話者とマイクの距離に関する基礎知識
話者とマイクの距離に関する基礎知識
オンマイクとオフマイクの理解が明瞭な遠隔会議環境のカギ
マイクロフォンと話者の口元の距離が近いことをオンマイク、遠いことをオフマイクと表現します。オンマイクの状態で話者の集音を行うと、遠隔通話の明瞭性としては最良の結果が得られます。話者にできるだけマイクを近づけることで理想的な明瞭性で遠隔通話ができるので、単独で喋るプレゼンテーション等には最適です。しかし同室で複数人が参加する遠隔会議となると、オンマイクを実現するには話者全員分のマイクロフォンを用意したり、ハンドマイクを手渡ししていくことになり、コスト面や運用面で問題が出やすく難しいことがあります。
複数人参加の会議ではオフマイクが基本のマイクロフォン配置
オフマイクでの集音は、複数人で1台の卓上マイクロフォンを共用するといった、遠隔会議室でよく見られる使い方です。しかしオフマイク状態は、発話が距離による減衰で集音レベルが低かったり、部屋鳴りといった反射音が多く集音され不明瞭となったり、周囲雑音が集音されやすかったりと、明瞭な通話音質を妨げる要素が多く存在します。そこでヤマハは、オフマイク状態でも明瞭な通話音質が実現できるテクノロジーをマイクロフォンに搭載しました。
距離が離れていても明瞭な通話音質を実現するヤマハのマイクロフォン
オフマイク時の課題を解決するため、さまざまな音声処理技術をマイクロフォンに搭載しました。「オートゲインコントロール」は距離による音量差を埋め、「残響抑圧」で部屋鳴りを低減し、「ノイズリダクション」で周囲雑音を抑え、話者とマイクロフォンの距離が離れていても聞きやすい音質で遠隔地に音声を届けます。また、話者とマイクロフォンの距離が特に離れる天井設置型のマイクロフォン「RM-CG」は、ビームフォーミングと呼ばれる技術により、離れた話者の口元を鋭く狙い集音するため、オフマイクだと感じさせない明瞭な通話音質を実現しています。