管楽器・教育楽器の飛沫可視化実験
「新型コロナウイルス」の感染経路は主に接触感染・飛沫感染と言われています。
株式会社ヤマハミュージックジャパンは新日本空調株式会社の協力を得て、管楽器や鍵盤ハーモニカなど息を吹き込む楽器の演奏時の飛沫の飛散状況を可視化する実験を行いました。
この実験では、発音方式の異なる4つの楽器群の中から、フルート、アルトサクソフォン、トランペット、ソプラノリコーダー、鍵盤ハーモニカを選択し、演奏時の飛沫の飛散距離や左右への広がりなどを観測しました。比較対象として、くしゃみ、発声を用いています。
その結果、今回の実験条件下では、楽器演奏による飛沫の飛散距離と左右への広がりにおいては、くしゃみ、発声と同等以下であることが観測されました。トランペットのマウスピースのみを使用した場合は、くしゃみ以下でありながらも、発声と同等またはそれ以上に飛沫が飛ぶ可能性が観測されました。また、トランペットやソプラノリコーダーの水抜き/唾抜きなどお手入れでも、飛沫が飛ぶ可能性が観測されました。実験の詳細および結果は、以下の実験動画をご覧ください。
実験結果
実験概要
発音源付近のズーム
飛沫の距離
飛沫の左右の広がり
※本実験は専門家の指導のもと 安全に配慮し実施しています。
飛沫の量・距離・広がりは個人差があり 環境などによっても異なります
考察
今回の実験結果より、今、考えられる対策として、手洗い、手指消毒の徹底、換気、3密を避けるなど基本的な対策に加え、水抜きの時は、タオルやハンカチなどで飛沫が出る可能性がある部分を覆う、またはウォーターシートなどに近いところで行う、マウスピースのみの練習も、飛沫を拡散させないような対策を専門家とともに検討が必要と考えられます。
今後も管楽器・教育楽器に関連した新型コロナウイルス対策について情報発信していきます。