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:海老 彰子 さん(Ebi Akiko) "5つ$quot;の質問

Profile

pianist 海老 彰子

pianist
海老 彰子
パリを拠点に活躍する、本格実力派ピアニスト。バロック、近代音楽、現代音楽まで幅広いレパートリーをもちグローバルに活動する。他国の文化を尊重しつつ、たおやかな日本人らしさを忘れない温かみのある人柄は、世界中の名演奏家や若手演奏家から厚い信頼を寄せる。
東京藝術大学1年在学中に第41回日本音楽コンクール優勝後、フランス政府給費留学生としてフランスで研鑽を積む。パリ国立高等音楽院最優秀首席卒、同研究科卒。
多くの受賞暦を持ち、ロンティボー国際コンクールでグランプリと4種の特別賞をA.ルービンシュタイン氏等から受けるほか、ショパン国際コンクール、リーズ国際コンクールの上位に入賞。
日本ゴールドディスク大賞2回、仏政府から文芸シュバリエ勲章、パリ名誉市民メダル、エクソン・モービル音楽賞本賞(日本)等を受ける。
30年来現在に至るまで、日本、欧州各国、アメリカ、カナダ、中南米、ロシア、中国、中近東、エジプトなど世界各国で演奏家として音楽祭やTVラジオ放送録音にも活発に活躍中。NHK交響楽団、読売日響、日フィル、新日フィル等、ワルシャワ国立、フランス放送オーケストラ、モンテ・カルロ、アルゼンチン国立、ルクセンブルグ、英国等のオーケストラと共演。マルタ・アルゲリッチとの2台のピアノ・デュオ・コンサートは、全欧州各国、イスラエル、日本においてもテレビ放映され、大いに好評を博した。近年、後進の育成にも力を注ぎ、世界各国でのマスタークラスを積極的に引き受けている。
第8回浜松国際ピアノコンクール審査委員長に就任。 横浜市招待国際ピアノ演奏会実行委員長。
ショパン国際コンクールの予備審査員、ロン・ティボー国際コンクールの他、多くの主要国際音楽コンクールの審査員をつとめる。
日本大学芸術学部大学院教授。元東京芸術大学ピアノ科客員教授。日本ショパン協会理事。
海老彰子オフィシャルブログ
※上記は2014年12月4日に掲載した情報です

Q1.自分で影響を受けたと思われるアーティストは?

 演奏(録音)を聴いて大きな影響を受けたピアニストは、フランスのアルフレッド・コルトー(1877~1962)と、ポーランドのイグナーツ・フリードマン(1882〜1948)ですね。ふたりとも、音楽に深みと彫りの深さがあります。
もちろん、マルタ・アルゲリッチからは大きな影響を受けています。

Q2.ヤマハピアノに対するイメージと印象は?

 私自身がリサイタルでCFXを弾いたときも、マリア・ジョアン・ピリスをはじめとするほかのピアニストが弾いているのを聴いたときも、同様の感銘を受けました。本当にすばらしい楽器を作り上げてくれた、すごいなあと、ひたすら感動しています。CFXはとても弾きやすく、もっとつきあいたいと感じさせてくれる楽器なのです。

Q3.あなたにとって音楽(ピアノ)とは?

 幼少時代からずっとピアノを弾き続けていますが、いつもピアノは私に元気を与えてくれます。忙しすぎてピアノと接することができず、ピアノの前にすわることができないと、心身ともによくない状態になってしまいます。実は、2001年にメトロの階段から落ちて腕を骨折し、1カ月半ほどピアノが弾けないことがありましたが、3カ月と3週間後にはすっかり直り、メシアンを弾きました。
やはりピアノは私にとってなくてはならない存在です。

Q4.印象に残っているホールやライブハウスは?

 ベルリン・フィルの本拠地、フィルハーモニーの小ホールと、ライプツィヒ・ゲヴァントハウスの小ホールが印象に残っています。ゲヴァントハウスの外観は地味ですが、音響はとてもすばらしいですね。
もっともインパクトが強いのは、アルゼンチンのブエノスアイレスにあるコロン劇場です。4000人収容で、アルゲリッチと一緒に参加したコンサートで演奏しました。私はショパンのピアノ協奏曲第2番を弾きましたが、すばらしい体験となりました。
この劇場は、地下に帽子屋さんや靴屋さんなどがあり、1200人が働いているんです。劇場自体がひとつの町のような雰囲気ですね。コロン劇場の前にはとてつもなく広い道路が広がっていて、忘れ難い景観です。

Q5.ピアノを学ぶ(楽しむ)方へのメッセージ

 チャレンジ精神旺盛に! 自分の奏でる音楽を、演奏と同じ瞬間に客観的によく聴いてみることも心がけたいですね。