親しみやすいステージが好評! 第35回霧島国際音楽祭2014
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霧島国際音楽祭は、7月16日から8月9日の約2週間の会期中に一流講師陣によるセミナーと50以上のコンサートが開催される、35年もの歴史を誇る、クオリティのきわめて高いクラシック音楽祭です。その中で、より多くの人に親しみを感じてもらうために、さまざまな編成の作品を新鮮な驚きとともに紹介できるエレクトーンが取り上げられ、今年はエレクトーンソロ2公演、ギタリスト大萩康司さんとのアンサンブルを加えた計3公演が実現しました。
中でも画期的だったのは0歳児からのコンサート。演奏会になかなか足を運べない育児中の人、早くから子どもを音楽に触れさせたい人などが集まり、のびのびとした雰囲気の中でクラシック名曲を楽しみました。子どもが泣いても騒いでもあえてそのまま。すると、最初はいつもと違う環境に戸惑っていた子どもも、次第に音楽の中に居場所を見つけてくれます。終演後は舞台近くに集まってエレクトーンを見上げる人が多く、ロビーに1台置いて自由に触れるようにすればよかったと思ったほどです。
続く大萩さんとのコンサートでは、ちょっとした呼吸もすべてお客様に聞こえるような繊細な雰囲気。エレクトーンではダイナミックなフルオーケストラの表現がよく取り上げられますが、こうした室内楽の世界でもじゅうぶん役に立てるという自信が得られました。
もうひとつは上野原縄文の森の展示館を利用してのソロ。鹿児島県内ばかりでなく、他県からも多くの人が集まってくれました。このように環境を問わず多彩な音楽を演奏できるのはエレクトーンの得意とするところですが、音楽祭の品位と演奏水準を崩すことは許されないので、準備の段階からとても神経を使います。その甲斐あってか、他の出演者の方々にもエレクトーンの魅力や可能性を受け入れてもらうことができ、大きな成果が感じられました。
エレクトーン演奏家/神田 将
エレクトーン演奏/神田 将
2014年7月18日 かごしま県民交流センター 県民ホール、2014年7月19日 上野原縄文の森