<< インタビューページへ戻る

:国府 弘子 さん(Kokubu Hiroko) "5つ$quot;の質問

Profile

pianist 国府 弘子

pianist
国府 弘子
ピアニスト/作・編曲家。
国立音楽大学ピアノ科卒業後、単身渡米しジャズ修行。帰国後1987年のデビュー以来、第一線で活躍し、アルバムの制作、ライブでのパフォーマンス、テレビやラジオのDJをはじめ活字メディアにもエッセイを寄稿するなど多彩な活動で全国的な人気を集める。幅広い表現力を持ったインプロヴァイザーとして、音楽シーンをリードしてきたジャズ・ピアニストであり、また温かく心に響くメロディーを創造する作曲家としても評価が高い。2014年1月にピアノソロアルバムをリリース。
国府 弘子オフィシャルサイト
※上記は2014年4月30日に掲載した情報です

Q1.影響を受けたアーティストは?

 ハーモニカの奏者のトゥーツ・シールマンス、ルイ・アームストロング、そしてポール・マッカートニー。
人をハッピーにすることを躊躇せず、全精力をかけてそれをやろうとしているアーティストたち。彼らの音楽を聴くとそれが体に残っていて、甦るような感覚があります。たとえていうなら、知り合いではないのに知り合いのようになれる存在です。ジャズ界にいくと、トゥーツ・シールマンスさんとか、ルイ・アームストロング。その人のことを考えただけでハッピーになれます。
ポップスではポール・マッカートニー。ビートルズの中では彼の曲が明らかにいいメロディだと思います。あからさまにハッピーなオーラを出していて、彼自身が直球で幸せになりたいんだろうと思うんです。ポールのライブにも行きました。声を限りに40数曲、全部一緒に歌いました。私はさんざん耳コピーをしたので、ビートルズの曲は全部弾けるんです。ビートルズで弾けない曲があったら出直してきますというくらいの腕ですよ。

Q2.ヤマハCFXに対するイメージは?

驚異のピアノ。ヤマハホールで、試作品を弾かせていただいたときのことは、忘れません。自分が出したいと思った音がそのまま出るというのは普通で、CFXは自分が思っているよりも100倍いい音にして出してくれるピアノです。その上、気づきを与えてくれる。例えば、その音色で「これがピアニッシッシモだよ」ということを教えてくれるんです。自分がいいピアニストかなと思わせてくれるので、弾き手にとって、特に即興演奏家にとってはこの世界観を知ってしまうとピアノに対して求めるレベルも高くなるでしょうね。10時間ぶっ続けで弾いていても、ずっと幸せでいられます。

Q3.ご自身にとって音楽とは?

 耳からのご馳走。口からのご馳走もいいんですけどね(笑)。薬だったらマイナスをゼロに戻してもらえるだけですが、それ以上の境地へと導いてくれるものです。

Q4.印象に残っているライブハウスやコンサートホールは?

ヤマハホール。CFXとセットになれば最高です。ホールと楽器、自分は三位一体なので、コンサートは緊張したり、計算したりする場ですが、ヤマハホールで演奏したときは、自分うっとりする度合いが強い。これまでに5回ほどやらせていただいていますが、冷めたときがありません。そのこと自体が驚異です。

Q5.ピアノを学ぶ(楽しむ)方へのメッセージ

 耳から味わおうよ、ご馳走を。そのことに早く気づいて欲しいです。私はやっと最近になってそのことに気づけたので、少しでも早く気づけばお稽古が幸せになる。音楽で幸せになれるまでには、練習などの苦労もついてくるけれど、その苦労も耳からのご馳走を味わうと思えば、楽しめるはずです。