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- pianist
菊地 裕介 - 東京生まれ。桐朋女子高校音楽科2年在学中に日本音楽コンクール第2位入賞、卒業と同時に渡仏し、ローム・ミュージックファンデーションより助成を受け、パリ国立高等音楽院高等課程を経てピアノ研究科を修了したほか、5つの一等賞を得てピアノの他に歌曲伴奏、作曲書法の高等課程を修了。また文化庁芸術家在外研修制度の助成を受け、ハノーファー音楽大学に学びドイツ国家演奏家資格を取得。皆川紀子、加藤伸佳、ジャック・ルヴィエ、アリエ・ヴァルディの各氏に師事、マリア・カナルス、ポルト、プーランクコンクール優勝、またジュネーブ、ベートーヴェンなど、数多くの国際コンクールに入賞する。東京藝術大学の講師に招かれ、2007年に帰国後「菊地裕介メシアン生誕100年プロジェクト・幼子イエスに注ぐ20のまなざし アーメンの幻影全曲演奏」「バッハ無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ピアノ独奏版編曲」など精力的な活動を展開。ベートーヴェンピアノソナタ全32曲、ラヴェルピアノソロ作品全集(オクタヴィア・レコードTRITON)など録音も多数。
欧州の多くの国々でリサイタルを開催、また多くのオーケストラと共演を重ねている。国内では東京交響楽団、東京都交響楽団、東フィル、東京シティフィル、仙台フィル、大阪シンフォニカーなどと共演。室内楽では清水和音、永野英樹とのピアノデュオやオーボエの巨匠モーリス・ブルグ、若手ではフルートの瀬尾和紀との共演など、いずれも好評を博している。
東京藝術大学、桐朋学園大学、洗足学園音楽大学の非常勤講師を経て現在は東京音楽大学専任講師、名古屋音楽大学客員准教授、他秋吉台ミュージックアカデミーなど、各地にてセミナー、マスタークラスの講師、及びコンクール審査等を務める。 (株)演 代表取締役。
※上記は2017年4月27日に掲載した情報です。
Q1.自分で影響を受けたと思われるアーティストは?
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト、圧倒的ですね。天真爛漫な感じで、いずれの作品にも人の声を感じます。
Q2.ヤマハピアノに対するイメージと印象は?
自分の手となり、足となる楽器。全部、自分が思うような音が出てきます。特にCFXはすばらしいですね。僕は生まれて初めて弾いたピアノが、家にあった母親のヤマハC3でした。ですから、ずっとヤマハのピアノに親しんでいます。
Q3.あなたにとってピアノとは?
音楽を伝える手段です。そして、その先には音楽があるわけです。自分の声はひとつしか出せないですが、ピアノですといろんな声が出せますから。
Q4.印象に残っているホールは?
カタルーニャ音楽堂かな。生まれて初めて国際コンクールで第1位をいただいた場所ですから。ホールの装飾が美しかったことを覚えています。ここで割れんばかりの拍手を浴びたのは、生涯初めての経験でした。ワルシャワのフィルハーモニーホールやモスクワ音楽院大ホールも、コンクールや演奏などで印象に残っています。自分を鍛え上げてくれたホールですので。これらのホールは何度か演奏していますが、カタルーニャ音楽堂はファイナルでたった1度しか弾いていない。それだけ印象深いです。
Q5.ピアノを学ぶ(楽しむ)方へのメッセージ。
とにかく音楽が好きで、僕はピアノを弾いているわけですから、これが一番尊いことだと思っています。うまく弾こうということではなく、音楽を愛し続けるのが大切だと思います。この記事を読んでくださるみなさんにも、その気持ちをもっていただきたいですね。