チャイコフスキー「交響曲第5番」を2人で全楽章演奏! 兼松正直&市川侑乃 エレクトーン・デュオ・コンサート ~2人で奏でるクラシックの世界~

12月16日、エレクトーンシティ渋谷にて、「兼松正直&市川侑乃エレクトーンデュオコンサート~2人で奏でるクラシックの世界~」を開催しました。エレクトーンコンクールの場で知り合い、お互い音楽の話をするうちに意気投合。クラシックの世界をもっと身近に、エレクトーンの本格的なサウンドで体感していただきたい、という想いから企画しました。また、今回は生楽器とのコラボレーションも視野に入れており、ヴァイオリンの谷口いづみさんをゲストにお呼びし、エレクトーン2台によるアンサンブルや、2人のソロ演奏だけでなく、3人によるアンサンブルもありと、多彩なプログラムでお送りしました。

まずは、ラフマニノフの「ヴォカリーズ」を2人によるアレンジでアンサンブル。原曲のイメージを損なわないように、電子音とオーケストラという編成による、2人にしか表現できない繊細な音の世界観で表現しました。アンサンブルをお届けしたあとは、お互いの自作曲をソロで演奏。市川による、立体的な音空間をイメージして作曲された「-three- DimensioN」、続けて兼松による大学時代に感銘を受けた音楽からインスピレーションを受け、特別な想いで作曲された「瞑想」をお送りしました。

1部最後はヴァイオリニスト谷口いづみさんと、サン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ」を3人のアンサンブルでお届けしました。生楽器であるヴァイオリンと電子楽器であるエレクトーンでは、平均律の違いなどから音色の面やアンサンブルをする上で苦労も多くありましたが、充実した経験ができました。2部では、今回最も力を入れたプログラムでもある、チャイコフスキーの「交響曲第5番」をエレクトーン2台で全楽章演奏しました。全楽章を弾ききるための集中力、2人で合わせる息遣いや呼吸感、音色作り、すべてを作り上げるまでに多くのエネルギーが必要でしたが、今回挑戦できとても嬉しく思います。私自身、生楽器との共演や交響曲全楽章に挑戦することは初めての試みでしたが、多くの学びと課題が見つかり、新しい気づきもあるコンサートとなりました。

市川侑乃

(上から)写真1:エレクトーン演奏/兼松正直、市川侑乃

2013年12月16日 エレクトーンシティ渋谷