豪華メンバーによるジャズ・ステージ 佐々木昭雄「ジャズ・オルガン・ナイト」

ジャズ・オルガンの第一人者、佐々木昭雄がELS-02Cに向かう。他メンバーはマルチギタリストの佐々木秀尚(なんと、昭雄氏の息子さん)、ドラムスは自身のビッグバンドも持つ井上ヒロキ。

第一部は佐々木昭雄のオリジナル「Mellow Blue」からステージが始まった。トリオでの演奏が3曲。佐々木と井上のつきあいは長い。その二人プラス息子だから息が合わない訳がない。絶妙な駆け引きが心地よく響く。佐々木は「(今時)こんなに目を合わせる親子はいない…」と客を笑わせていた。

そしてゲスト・ヴォーカル“マリア・エヴァ”登場。エヴァさんはフィリピン出身。26歳から日本で歌う大ベテランである。当メインスタジオで開催された「井上ヒロキ・ビッグバンド」コンサートのゲストで歌ったのが佐々木との初対面という。その後何度かライブで共演しているようだ。「Desafinado」「Satin Doll」等、スタンダードナンバーを歌う声も英語も(当然だが)迫力満点。豪華なジャズ・ライブである。

第二部は、オルガンとギター(佐々木親子)のデュオによる「What a Wonderful World」で始まった。前述の親子による「アイ・コンタクト」が実にほほえましく目に映る(筆者の目はどうしても父・息子に向いてしまう…)。途中1曲、佐々木のソロ「Star Dust」をはさんで再びマリア・エヴァ登場。「You Are The Sunshine of My Life」、「New York Medley」等、名唱・名演が続く。そしてアンコールは「I'll Remember April」を熱演。「ジャズ・オルガン・ナイト」というタイトルどおりの、小気味が好い、またエキサイティングな一夜であった。

エレクトーンシティ渋谷・記

エレクトーン演奏/佐々木昭雄

2015年2月26日 エレクトーンシティ渋谷