SRTピックアップシステム
- SRT開発者インタビュー
-
失われた空気感を求めて。
コンセプト
スタジオクオリティのアコースティックギターサウンドを手に入れた
- YAMAHA SRT System
プロのミュージシャン達は、レコーディングの際にアコースティックギターサウンドが欲しいとき、多くの場合エレクトリック・アコースティック・ギターを使わず、アコースティックギターのサウンドをマイクで拾うスタイルを取ります。エレクトリックアコースティックギターの進化はめざましく、現在ではヤマハARTシステムのようにアコースティックギターのボディの振動を拾い上げて、ギター本体のサウンドをナチュラルにラインアウトするものもありますが、ブリッジ等で拾った振動を増幅するだけのエレクトリックアコースティックギターでは、アコースティックギターの「空気を震わす響き」、空気感が不足しがちです。
私達がCDなどで聴くことのできる上質なアコースティックギターサウンドとは、「上質なアコースティックギター」「高性能なマイクロフォン」「経験豊富なサウンドエンジニア」といった条件が揃ったスタジオにしか存在しないものでした。
しかし、私達ヤマハ技術陣は新開発"SRT "システムにより、実際に高性能マイクロフォンをギターの前に立てた時と同様のサウンドを生み出すことに成功しました。プロ仕様のマイクを選び、そのマイク位置を決めるという、まるでスタジオでレコーディングしているかのようなプロセスでサウンド設定ができます。さらに新開発SRTピックアップとのサウンドのブレンドやレゾナンスの調整など、緻密な音づくりが可能です。"SRT"なら、ライブにおいてもスタジオクオリティのアコースティックギターサウンドを響かせることができます。
エピソード
いいサウンドを得るには、やっぱりいいギターが必要!
最新技術"SRT"では、人工的に作り出したギター・サウンドをラインアウトするわけではありません。あくまでギター本体が発生したサウンドを元にして、空間やマイキングといったギター以外のサウンド要素を忠実になぞっているのです。ですから、クオリティの高いサウンドを得るためには、アコースティック・ギターとしての生のサウンドが上質であることが重要です。
"SRT"搭載のギターには、選び抜かれた上質な材が用いられ、そこにはヤマハギタービルダー達の熟練の技が惜しみなく注ぎ込まれています。品質はもちろん演奏性、耐久性すべてが自信のヤマハクオリティです。
ギタリストの感情を余すところなく表現できるギターと、その美しい響きを空気感と共にラインアウトする"SRT"システム。「職人の技」「ギタリストの技」「SRT技術」。この3つの技の融合が、"SRT"サウンドの源なのです。
Eastwest Recording Studio
Warner/Chappell Recording
StudioNashville, TN
NRG Recording Studios
North Hollywood, CA
"良いサウンド"を追い求めること3年!
最新技術“SRT”の完成には、企画および基礎研究の開始から実に3年もの時間が必要とされました。サウンドを調整する技術には何の不足もなかったのです が、目指す“良いサウンド”のデータを手にすることに苦労したのです。幾度ものレコーディングを繰り返す中であらためて確信したのは、“良いサウンド”を 得るためには「ギター」「レコーディング環境」「マイクロフォン」「エンジニア」のすべてが高いレベルで揃っていなければならないということ。 “良いサウンド”を求め、技術陣は東京で3回、ロスアンゼルスで6回、ナッシュビルで2回、本格的なレコーディングセッションを行なっています。テストし たビンテージマイクロフォンは実に10本以上。マイキングはもちろんさまざまな条件をテストし、さらにレコーディングセッションごとにエンジニアやミュー ジシャンを交えてのevaluationも繰り返しました。 そうして得た「これだ!」というサウンドデータを元に、各モデルごとの“SRT”サウンドを作り上げていったのです。
Warner/Chappell Recording
StudioNashville, TN
NRG Recording Studios
North Hollywood, CA