【導入事例】株式会社ゴブリン・ミュージック 宮本 勧嗣 氏 / PAエンジニア / 神奈川
Japan/Kanagawa Nov.2024

株式会社ゴブリン・ミュージックは宮本 勧嗣 氏の個人事務所。楽器のテクニシャンとしても名だたるアーティストから信頼を寄せられている宮本氏は、音響をはじめ、コンサートライブの現場を支えるさまざまな業務を一人でこなしています。
この日は、ミューザ川崎シンフォニーホールで行われたジャズコンサート『Lee Ritenour&Dave Grusin with Brasilian Friends featuring Ivan Lins』のモニターコンソールとしてヤマハのデジタルミキシングコンソール「DM7 Compact」を使用するとのことで現場を訪問。「DM7 Compact」の導入理由や使用感とともに、モニタースピーカーとして使用されたヤマハのパワードスピーカー「DZR12-D」「DHR12M」についてもお話をうかがいました。

取材/撮影場所:ミューザ川崎シンフォニーホール
https://www.kawasaki-sym-hall.jp/
96kHzで稼動するラックマウントサイズのコンソールを待っていた
デジタルミキシングコンソール「DM7 Compact」を御社で導入された理由を教えていただけますか。
宮本氏:
以前はDante対応のコンパクトな卓としてヤマハのデジタルミキシングコンソール「QL1」を使っていましたが、サンプリングレートが48kHzであることと、イヤーモニター使用時のレイテンシーが気になっていました。この数年でイヤーモニターを使うアーティストがかなり増えましたから、96kHzの「DM7 Compact」はまさに待ち望んでいた卓。もちろんDante対応ですし、「QL1」と同じラックマウントサイズというのも決め手の一つでした。

DM7シリーズの中でも「DM7 Compact」を選ばれたのはどうしてですか?
宮本氏:
うちは音響の専門会社ではなく、楽器の手配やメンテナンスも行うので、移動の際はPA機材も楽器もすべてワンボックスタイプの車1台に詰め込まなくてはなりません。ですから、いかにサイズや種類を抑えて高い効果を得るかが機材選びのポイント。「DM7 Compact」なら、文字通りコンパクトで必要十分な機能を備えていますし、現地で調達したDante対応機材を取りまわすこともできて機動性も高い。それに私が手がけるのはジャズ・フュージョン系がほとんどなので、4人編成程度ならFOHにも十分使えそうなところも気に入りました。
実際に「DM7 Compact」を現場で使ってみた印象はいかがですか。
宮本氏:
ジャズ・フュージョン系のアーティストは自分の出す音を大事にする人が多く、PAで手を加えるのはあまり好まれません。「DM7 Compact」は特別なことを何もせずともフラットでいい音を出してくれるので、正に打って付けだと思います。

アーティストが気持ちよく演奏できるようにベストを尽くす
今日は「DM7 Compact」をモニターコンソールとして使用されています。ステージサイドで留意されるのはどのようなことですか。
宮本氏:
やっぱりアーティストの方たちにいかに気持ちよく演奏してもらうかということですね。私は海外アーティストの現場にも数多く携わってきましたが、彼らは、聴こえない音だけ、要所に返してくれればいいという感じですから、そこは繊細に調整しますね。


この配線は、マイク入力をFOHとモニターに分配するためのもの

モニタースピーカーは、ヤマハパワードスピーカーをお使いいただいていますが、DZRシリーズ、DHRシリーズを導入された理由を教えていただけますか。
宮本氏:
DZRは、試聴した瞬間「これはいい!」と。選んだのはDanteに対応した「DZR12-D」ですが、音がフラットで本当にすばらしいと思いますね。DHRはフロアモニター用の「DHR12M」を採用しましたが、コンパクトで一体型同軸ドライバーを備えているのが決め手でした。







「DM7 Compact」は今後も貴社で活躍しそうですね。
宮本氏:
昨今は予算の関係上、現場備品のコンソールを使ってほしいと言われることもありますが、各チャンネルの基本的な設定を仕込んでおいた「DM7 Compact」を現地に持ち込み、最後のミックスアウトだけ現地の卓に入れるといった使い方をすれば、いろいろな手間が省けて、その時間を楽器のメンテナンスなど別の業務に向けられます。このサイズでこれだけのことができるコンソールは他にありませんし、これからもメインの卓として使っていくのは間違いないと思います。
