「第21回電子オルガン定期演奏会 ~学園創立90周年を記念して~」を終えて

洗足学園音楽大学電子オルガンコースは、 去る10月2日に銀座のヤマハホールにて、「第21回電子オルガン定期演奏会~学園創立90周年を記念して~」を開催し、おかげをもちまして盛会のうちに無事終演をみることができました。

洗足学園に電子オルガン科が開設されたのは、今から27年前の1988年4月のことです。当時、高等教育機関での電子オルガン専攻設置がめずらしい時代にあって、最初は短期大学音楽科の器楽専攻としてスタートし、1992年に大学音楽学部の器楽専攻となりました。そして洗足学園創立70周年にあたる1994年の6月、「学園の新しい風」とのサブタイトルがそえられて「第1回電子オルガン定期演奏会」は開催されたのでした。

それから20年後の本年、洗足学園は90周年を迎えました。今年になって、この記念の冠を付けた特別のプログラムにして、学外にて電子オルガン定期演奏会を開催するよう大学より指示があり、今回の開催に至った次第です。

本来、定期演奏会は学生の成果発表なのですが、特別のプログラムにするため、教員のステージも加えることとなり、赤塚博美教授、渡辺睦樹客員教授、加曽利康之客員教授、上原直講師、上野山英里講師、岩崎孝昭講師、小川真澄講師、高田和泉講師が出演、打楽器コースの石井喜久子教授も賛助出演され、大変豪華な競演が実現しました。私も新作の提供という形で参加しまして、《Antiphony》というタイトルの電子オルガンデュオ曲をこの夏に書き下ろし、岩崎講師、渡辺客員教授のお二人に初演していただきました。演奏会のプログラムは三部形式さながらの3部構成で、第1部は選抜学生によるクラシック・ステージ、第2部は教員陣によるスペシャル・ステージ、第3部は選抜学生によるポップス・ステージとし、学生たちは精一杯の力演を聴かせてくれました。

2回の休憩を含み約3時間という長尺の演奏会となりましたが、集客も大変良くヤマハホールはほぼ満員でした。私は洗足の電子オルガンコースの統括責任に2004年4月に就任し、翌2005年からコースの定期演奏会の企画・運営にも携わり今年で10年。今回の定期演奏会はこれまでの集大成となった手応えを感じております。

作曲家、洗足学園音楽大学教授/佐藤昌弘

(上から)写真1:学生によるアンサンブル|写真2:作曲/佐藤昌弘、エレクトーン演奏/岩崎孝昭、渡辺睦樹

2014年10月2日 ヤマハホール(東京・銀座)