かしわファシリテーター育成講座

音楽の街づくり事業  おとまち

プロジェクト

課題解決に向けた取り組み

  • テーマ:音楽による福祉イノベーション事業の創出

千葉県柏市 社会福祉協議会×おとまち

渋谷区・地元商店会×シブヤ大学×おとまち

地域コミュニティの希薄化を音楽で解決するスペシャリストを
発掘・育成。全国に先駆けた福祉イノベーション事業
「かしわファシリテーター育成講座」

Project Summary

課 題
  • 超高齢社会の新たな解決策として「市民の力」を活用したい
  • 地域住民同士の人のつながりを形成したい
  • 職場や町内会でリーダーシップをとる人材を発掘・育成したい
提 案
  • 地域福祉に音楽によるイノベーションを起こすスペシャリストを育成
  • 地域の人と人のつながりを創出する「ドラムサークルファシリテーター育成講座」を実施
  • 自立した市民団体の活動を目指し、講座以降の運営を設計、サポート

Trailer

Project Report

  • 成長の記録 01
  • 成長の記録 01
    「かしわファシリテーター育成講座」の誕生
  • 「かしわファシリテーター育成講座」の誕生

Project Report 成長の記録 01

「かしわファシリテーター育成講座」の誕生

Report by おとまち/増井

Report by おとまち/増井

2016年9月12日(月)。いよいよ「かしわファシリテーター育成講座」がスタートしました。「音楽の力を活用して、新しい形の社会福祉に取り組みたい」という柏市社会福祉協議会様の熱い想いを受け、約2年越しで準備を進めたプロジェクト。今回はその誕生までの経緯と講座の今をヤマハおとまちチームの増井がレポートします。

ドラムサークルの体感をきっかけにご相談が持ち上がる。

最初のきっかけは、2014年。柏市の社会福祉協議会様のある地区イベント。その時は私たちヤマハおとまちチームは企画のご相談を受け、東京大学の学生と地元の高齢者との交流にドラムサークルをご提案し、実施したのです。ドラムサークルは年齢を問わず、音楽経験も必要なく、参加者が輪になって即興でつくりあげるアンサンブル。非常に盛り上がり、「世代のまったく異なる学生と高齢者の間で会話も弾みました」と担当者の方からもご好評をいただきました。そして、翌年は柏市住民福祉大会のアトラクションとして、参加者400名全員にパーカッションを配って実施することに。すると、そこでも盛り上がり、音楽の一体感を生む力、人を笑顔にする力を多くの人に体感いただけたました。さらに、社会福祉協議会の方々から「この音楽の力を活用して、地域のつながりを活性化できないだろうか」とご相談を受けたのです。私たちは柏市の課題や地域資産をより詳しくヒアリングし、そこから「ドラムサークルのファシリテーターを、地域の人と人をつなぐファシリテーターとして育成してはどうでしょうか」とご提案。担当者の方からも強くご賛同をいただき、講座づくりがスタートしました。

地域福祉の新たな担い手を育てる講座をゼロからつくる。

ドラムサークル自体はすでに全国各地で行われていたものの、そのファシリテーターを行政が中心となり、「地域福祉の新たな担い手」として一般市民から育てようという試みは全国でも初めて。私たちはどのようなカリキュラムにしていくか一つひとつ試行錯誤しながら取り組んでいきました。メインで講師を務めるのはペッカーさん。世界的なパーカッション奏者であり、ドラムサークルファシリテーター協会の理事長も務める方でしたが、彼から「誰もやったことのない挑戦だね。ワクワクするね」と言っていただけたことは心強かったですね。講座は半年間で全12回に決定。対象は柏市在住・在勤で18歳以上の方と広く募集をかけました。その結果、障害者施設で働く20代職員から地元で子供たちにサッカーを教えている70代男性、街づくりに興味のある女子学生など、さまざまな職種、経歴を持つ個性豊かな25名が記念すべき第1期生として誕生。2016年9月12日(月)午後7時に期待と不安の入り混じった顔で、講座の教室である柏市いきいきプラザに集まってきました。

個性豊かな25名の第1期生とともに進化し続けていく講座。

第1回目の講座では受講生自身にドラムサークルを体感してもらうことからスタート。最初は緊張していた25名もサンバのリズムに乗ってパーカッションを叩いていくうちにリラックスし、講座が終わる頃にはすっかり打ち解けていました。第2回目の講座では自分で自分のニックネームを付けて呼び合ったり、受講生が円の中心に入り、さっそく講師の見よう見まねでファシリテーターに挑戦したり。笑顔で積極的に受講している様子が印象的でした。また、講座ではペッカーさんがスライドを使い、「ドラムサークルの歴史」や「ファシリテーターの定義」といった知識も丁寧かつ面白く解説。受講生たちはいずれ自分が人前で話す日のことを想像しながら、真剣な表情でノートを取っていました。講座も第3回目に入ると、もう受講生同士は旧知の友人かのようにすっかり仲良くなっています。「どうすればもっと上手になるだろう?」「あの人の動作は勉強になるから、まねしてみよう」といった具合により貪欲に。私たちの想像以上に受講生の感性や吸収力が高く驚きました。ペッカーさんによると「人間は一人ひとりがリズムを持った楽器。ファシリテーターはその力を引き出す役割」といった話もされていました。

市民には街をつくる、街を良くする力があると再認識できた。

折り返しとなる第6回目の講座では、「ここで学んだことを、地域でどう活かすか」といったワークショプも開催したのですが、ここでも私たちの想像をはるかに上回る受講生たちの力に驚かされました。「子どもたちの予防接種会場で行い、ママ同士の交流を深めるのはどうだろう?」といった具合に、地域に根付き、生活しているからこそ出てくるアイデアが次々と発表されたのです。改めて、市民には街をつくる、良くする力があると認識させられました。さらに、受講生たちは教室にとどまらず、すでに自分の身の回りで実践も始めていました。そして、そこで得た気づきや課題を、みんなで共有し、みんなで考えていたのです。この先の活動内容は次回のレポートでの報告となりますが、きっと私たちの想像以上の進化を遂げていると思います。また、柏市では社会福祉協議会だけでなく、市長自らがこの活動に興味を持っていただき、現在、市としてどの領域でどう活かすことができるか。その効果をどう検証できるかといった動きもスタート。私たち自身もさらなるステージに楽しみながら挑戦したいと思います。

  • 成長の記録 02
  • 成長の記録 02
    育成講座 第1期修了生のそれぞれの活躍
  • 育成講座 第1期修了生のそれぞれの活躍

Project Report 成長の記録 02

育成講座 第1期修了生の
それぞれの活躍

Report by おとまち/増井

Report by おとまち/増井

2017年2月、「かしわファシリテーター育成講座 第1期生」の23名は、全12回の講座を修了し、修了証を手にしました。

プロジェクトレポート01では、6回目までの受講の様子をお伝えしましたが、以降の講座では、ワークショップを開催して、誰を対象にどんなドラムサークルを開催するのか。それによって誰の何を変えるのか。どのような変化を促すのか。なぜその変化をつくり出せると考えたのかといった、それぞれが感じている日常の課題をドラムサークルでどう解決するのかを考えたり、他の楽器とのセッション体験、ファシリテーターとして「参加者ファースト」という姿勢やドラムサークルマーケティングと、より実践的な内容を学び、一人ひとりが自分の活動拠点に戻り、実行したときのイメージを描いていただきました。最後は、修了論文として、修了後の具体的な活動内容などのビジョンをまとめ、それぞれの活動拠点へと戻っていきました。

そして、講座修了から半年後の2017年夏、第1期生からそれぞれの施設や商店会、お祭りなどでの活動報告が次々と上がってきました。今回は、この中から最年少参加者の社会福祉施設で働く矢板真広さん(26)と、柏市でサッカースクールを経営する最高齢参加者の野寄順三さん(72)の活動をご紹介したいと思います。

記念写真。受講生は地域活動を行う方、高齢者や障がい者施設で働く方、お子さんとかかわる仕事の方、
教員、地域活動に関心のある学生と実にさまざま。現在は、それぞれが持つ場などでドラムサークルを開催している。
目標は第1期生全員で1年間100回開催!

目次
  • 音楽×福祉施設 
    「地域とつながる新しい社会福祉のカタチ」
    矢板真広さん&理事長 松井宏昭さんインタビュー
  • 音楽×スポーツ  
    「リズムとハーモニーが子どもたちをつなぐ」野寄順三さんインタビュー
  • 柏市に広がりつつある
    ドラムサークルファシリテーターの可能性
音楽×福祉施設
地域とつながる社会福祉の新しいカタチ

柏市の社会福祉法人 青葉会の職員 矢板真広さんは、誰もが分け隔てなく楽しく過ごしていける柏市の実現を目指して、講座へ参加しました。修了論文では、まず施設を利用する方に、ドラムを叩く楽しさ、みんなでひとつのことに取り組む楽しさや達成感を味わっていただくこと。そして施設職員同士の交流と職場環境の改善。その後は地域へ出て、障がい者と健常者の相互理解のために活動することを掲げられていました。では、矢板さんは職場でどのように取り組まれているのか、実践してみての感想や気づき、可能性をおうかがいするのと同時に、「ドラムサークルファシリテーター育成講座」に共感いただいた青葉会理事長の松井宏昭さんにもお話をおうかがいしました。

第1期修了生インタビュー

社会福祉法人青葉会 地域生活支援拠点あおば
職員 特命:音楽ファシリテーター
矢板真広さん

障がいの有無を超え、
ドラムでひとつになれた瞬間。
これには感動しました。

社会福祉法人青葉会 地域生活支援拠点あおば 職員 特命:音楽ファシリテーター 矢板真広さん ファシリテーター講座第1期生で最年少の矢板さん(受講時25歳)。ファシリテーターの資質は講師からもお墨付き。
「これまでやってきた音楽は楽譜という壁がありました。
ドラムサークルは誰でも好きに叩いて奏でることができて、みんなで楽しめる。
簡単に入っていける楽しい音楽の世界です」

ドラムサークルファシリテーター育成講座は理事長から教えていただき、手を挙げさせていただきました。理事長からは音楽ファシリテーターという特命も与えられました。

私は学生時代からトランペットをやっていたので、ドラムを叩くくらいならできるかもしれないと思っていましたが、講座に参加してみると、ただドラムを楽しむのではなく、それはファシリテーターとしての技術や姿勢を学ぶ内容でした。参加者にどうアプローチしていくのか。自分の中でどういう芯を持ってのぞむべきか。どういう方向に持っていきたいか。自問自答することがとても多く、とても奥深いことがわかってきました。

体験してわかったのは、予想に反したことが次々と起こることです。音を徐々に大きくしていこうと思って出したキューが、アップテンポになってしまったり、あらぬ方向へ行ってしまう。私は元に戻そうと一瞬考えましたが、みんなが楽しそうに、どんどん盛り上がっていく様子をみて、いや、これはこれで面白いぞ。この流れに身を任せるのもありだ、ということがわかりました。

事業所に戻ってきて、これまで2つの施設で合計10回ほどドラムサークルを開催しました。1回あたりの参加者は施設利用者と職員を含めて15人から25人、時間は約30分から1時間です。でも、なかなか講座で習ったとおりにはいかないですね。講座では自ら学びに来た大人の方ばかりでしたが、施設では障がいのある方なので、「叩くとこういう音が出るんだよ」というところからスタートしなくてはいけない。なので、前提がまったく違うんです。初めて施設でやったときは、習ったことをそのままやろうとして、一瞬、自分はどうしたら良いのかがわからなくなりました(笑)。

この経験を踏まえ、2回目からは難しいことをしない。ドラムサークルの時間はずっと楽しいと思ってくれることがベスト。そう考えました。サウンドシェイプやジャンベなど、みんなが好きなドラムを手にして、思い思いに叩いてもらう。こちらからはアプローチはせず、みんなが叩き始めて盛り上がり始めたら、ちょっと止めたり。止めた後にまた叩き始めたり。すると、踊り始める人や、ものすごく複雑な叩き方する人がいたり、今まで知りえなかった一人ひとりの個性が出てきて、すごく盛り上がるんです。そして、長い時間をかけて叩いていくと、だんだんとリズムが揃ってきて、私もみんなも同じになれたと思える瞬間が出てくるんです。障がいがあるなしではなく、みんなが一緒に楽しむ人として、つながる瞬間。これには感動しました。

施設利用者の方と一緒に楽しむ矢板さん。 施設利用者の方と一緒に楽しむ矢板さん。
この日は一期生の同期、菅井治子さん(写真右女性)も参加して、みんなで夢中になって盛りあがった。

ドラムサークルはコミュニケーションツール。この意味は、まさにそういうところにあるのだなと思いました。講座で習った技術を全部は使えていませんが、もっと長い目で見て、いつかは学んだ専門性の高い技術を徐々に取り入れていきたいと思います。私の活動は基本、事業所内で、あとは地域のお祭に参加する程度です。今後は、隣にある特別養護老人ホームからもお話をいただいているので、いろんな場所で経験を積みたいですね。いずれは地域に出て行って、障がいのある方と健常者が入り交じり、一緒に楽しんで相互理解が深め合えるような場をつくっていきたい。これは絶対不可能じゃない。確信があります。これに向けて、ちょっとずつですが前に進んで行きたいなって思っています。

社会福祉法人青葉会
理事長 松井宏昭さん

音楽ファシリテーターは
地域とつながる新しい
社会福祉のあり方のひとつです。

社会福祉法人青葉会理事長 松井宏昭さん 社会福祉法人青葉会は、自閉症などの障がいのある方たちが
生まれ育った地域で自己実現できるように支援する法人として平成25年に千葉県柏市に設立された。
松井理事長は、元国立研究機関での木材研究者。農学博士の学位を持つ。障がいのある我が子をきっかけに、2002年、青葉会の前身となる自閉症児の放課後支援サービスの
NPO法人設立から理事長を兼務。青葉会設立を機に理事長専任となり、現在に至る。

柏市社会福祉協議会からドラムサークルの話をいただいたとき、このテーマはわかりやすく、いろんな仕掛けができる可能性を感じました。施設利用者はもちろん、職員にとっても良い機会だと思い、全職員に知らせ、矢板さんが手を挙げてくれました。講座は通常の勤務が終わってからの参加となるので、超過勤務としています。きちんと学んで事業所に広めてほしいですし、いずれ地域に入っていくことも考えて、この育成講座修了後に矢板さんには音楽ファシリテーターという特命を与えたのです。

矢板さんはドラムサークルの感触ややりがいを感じ始めているところかと思います。今は施設利用者の中でも参加したい方々に参加してもらっていますが、いずれ多くの事業所で展開していくようになると、音が嫌いな方も出てくるはずです。そこをクリアするにはどうしたら良いのか。彼も気づいていると思いますが、これを乗り越えることができたら、本当の音楽ファシリテーターになってくれるだろうと思っています。

私たちのすべての事業所では音楽療法士がリトミックなどの音楽療法を行っていますが、これと音楽ファシリテーターは別物だと思っています。ドラムは誰でも叩けて楽しめる。みんなが気軽に参加できる。矢板さんの言うとおり、自然と踊り出す人もいて、みんなで楽しさを分かち合える。音楽療法とまた異なったフレキシブルな面もある。不明確な部分もありますが、十分可能性があると感じています。音楽療法士から「矢板さん、いつ私たちと代わってくれるの?」と言われていますが、音楽療法とは異なる新ジャンルとして、矢板さんには新たな手法を考えてほしいと期待しています。

この施設「地域生活支援拠点あおば」は2017年4月にできたばかりです。地域の人も利用可能な体育館やコミュニティ広場も整備されています。法人本部の隣には特別養護老人ホームもあるので、おじいさんおばあさんとつながることも、地域とつながる環境もあります。この場所を利用して音楽サークルなどを開き、地域との接点をつくっていきたい。まさに、音楽の街づくりはここから始まります。その街づくりのツールとして、ドラムサークルを矢板さんには広めてほしいですね。まずは法人の各事業所を利用する850名の方、職員160名、合計1,000名を超える皆さん全員にドラムサークルを知ってもらうことから始めていきたいと思います。そのためにも、矢板さんに続くファシリテーターとして、講座の第二期に新たな職員に参加してもらっています。

社会福祉法人青葉会理事長 松井宏昭さん 「ドラムサークルをきっかけに、今まで声をあげられなかった方が、私たちに相談に来ることができる。
つながるきっかけを与えられる。それが強みだと思うんです。きっとうまくできるよ 」と矢板さんに話す松井理事長。

私たち青葉会は地域がとても大切だと思っています。ここで暮らしている人たちがいて、そこには障がいのある人がいます。障がいがあるがために二次障害、三次障害を負っている人もいます。その人たちには、やはり援助が必要ですし、理解がとても大切です。家庭だけではなかなか解決が難しい問題。その相談を受け入れて、専門の人が支援していくシステムが地域には欠かせません。家庭だけで抱え込まず、私たちを利用して、地域と社会とつながる。そのきっかけを提供すると共に、新たな社会福祉のあり方を切り拓いていくのが、私たち青葉会のミッションです。だからこそ、音楽ファシリテーターのような新しい存在を生み出していくことが、これからはもっと必要だと考えています。誰もが楽しく暮らせる地域を目指して、施設利用者と職員たちと地域の方々と、新しい地域福祉のモデルづくり、音楽の街づくりを実現していきます。

音楽×スポーツ
リズムとハーモニーが
子どもたちをつなぐ。

そして、もう一人の第1期修了生、野寄順三さん(72)。柏市をはじめ6つの市で幼児から小学生を対象としたサッカースクールと、柏レイソルと提携した15歳以下のオフィシャルクラブチームを運営し、現在もコーチとして、子供たちと一緒にグランドを駆け回っています。

野寄さんは浜松市のご出身。高校時代、サッカー部で活躍するも、もうひとつ大好きだった音楽を仕事にしたいと調律師の学校へ進み、ピアノ調律師として仕事をしていました。とある日、調律を担当していた幼稚園の経営者とサッカー談義で盛り上がっていたのですが、経営者から「子供たちにサッカーを教えてくれない?」と依頼され、試しに教えたことがきっかけで、評判が評判を呼び、さまざまな園から声がかかり、サッカーコーチへ転向。仲間とサッカースクールを立ち上げ、現在、スクール生は1,000人を超えるまでに発展しました。

野寄さんは65歳のときから、兼ねてからやりたかったドラムを習い始め、子どもたちにも、このリズム感を身につけさせたいと思っていたそうです。そして出会ったのが、ドラムサークルファシリテーター講座。講座に参加して、受講を重ねるたび、野寄さんはドラムサークルファシリテーターの可能性を感じ、これは地域に活かせるのでは?と感じたそうです。講座の修了論文には、中学校吹奏楽部とのコラボレーションや地域文化祭や幼稚園での活用、地元Jリーグチームとのコラボレーションなど、様々なアイデアが記されていました。

第1期修了生インタビュー

柏レイソルアライアンスアカデミーTOR’82
株式会社TOR CEO 代表取締役会長
野寄 順三さん

音楽もサッカーもおなじです。
ハーモニーでチームプレーが
できてくる。

社会福祉法人青葉会 地域生活支援拠点あおば 職員 特命:音楽ファシリテーター 矢板真広さん 静岡県浜松市出身。楽器メーカーで10年勤務後、調律師として独立。
32歳のとき、調律を担当していた新松戸幼稚園で、サッカーコーチを担当してからコーチに転身。
仲間とスクールを立ち上げ、現在に至る。
セルジオ越後さんとも親交があり、
千葉県にミニサッカーを普及した一人でもある。

私はサッカーも大好きですが、音楽も子供のころからずっと好きだったんですよね。とくにジャズが大好きで、65歳からジャズドラムの教室に週一で通っているんです。

それに、スポーツとリズム感は密接に関係しているので、神経回路が発達する12歳くらいまでに、子どもたちにはリズム感をつけさせたいと思っていて、そんなときに柏市社会福祉協議会のドラムサークルの募集をたまたま見つけたんです。なんだか面白そうだぞと行ってみたら、これがとても面白い。みんなでドラムを叩くだけだから、子どもたちも、保護者もできるし、おじいさん、おばあさんも、誰でもどこでもできる。ちょっとこれ、勉強してみようと思って半年間、受講しました。

スクールの子どもたちには雨の日に、ドラムサークルをやらせようと思ったんです。今まではクラブハウスでサッカーのビデオを見せていたのですが、リズムを身につけさせるいい機会です。昔、読売サッカークラブ(現:東京ヴェルディ1969)なんかは、リズム感を養うために練習中ずっとサンバを流していたんですよ。やっぱりサッカーはサンバのリズム。日本人の和太鼓のリズムじゃないんですよ。

初めて子どもたちにドラムサークルをやったときは、すごく良かったですよ。喜んで叩いてくれるだけでなく、サッカーで見えない顔が見れるんです。いつもは目立たないのに得意になって叩いている子や、リーダーではない子がファシリテーターやりたい、やりたいってドラムの輪の中心に出てくる。サッカーではわからなかったその子の性格が発見できる。すごく面白いですよね。

今日もね、ドラムサークルやるよって事前に言ったら、リコーダーもやろうって声が上がって。うちに通う子どもたちは通っている小学校がバラバラなんだけど、4年生はちょうど聖者の行進を習っているようで、じゃあ、できる子はリコーダー持っておいでと。初めてドラムとリコーダーのアンサンブルをやるので、どうなるかな。楽しみです。

クラブハウスにてドラムサークルを楽しむ、野寄さん担当の小学4年生のスクール生たち。 クラブハウスにてドラムサークルを楽しむ、野寄さん担当の小学4年生のスクール生たち。ファシリテーターは子どもたちが順番に行う。この日はリコーダーを持参して、聖者の行進に合わせてドラムを叩いた。

スクールだけでなく、子供会や町会でもやっているんですが、わたしがファシリテーターをやるのは最初だけ。あとは参加しているみんなでファシリテーターを持ち回るんです。輪の中心に立って、リズムの緩急や音の強弱を指揮して、最後は自分の合図でストップ!これが気持ちいいんです。自分もなかなかなもんだぞ、できるぞって、思えるんですよね。全員でファシリテーターを持ち回りでやっていると、あっという間に30分、1時間、2時間と時間は過ぎていっちゃうんです。

でも、私のファシリテーターの技術はまだまだ未熟です。話の仕方やドラムの技術で、もっともっと盛り上げることができるから、修了後も1期生のみんなで集まって勉強会をしています。これからも定期的に活動を行なっていくために、いま次のアクションを1期生のみんなと考えています。

ドラムサークル後、グラウンドで子どもたちを指導する野寄さん。 ドラムサークル後、
グラウンドで子どもたちを指導する野寄さん。

柏市に広がりつつある
ドラムサークルの可能性

矢板さんと野寄さんからお話をうかがい、素晴らしいファシリテーターとして活躍されていることがわかりました。

矢板さんは参加者一人ひとりの反応を見て、学んだ技術を使うべきところと使わないところを、きちんと見極めてファシリテートされていますし、野寄さんは子どもたちに正解を探させるという方法を取っていました。ファシリテーター不在でも、参加者自らがリズムやハーモニーをつくりあげていく。これはまさに講座で学んでいただいた内容を実践してくれています。

第1期生がそれぞれの場に持ち帰り、そのノウハウを一人ひとりがどう使うかを考え、アレンジして活動していく。その現場での経験から得られたことが非常に重要で、1期生全員の経験やノウハウが共有されると、また新たな技術や方法が生まれていくと同時に、活動の数だけドラムサークルの輪は柏市全域へと広がっていきます。

現在、国は地域を柱に据えた福祉施策を推進し、地域共生社会の実現を提言しています。しかし、少子高齢化や個人主義化が進む今の時代は、その根幹となる「人のつながり」が希薄化しています。全国の自治体、社会福祉協議会では、住民主体を推進すべく懇談会などを開催していますが、そこで挙がるのは、人が出会い、ふれあう機会の必要性と、その機会をつくる“コーディネーターやファシリテーター”役の存在です。かつて、どの地域にも必ずいた“世話役の現代版”が求められていると言えるでしょう。

こうした今の日本社会が抱える課題「人のつながり」をつくる解決策のひとつとして、「かしわファシリテーター育成講座」は誕生しました。今、1期生たちの手によって、ドラムサークルが着実に広がり始めています。修了生はすでに50ヶ所で活動し、目標としているドラムサークル年100回開催が現実になりつつあります。

この展開は、柏市の地域コミュニティにつながりを生み、やがて「助けを求めることができる」、「手を差し伸べることができる」といった互助作用が働く地域共生社会へとつながっていきます。柏市内でドラムサークル活動が継続されていくことで、青葉会理事長の松井さんがおっしゃっていたように「誰もが楽しく暮らせる地域づくり」が実現できると考えています。

地域として、全国で初めてドラムサークルを取り入れた柏市社会福祉協議会。今後、ファシリテーターを担う市民である受講生や修了生をもっともっと上級へとスキルアップさせて、その方々が次の世代の人たちをつなぎ、育てていくモデルを考えています。それこそが本当の市民主体の街づくりになるからです。

2017年秋、第2期生の講座も始まり、第一期生が中心となった新たな動きも出始めてきました。次回のレポートでは、今後の新たな展開をお伝えしたいと思います。

  • 成長の記録 03
  • 成長の記録 03
    4期にわたる講座完了と市民団体の活躍
  • 4期にわたる講座完了と市民団体の活躍

Project Report 成長の記録 03

4期にわたる講座完了と
市民団体の活躍

Report by おとまち/増井

Report by おとまち/増井

最初に設計していたプロジェクトは、まずは4年間、第1期から第4期まで「かしわファシリテーター育成講座」を実施し、柏市民から毎年ドラムサークル・ファシリテーターを育成する。そして講座修了生たちはそれぞれの地域で活動を行う。これがファーストステージ。そして、セカンドステージは講座修了生たちが自主的な活動でドラムサークルの輪を広げていく。最終形は市民が中心となる“元気な柏市の地域コミュニティ”が完成し、広がるビジョンを描いていました。 

当初、ドラムサークルの輪が広がるのは、約3年はかかるだろうと思っていました。しかし、第1期生たちは修了後すぐに2017年にドラムサークルの市民団体を立ち上げ、自主活動をスタートしました。
団体名は「Drum Circle-Beat@Kashiwa(以下DCBK)」。現在、DCBKは年間約4,000人の柏市民が参加するほどに成長しています。この展開の早さには、ほんとうに驚きました。

今回は、このプロジェクトの推進役である柏市社会福祉協議会の高橋さんと、講座を4年にわたり牽引してくれた講師3名を代表して飯田先生、そしてDCBKで活躍する第1期修了生、ファシリテーターの小梁さんに、お話を伺いました。なぜ、ドラムサークルがこれほどまで早く市内に広まったのか?活動が持続する理由は?など、プロジェクトが順調に進んだポイントなどについて語っていただきました。

目次
  • プロジェクト推進役 柏市社会福祉協議会 
    高橋史成さんインタビュー
     「ドラムサークルを活用した街づくり、人づくりは柏市の財産です」
  • かしわファシリテーター養成講座 講師 
    飯田和子さんインタビュー
     「街のために何ができるか。修了生たちの熱い想いが輪を広げていると思います 」
  • Drum Circle-Beat@Kashiwa ファシリテーター 
    小梁裕未さんインタビュー
     「ドラムサークルを待っている人の笑顔が見たくて、変化を感じたくて」
プロジェクト推進役インタビュー

社会福祉法人 柏市社会福祉協議会 地域福祉課 課長 社会福祉士
高橋史成さん

ドラムサークルを活用した
街づくり、人づくりは
柏市の財産です。

社会福祉法人 柏市社会福祉協議会 地域福祉課 課長 社会福祉士 高橋史成さん 高橋さんをはじめ職員の方々も「かしわファシリテーター育成講座」を受講。「社協のほかの講座でもアイスブレイクでドラムサークルを入れると参加者が一気につながって、その後のつながりも従来とは全然違うんです。僕らにとっても人をつなぐスキルが身につきました」

正直、こんなにも早く「Drum Circle-Beat@Kashiwa(以下、DCBK)」が立ち上がり、これほどまで早く広がるとは……想定をはるかに超えていましたね。DCBKがスタートした2017年は、まだドラムサークルが市内に認知されていなかったため、高齢者施設や地域のお祭りなどにDCBKが参加して、ドラムサークルのPR活動がしばらく続くだろうと予想していたんです。ところが2018、19年で一気に火がつきました。いわゆる口コミです。体験された方々の「楽しかった」「また参加したい」という声が、市内中に急速に広まっていったんです。

ドラムサークルをやっていただくとわかるのですが、私も衝撃を受けました。誰でも瞬間的に楽しめて、参加したみなさんとの一体感を感じる。ほんとうに楽しいんです。だからこそ、この楽しさは人から人に伝えていったほうが広まるし活動も持続するだろうとは思っていたものの、こんなに広がるとは……。でも、これが理想形ですよね。いまでは市の行事にもお呼びがかかるほどです。

ドラムサークルの活動実績

  • 2017年:活動回数および場所(市内75か所)市民参加数(2,547人)
  • 2018年:活動回数および場所(市内140か所)市民参加数(3,607人)
  • 2019年:活動回数および場所(市内116か所)市民参加数(4,045人)

2020年2月、かしわファシリテーター育成講座の第4期生が修了証を手にしました。振り返ると、この実績数はほんとうに嬉しいです。これで第1期生から第4期生まであわせ合計67人の修了生、ファシリテーターを輩出することができました。修了生は高齢者施設や障がい者施設に勤める方、地域ボランティア、NPO法人、教員、会社員、大学生、主婦など10代〜80代の柏市民。修了生のうち34人がDCBKで活動をされています。

もともと我々がドラムサークルを始めたのは、柏市が抱える課題解決のためでした。東京近郊のベッドタウンともいえる柏市は急速な高齢化が進み、町会加入率は減少。かつてのような街の人のつながりが希薄化し、孤立化の問題などもあり、街の機能が著しく低下していました。もし大規模な災害があったら……と考えると、このままではいけない。社会福祉協議会は街の人をつなげ、地域をつくることが仕事です。ですが、その仕組みをつくり、普及していくにも相当な時間を要します。しかも現在の社会は、お互いにバリアを張るような時代。従来のやり方には限界を感じていたんです。そんなときに出会ったのがドラムサークルでした。体験したときは、これだ!これなら限界を越えられる!とビビッときました。いままでは、我々の力だけで年間約4,000人のつながりを生むというのは考えられなかったことです。高齢者や障がい者、お子さんも若者もあらゆる人がドラムサークルで出会い、つながっていく。非常によい取り組みになったと思っています。きっとこの取り組みは今後10年、20年つづいていくと思います。これを柏市の新しい文化のひとつとして根付かせてくのが、いまの目標です。

活動が持続する取り組みのポイントとは?

ドラムサークルの魅力もありますが、いちばんは第1期生自身がDCBKを立ち上げ、地域に入って広めていただいていることだと思います。そこが持続のエネルギーになっている。これからもDCBKの活動をサポートしていくという関係性が、我々にとっても一番よいのではと思っています。

そして「おとまち」と音楽で地域づくりをチャレンジしてみよう!と事業をスタートできたこともよかったです。我々にとって音楽は遠い存在で「聴くもの」「楽器ができる人のもの」市で言えば「教育や文化の分野の方が担当するもの」思っていました。しかし、ドラムサークルを体験し音楽がもつチカラを身をもって感じ、こうした先入観はすべて取り払われました。おとまちは柏市の将来を考えた持続可能なこのプロジェクトを提案してくださった。そして、この事業化の決断がいまの結果につながっているとつくづく思います。

現在はドラムサークルに必要な打楽器をひととおり社協で揃え、市内の施設や団体に貸し出しているのですが、皆さん返却時にコメントをくださるんです。そこには必ず“笑顔”という言葉があって「笑顔があふれました」とか「高齢者の方々がふだんはできない自己紹介を全員が笑顔でできました」など、嬉しいコメントがたくさん寄せられました。
福祉に限らず、すべての施策の基礎は「人のつながり」です。ドラムサークルを活用した街づくり、人づくりは、柏市にとって大きな財産だと感じています。

かしわファシリテーター養成講座講師インタビュー

かしわファシリテーター養成講座 講師
飯田和子さん
ドラムサークルファシリテーター協会 理事/DCFA認定SFファシリテーター

「街のために何ができるか?」
修了生たちの熱い想いが
輪を広げていると思います。

社会福祉法人青葉会 地域生活支援拠点あおば 職員 特命:音楽ファシリテーター 矢板真広さん 本講座の第1〜4期までの講師を務める。東京学芸大学音楽科作曲専攻卒。公立小学校や高校の音楽教諭を経て、ピアノ教育に関する執筆やワークショップを行っていたが、ドラムサークルと出会い「楽譜も経験も練習も必要ないのに、こんなに楽しくて人とつながれる!これをライフワークにする」と決意。

講座受講生の中には、音楽の「お」の字もなかった方がいらっしゃったんです。それまで私たち講師陣は「音楽大好き人間」や「太鼓大好き人間」が集まる傾向の強い環境の中で活動してきましたので、ある意味この講座はチャレンジでした。受講生の市民の皆さんは、やはりドラムサークルに何かしらの社会的意義を感じて集まってくれていて、社会に対して自分は何ができるのか?を考え、お互いに頑張って手を取り合っていこうよ!という感覚がある。これは素晴らしい姿勢だと思います。講座終了時にはレポートを提出していただくのですが、今後、柏の街がどうなり、そのために自分は何をすべきかという明確な立ち位置とビジョンを皆さん書いてくださっています。
実は、第3期以降私たち講師のアシスタントは、DCBKの皆さんが努めてくれました。実際に街での活動報告や現場を見せてくれたんです。こうしたこともあって、第3期生以降はビジョンがより具体的で明確になったのだと思います。
これは4年間つづけた成果であり、第1期生から第4期生を通じて、ものすごく大きなチームパワーになったと感じています。

ドラムサークル・ファシリテーターは、輪の中心で目立つ人ではないんです。主役はあくまでも参加した人。その人たちが笑顔になって、やってよかった、なんか心が解放された、気持ちいい。そういう気持ちになってもらうために、一人ひとりをよく見て奉仕するのがファシリテーターのマインドなんです。今日たまたま会場で会ったけど、わたしはあなたを受け止めます、来てくれてありがとうという姿勢。おなじ空間でみんな一緒にドラムを叩いただけなのに、なんだかつながっている感覚。音楽で人と人はつながれるんだという実感。この意識をもって修了生は街に出て活動する。街にとって、こうした人たちが活動することは、すごい宝ではないでしょうか。
初心者の皆さんを育成する講座は完了しますが、今後はフォローアップ講座がスタートしていきます。これからは、修了生であるファシリテーターがいろんな街で撒いた種が花開いていくと思うんです。まだ4年なのにこんなに広がっているということは、5年後10年後に注目ですね。今後、福祉、医療、教育、いろんな現場でドラムサークルは大きな意味をもってくるでしょう。
この4年間の講座に関われて、私は本当に幸せでした。たくさんの修了生も、みんないい顔して仲間になっているんですよね。この輪がもっともっと広がってくれたら、嬉しいです。

フォローアップ講座では「全体の一体感」「個を光らす」「静と動の対比」「ビートが崩れた時の対応」「現場と目的で変化するファシリテーション」ついて実践をまじえながら修了生を指導。 フォローアップ講座では「全体の一体感」「個を光らす」「静と動の対比」「ビートが崩れた時の対応」「現場と目的で変化するファシリテーション」ついて実践をまじえながら修了生を指導。

Drum Circle-Beat@Kashiwa
ファシリテーターインタビュー

ファシリテーター
小梁裕未さん

ドラムサークルを待っている人の
笑顔が見たくて、変化を感じたくて。

ファシリテーター 小梁裕未さん 小梁さんは「かしわファシリテーター育成講座」第1期修了生で「DCBK」立ち上げ中心メンバー。2019年は74回のドラムサークルを実施し、約100人の参加者を一人で仕切れるほどの腕前。かつて島根県民謡どじょうすくい・銭太鼓の家元と一緒にボランティアで公演をしていた経歴をもつ。
イエローのTシャツは「DCBK」のユニフォーム。もともと笑わせることが好きだった小梁さん。「ドラムサークルで“ほんとうの笑い”と“笑ってくださいと言って笑ってもらう”、その違いがわかってきた気がします」

私がドラムサークルを市民の皆さんに届けているのは、楽しみに待ってくれている人がいるからです。笑顔が見れるし、今度はどんな変化が見れるのかなって。そんな期待をもって柏市内のいろんな施設でファシリテーターをさせていただいています。
ドラムサークルって1回だけだと「楽しかった、面白かった」で終わってしまうのですが、継続してやっていくと、参加者がどんどん変化していくのがわかるんです。高齢や障がいなどで座っていること自体もたいへんな方がドラムサークルだと1時間ずっと座ってドラムを叩いていられる。施設の方も「すごい、素晴らしい!」と言ってくれて。
私のファシリテーションスタイルは、当日の参加者の様子を見て、ノリが悪かったら、ドラムを叩くのを中断してお話に切り替えたり。また場が盛り上がってきたら、ドラムを始めたり。前回はジャンベをやったから、今回はシェーカーにしようとか。参加される一人ひとりの様子を見ながら感じ取って、飽きさせないように進めています。
ドラムサークルを通じてたくさんの方と接していくと、人と人の関係性が見えたりして、なんだか私自身がいちばん勉強させていただいているような気がしています。いまは、高齢者や障がい者施設での活動が多いのですが、これからは柏駅前の大きな広場で、幅広い年齢層に参加してもらえるようなドラムサークルに挑戦していきたいですね。

修了生のためのフォローアップ講座の様子。2019年度は3回実施。第1~3期修了生が任意で参加するが、今回は柏市社会福祉協議会の職員も参加。

柏市社会福祉協議会とおとまちが、最初はまるで夢のように描いた柏市の姿。市内のあっちの街、こっちの街でドラムサークルが行われ、老いも若きも小さなお子さんも障がいのある方もみんな一緒になってドラムを叩いて笑顔になり、ひとつになる。そんな新しいコミュニティが市民ファシリテーターによってつくられていく。この構想は、もう夢ではありません。
第1期修了生たちが立ち上げた「DCBK」は年間140か所で活動しています。つまり3日に1回以上は柏のどこかの街でドラムサークルが行われ、街の人たちを笑顔にしてつないでくれている。柏市社会福祉協議会の高橋さん、講師の飯田先生がおっしゃるとおり、ドラムサークルは今後10年、20年とつづいていくのでしょう。そのときは、柏市の街だけでなく、近隣の市にも広がっていくはずです。

柏まつりでドラムサークルを行うDrum Circle-Beat@Kashiwaファシリテーターの皆さん

音楽によって、人を育成する。その人は音楽を使って、街の人を笑顔にする。つながりをつくる。それが街中へ広がり、街に活気がみなぎる。元気になる。これが、おとまちが描く人づくりと街づくりの姿です。柏市のような音楽の街づくりを、ぜひみなさまの街で。

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