【導入事例】TOKYO FM 様 / ラジオ放送局 / 東京都千代田区
Japan/Tokyo Apr. 2025
TOKYO FMが局外中継用ミキサーとして
コンパクトで多機能な「DM7 Compact」と「DM3」を導入

東京全域に高品質な音楽と情報を届けるTOKYO FMは、全国38局を束ねるジャパンエフエムネットワーク(JFN)のキー局でもあります。このたびTOKYO FMにヤマハ デジタルミキシングコンソール「DM7 Compact」と「DM3」が導入されました。
音声中継車とほとんど同じ機能が凝縮されている「DM7 Compact」
ヤマハのデジタルミキシングコンソール「DM7 Compact」は、どのような目的で導入したのですか。
川島氏:
局外収録用のコンソールとして導入しました。われわれは局外で収録を行う現場が多く、可搬性に優れたミキサーは必須です。従来機の老朽化に伴って更新を考えていましたが、半導体不足やコロナ禍で各社とも新製品がしばらく発表されず時期を見計らっていました。いよいよ更新しないとまずい、というタイミングでちょうどヤマハから「DM7シリーズ」がリリースされ、導入を決めました。

「DM7 Compact」の選定理由をおしえてください。
川島氏:
最大の決め手はコンパクトさと多機能性です。小型卓は他社にもありますが「DM7 Compact」ほど多機能な製品はほかにありません。たとえば「DM7 Compact」+「DM7 Control」なら多数のユーザーディファインドキーが使えます。これはユーザーがよく使う機能やプラグインなどをワンタッチで呼び出せる機能ですが、とても便利です。またプラグインエフェクトも充実していて、放送用途に欠かせないものが多く内蔵されました。

局外の収録現場では、コンパクトさは必須なのでしょうか。
川島氏:
FMの収録というと音声中継車でドーンと乗り込んでくるイメージがあるかもしれませんが、実際は中小規模の現場が大半で、機材の設置スペースも限られます。でも要求されるチャンネル数や機能は多いので、コンパクトで高機能なミキサーは必須です。「DM7 Compact」は、コンパクトですが機能的には音声中継車で必要とされていることはほぼ行えるので、たいへん重宝しています。

放送用機器として特に重要な点はなんですか。
川島氏:
とにかく「壊れない」「電源が落ちない」が大前提です。これまでもヤマハのデジタルミキサーを使ってきていましたが、ほぼ故障がありませんでした。また万が一トラブルが発生してもしっかりサポートしてくれるという信頼感もあります。ですから放送局としては心強い。「DM7 Compact」では電源が二重化された点もより安心感が高まりました。
実際に「DM7 Compact」を運用された感想はいかがでしょうか。
川島氏:
スタッフの多くが、ユーザーディファインドキーの使い勝手を評価しています。特定の画面をブックマークしておいてすぐ呼び出したり、AUXの送りを一覧で見られるとか、よく使うブラグインをワンタッチで呼び出すとか、具体的な設定は使う人によってそれぞれですが。

それとPCで本体の設定ができる「DM7 Editor」の再現性が素晴らしいという声も多いです。「DM7 Editorと本体の画面がほぼ同じでオフラインで作った設定をそのまま反映できる」「本体が出払っていてもPCで設定しておけばすぐにデータが流し込めて便利」といった声を現場のスタッフから聞いています。
あと僕自身は使わないけど「Dan Duganオートマチックミキサー」は、討論会やパネルディスカッションなど多人数のトークのシーンで自動的にゲインを最適化してくれて便利なようです。
またAssist機能では、HAゲインの提案やチャンネルネーム・アイコンの自動設定、フェーダーバランスなどの提示をしてくれるそうですね。これも便利です。

「DM7 Compact」の音質はいかがでしょうか。
川島氏:
とても良いです。音の良し悪しは、どうしても表現があいまいになりがちですが、具体的には分解能が高くてきめ細かい色付けの少ない、原音に忠実なサウンドだという印象です。
圧倒的な可搬性を生かし多くの現場で稼動中の「DM3」
「DM3」の導入理由もおしえてください。
川島氏:
「DM7 Compact」の導入を決めた際、現場のスタッフから「DM3」もぜひ導入してほしい、と強い要望がありました。具体的には局外での小規模な収録で使える軽量卓への要望が強かったんです。そして選定の決め手は「DM3」の価格と機能のバランスでした。
では「DM3」も局外収録の用途ですか。
川島氏:
そうですね。イベントやトークショーなど話者が5人くらいの現場なら「DM3」を使っています。今、中継スタッフの半数以上が女性なんですが、「DM3」は軽量なので彼女たちもこれを担いでタクシーや電車で収録の現場に行っています。

「DM3」の使用頻度は高いですか。
川島氏:
非常に高いですね。最初の1台導入後すぐにもう1台追加しましたがフル稼働状態です。入力チャンネルが少ない現場なら、多くの便利な機能をコンパクトに使えるため、小規模収録では定番機材になっています。

今後「DM7 Compact」や「DM3」で試してみたい使い方があればおしえてください。
川島氏:
川島氏:
高機能で完成度が高いのでミキサーとしてだけではなく、音声ルーターとして中継システムやマスターシステムに応用するなど、まだ可能性があると考えています。将来的には本体での録音やクラウド転送機能が加わるとより便利になるでしょうね。期待しています。
本日はありがとうございました。

TOKYO FM
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