CLP-685 生産完了品
曲のイメージに合わせて選べる2つのコンサートグランドピアノの音
世界で認められた2つのコンサートグランドピアノの音色で、演奏を思う存分に楽しむことが出来ます。CLP-600シリーズでは、ヤマハ「CFX」とベーゼンドルファー「インペリアル」のそれぞれの音色を、その豊かな響き、多彩な音色の変化まで、余すところなく再現します。
力強くきらびやかなヤマハ「CFX」の音
世界的なコンサートホールやピアノコンクールで選ばれている、ヤマハ最高峰のコンサートグランドピアノ「CFX」は、力強くきらびやかな音、豊かな低音の響きが特長です。また、ダイナミックレンジが広く、多彩な音色変化と豊富な倍音による響きで、表情豊かな演奏を楽しめます。
繊細でうるおいのあるベーゼンドルファーの音
音楽の都ウィーンにて1828 年の創業以来、伝統的なピアノづくりを続けているベーゼンドルファー社の「インペリアル」。「ウィンナートーン」と呼ばれるその音は、美しいピアニシモ、うるおいのある高音、柔らかく深みのある中音・低音の響きが特長。ベートーヴェンやブラームスなど、特にしっとりと演奏したい時におすすめです。
グランドピアノのような広いダイナミックレンジ、多彩な音色の変化。 思いのままに奏でられる「グランドタッチ鍵盤」
ゆっくりと優しく弾いた時には軽く、強く激しく弾いた時にしっかりとした手ごたえを感じるグランドピアノの鍵盤。また、弾き方により軽やかな音色、重々しく荘厳な音色、明るく華やかな音色など、響きがさまざまに変化するグランドピアノの演奏感。ヤマハは「グランドタッチ鍵盤」のアクション開発にあたり、「弾く強さに呼応して変化する指先に伝わる手ごたえ」と、「それに伴い変化する音色の濃淡」を徹底的に研究し、従来の電子ピアノにはない、奏者の感性を余すところなく表現できる鍵盤を実現。これにより、グランドピアノのような広いダイナミックレンジと、多彩な音色の変化が楽しめます。
グランドピアノの鍵盤のような安定性と指先の心地よさ
調整されたよい状態のグランドピアノの鍵盤では、弾いた時の指の力が鍵盤とそれにつながるアクションの動きに自然に吸収され、ハンマーが弦を打った時の心地よい手ごたえがあります。一瞬の間にたくさんの鍵盤を弾きこなすピアニストにとって、この状態が安定していることはとても大切です。「グランドタッチ鍵盤」はこの心地よさをもたらす鍵盤の「安定感」を追求した理想的な鍵盤機構を搭載し、安定した音色コントロールを可能にしました。正確なリズム、流れるようなメロディー表現など、優れた演奏には欠かせない鍵盤の快適さを、ピアノ同様にむく材を使用した木製鍵盤*や、強弱を感知する3つのセンサーと共に支えています。
*白鍵のみ木材使用
支点までの距離を長くとった鍵盤で、奥側でも弾きやすいタッチ
クラビノーバの鍵盤は、演奏者が弾く部分から本体に隠れて見えない奥側の支点までの長さを可能な限り長くすることで、黒鍵と黒鍵の間などでも弾きやすいタッチを実現しています。中でも「グランドタッチ鍵盤」は、ヤマハ電子ピアノの中で支点までの距離が最長 の鍵盤です*。黒鍵を多くつかう曲などで、白鍵の奥側を弾くときにも表現豊かに演奏することができます。
*2017 年4月現在
長時間でも弾きやすい手触り。象牙調の白鍵、黒檀調の黒鍵
かつて最高級のピアノに使われていた象牙製鍵盤のように、クラビノーバの白鍵はしっとりと指に吸いつく手触りを再現。吸湿性の高い素材が長時間の演奏で汗ばんだ指を滑りにくくします。また風合いのある黒檀調の黒鍵との組み合わせで、触り心地までもグランドピアノに近づけています。
グランドタッチ鍵盤の設計思想
グランドタッチ鍵盤はグランドピアノの弾き応えを再現させることを明確に意識して開発しました。
グランドピアノの大きな特徴として、弱打から強打に至るまでのタッチ変化の広さが挙げられます。グランドピアノは、弱く弾けば軽く動き、強く弾けばしっかりとした弾き応えとなり、様々な弾き方それぞれに応じたタッチで応えてくれます。
グランドタッチ鍵盤では、機構やウェイトの重さ、形状はもちろん、キーの動きに伴う摩擦も考慮することで、弱打と強打のタッチ変化の幅を広げています。これにより、強い音と弱い音を自然に弾き分けることができます。
さらに、鍵盤に触れてから鍵盤が底を付くまで手応えが続くようにすることで、グランドピアノに近い感覚で表現ができるように設計しました。
また、ストロークの最後に発生するエスケープメントの感触を再現する機構を、グランドピアノのようにハンマーを押し上げる機構の中に組み込みました。これにより、本物のエスケープメント機構特有の抜ける感触とその動作に続くストップ時の感触を、一式で再現しています。
動き出しから最後まで続くグランドピアノらしい弾き応えとエスケープメントに続くストップ感、これらによってストロークの全域で演奏をコントロールできる感覚を、ぜひ体験して下さい。
すべてのイノベーションは、心地よい演奏のために
クラビノーバは、本物のコンサートグランドピアノの音色や弾き心地を追究してきました。その原動力は、ヤマハが125年あまりの歳月をかけて培ってきたアコースティックピアノづくりの技と感性。すべての「音」を、美しく、心地よく響かせるために磨き上げてきた技術力です。ピアノを奏でる本当のよろこび、想いのままに演奏できる素晴らしさを、ぜひ、クラビノーバで感じてください。
グランドピアノ全体から生まれる多彩な響きを バーチャル・レゾナンス・モデリング(VRM)で再現
グランドピアノの豊かでふくよかな共鳴音。それは、たとえばダンパーペダルを踏んだときに、弾いた鍵盤の弦の振動が、ほかの弦や響板へ伝わることで生まれます。今回さらに進歩した「VRM」では、高音域のアリコートや、響板や側板、フレームなどのピアノ本体部の響きまで再現します。「VRM」は、この複雑に影響し合う弦や響板などの状態をシミュレートし、それをリアルに再現することで、アコースティックピアノならではの響きを作り出す画期的な技術です。鍵盤を押さえるタイミングやペダルを踏むタイミングと深さに応じて、瞬間瞬間の共鳴音を生み出すので、変化に富み、多彩な演奏表現が可能です。
タッチに合わせて音色が無段階に変化
アコースティックピアノは、音が鳴りはじめてから消えるまで長い時間をかけて減衰していく楽器です。また、タッチの強弱によって音量だけでなく、やわらかい音からするどい音まで、音色が変化することで豊かな表現力を生んでいます。クラビノーバでは、ピアノの響きを長くていねいにサンプリング(録音)することで深い余韻を再現。さらに、独自の技術により、タッチの強弱による音色の変化を無段階でスムーズに実現しています。
奏法による音の余韻まで表現できる「スムースリリース」
スタッカートで弾いたときには歯切れのいい音を、ゆっくりと指を離したときには長く余韻を残す音を表現できる「スムースリリース」。弾き手が思い描く細やかなニュアンスの表現にも、しっかりとこたえます。
微妙な音の変化まで再現した「キーオフサンプリング」
鍵盤から指を離し、音が消える寸前(ダンパーが弦に触れる瞬間)の微妙な音の変化を実際に録音した「キーオフサンプリング」。こうした音が加わることで、きれいなだけでなく深みのある響きを実現しています。
グランドピアノ特有のタッチをリアルに再現する「エスケープメント」
グランドピアノのエスケープメント機構は、打鍵時にハンマーが弦から速やかに離れて、弦の振動を止めないようにする仕組みです。この機構により、弱い力で鍵盤を押すとわずかな手ごたえが生じます。クラビノーバでは、よりリアルなグランドピアノのタッチの再現のために、全ての鍵盤にエスケープメントを採用しています。
繊細なタッチでの演奏性を高める「カウンターウェイト」
グランドピアノの鍵盤には、ハンマーなどのアクション部分とバランスを取るために錘が付いています。CLP-685の鍵盤にも同様の機構として「カウンターウェイト」を搭載しました。88鍵すべてのバランスを細かく調整することで、ピアニシモなど弱く繊細なタッチでの演奏性を高めています。
1鍵1鍵の重みまで再現した「88鍵リニアグレードハンマー」
グランドピアノは、88鍵すべてで鍵盤の重みが異なります。88音の弦は高音部で細く短く、低音部にいくほど太く長くなり、それを叩くハンマーが大きく重くなっていくからです。こうして1鍵1鍵で重みや戻りの感触が異なる鍵盤タッチを、電子ピアノで唯一忠実に再現している「88鍵リニアグレードハンマー」。弾き心地を限りなくグランドピアノに近づけているため、より正しいタッチ感を身に付けられます。
グランドピアノさながらの踏み心地を実現した「GPレスポンスダンパーペダル」
音の表情を繊細に変化させられるペダル操作。クラビノーバのダンパーペダルでは、踏み込みの深さを連続的に感知し、微妙な踏み込みや戻しの加減によって響きの量や伸び方を調節できるハーフペダルに対応しています。加えて上位機種では「GPレスポンスダンパーペダル」によって、踏み出しは軽く、ペダルの効果が出はじめるところで重く感じる、グランドピアノさながらの踏み心地を再現。デリケートなハーフペダルの操作感を身体で覚えることができます。
アコースティックピアノのように楽器全体で音を豊かに響かせる音響システム
クラビノーバでは、楽器全体が最良の状態で響くように、スピーカーの位置などによる響きの違いを徹底的に追究しています。まずは本体数か所に、音の通り道「トーンエスケープ」を設置。こうすることにより、スピーカーから出る音がボディ内部にこもらず、グランドピアノに近い自然な聴き心地を実現しています。また、高精度スピーカープロセッサーの搭載に加え、各音域を専用のスピーカーとアンプで響かせることにより、 奏者の耳に届く音量や音質、さらにタイミングまでをも丁寧に調整しました。
心地よい自然な響きを作る「アコースティックオプティマイザー」
クラビノーバ本体内の「アコースティックオプティマイザー」が、ボディ内部の音の流れを調整。自然な響きを作りだすことで、全鍵盤にわたってよりなめらかな聴き心地を実現しました。楽器内部の音響特性を熟知したヤマハならではの整音技術です。
革新の音響設計
長年にわたりアコースティックピアノを作ってきたノウハウを踏まえ、スピーカーコーンにアコースティックピアノの響板に使用されるスプルース材パルプを使用したスプルースコーンスピーカーをCLP-685には採用。これにより、より ナチュラルで、ピアノのような音の立ち上がりの良さを実現しました。
ヘッドフォンから流れる包み込まれるような響き。「ヤマハCFXバイノーラルサンプリング音源」
ヘッドフォンを着けているのを忘れてしまうほどナチュラルで、包み込まれるような音が再現されるバイノーラルサンプリング音源がCLP-600シリーズに採用されています。ヤマハの最高峰コンサートグランドピアノ「CFX」の音色をヘッドフォン着装時の演奏用に特殊な録音方法でサンプリング。ヤマハ「CFXグランド」の音色を選び、ヘッドフォンを着ければ、心ゆくまでコンサートグランドの音色を堪能できます。
ヘッドフォンをしても快適な「ステレオフォニックオプティマイザー」
長時間ヘッドフォンを着用していても、自然な聴き心地が体感できるのは、奏者にとって大切なことです。クラビノーバでは、バイノーラルサンプリング音源「CFXグランド」以外のピアノ音色はすべて「ステレオフォニックオプティマイザー」が自然な音の広がりを再現します。まるでアコースティックピアノの前に座って弾いているような快適さが体感できます。
Bluetooth オーディオ接続
Bluetooth対応のスマートデバイス内のオーディオデータを、ワイヤレスでクラビノーバのスピーカーで再生することができます。 もちろん再生中にオーディオに合わせて一緒に演奏することもできます。
目的に応じて使い分けできる2つの録音機能
<本体録音>
クラビノーバ本体に、自分の演奏をワンタッチで録音ができます。自身の演奏を客観的にチェックしたいときなどに便利です。また、片手パートずつの演奏や異なる音色などの録音を同時再生できる「16トラック録音」にも対応しています。
※録音形式はMIDIです。保存した演奏をコンピューターなどで再生するには、対応ソフトウェアと音源が必要です。
USBオーディオレコーダー
自分の演奏をUSBフラッシュメモリーに録音することができます。オーディオファイル(WAV形式)で録音できるので、コンピューターでの保存・再生やCDにすることが可能です。
USB端子
クラビノーバをコンピューターもくはUSBフラッシュメモリーにUSB接続して、録音したデータの管理ができます。
ファームウェアV2.0からの追加機能
USB TO HOST端子でMIDIだけでなくオーディオデータを送受信できるようになりました。
別にAudio/MIDIインターフェースを用意することなく、スタインバーグCubaseシリーズ製品などでPC、Macと接続して音楽制作することが可能です。
*Cubaseシリーズ・ソフトウェアは別途購入が必要です。