックしそうになりましたけど一瞬で消してくれましたよね。今ここで「アンチフィードバックシステム」をオフにしていたら、とんでもないことになると思います。でも「アンチフィードバックシステム」をオンにするだけで、大音量なのにハウリングしない。これ、本当に素晴らしいです。
アコースティックギターはボディが響きやすいからどうしてもフィードバックしがちですよね。
小池氏:
そうなんです。しかも僕はできれば100%マイクでいきたいタイプなので、ハウリングは宿命的です。ですから「STAGEPAS 200BTR」のアンチフィードバックシステムは本当に心強いです。
それと僕はボーカルもやりますが、「STAGEPAS 200BTR」はボーカル用アンプとしてもとてもいいですね。EQプリセットをマイクのほうに振っていくと、とてもいい感じでボーカル用に整音されたサウンドが出せます。ギターアンプとしても十分素晴らしい上に、ボーカルもやる人だったら2度おいしいアンプだと思います。
セッティングに時間をかけないのが僕の流儀
見た目や使い勝手はいかがでしょうか。
小池氏:
ポールマウントソケットがあってスピーカースタンド設置できる点も僕にとってはとても助かるポイントです。ステージ上があまりにも音が大きすぎる現場だと、足元だとハウリングしてしまうことがあって、そんな場合は頭の真後ろに置くことがありますが、設置には結構苦労するんですよ。その点「STAGEPAS 200BTR」ならスピーカースタンドの活用で高さや設置場所の自由度が高いです。
セッティングのしやすさなどはいかがですか。
小池氏:
いろいろアーティストさんと共演させていただいていますが、自分がメインではない時は黒子に徹するのが僕の流儀。黒子っていろいろ繋いだりしてセッティングに時間をかけるのはダサいと思うんですよ。できるだけ音決めはパッと終わらせたい。「STAGEPAS 200BTR」にしてからはセッティングにかかる時間が大幅に短くなりました。
それと言い忘れるところでしたが、バッテリーが超いいですね! 現場に着いて即セッティングしたい時に、誰よりも早く音が出せるのが秀逸! しかもバッテリーのスタミナも驚異的。こういう機器のバッテリーって、僕、あんまり信用していなかったんですよ。僕が昔ストリートでやっていたころ使っていた機材は、全然バッテリーがもたなくて、車のバッテリーにインバーターを付けてやっていました。でも「STAGEPAS 200BTR」は10時間駆動ですから! 10時間もリハやったら死んじゃいますけどね(笑)。
小池さんは主にアコースティックギターのモニターアンプとして使用されていますが、他の用途で使ってみて良かった点はありますか。
小池氏:
Bluetoothを使って音楽を流したら、音がいいんですよ。結構びっくりしました。クラブモードにしてレゲエを流したりすると、もう低音がヤバいぐらい出て気持ちいいです。
今後この「STAGEPAS 200BTR」を使ってこんなことをやってみたい、こんなことができそうだ、ということがあったら教えてください。
小池氏:
ライブのPAとして「STAGEPAS 200BTR」を使ってみたいと思っているんです。僕の場合、ギターに加えてPAも依頼される現場もあるんですが、アコースティックの小編成で試してみたいですね。
本日はお忙しい中、ありがとうございました。
小池龍平氏オフィシャルサイト
https://ryuheikoike.com