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- pianist
松永 貴志 - (ピアニスト・作曲家)
1986年兵庫県生まれ。13歳で巨匠ハンク・ジョーンズに絶賛される。17歳でアルバム「TAKASHI」でメジャーデビュー。ベストセラーとなる。同年「東京JAZZ’2003’」に出演し、ハービー・ハンコックとの共演をきっかけに、世界のミュージシャンから喝采を集める。
2004年、全米、およびヨーロッパ、アジア各国で「STORM ZONE」発表。NYブルーノート・レーベル75年の歴史上、ジャズの帝王マイルス・デイビスの記録を塗り替え世界最年少のリーダー録音記録を樹立。
その後、テレビ朝日「報道ステーション」のテーマ曲を作曲。これを機にフジテレビ「新報道2001」「スーパーニュース」など数々の報道番組のTVテーマ曲や、コマーシャル楽曲を手掛ける。フジテレビ系アニメ「坂道のアポロン」で主人公のピアノ演奏を全て担当。2013年12月に芸術の聖地パリのルーヴル美術館で開催されたSNBA授賞式典に招待されピアノを披露するなど、抜群のリズム感と圧倒的なピアニズムは世界中から高い評価を得ている。
※上記は2015年1月30日に掲載した情報です
Q1.影響を受けたアーティストは?
作家の星新一さん(1926~1997)です。“ショート・ショートの神様”と言われていますが、あれだけ短い物語なのに最後はちゃんと着地して、クオリティも高い。亡くなられる前にいちどお会いしたかったなあ、と思います。自分が作る曲も短めのものが中心で、せいぜい3~4分。4分を超えると長い気がしてしまいます。
Q2.ヤマハCFXに対するイメージは?
ヤマハのピアノはとても弾きやすいですね。ピアニストに対しての気配りを感じます。それはピアノにとって大切なことで、弾きやすいとフレーズもどんどん出てくるし、当然演奏も良くなる。どこに行っても一定のクオリティを保っているのもすごいですよね。僕は基本的には演奏するのに場所もピアノも選ばないんですけど、会場でヤマハのピアノがあると聞くと、まず安心します。CFXは深い音も出てくるし、弾いていて自分自身の気持ちが嬉しくなるピアノだと思います。
Q3.あなたにとってピアノとは?
日常、ですね。特別な存在ではなく、僕にとってはいつもそこにあるもの。ピアノがあることが自然体、と言ってもいいかもしれません。
Q4.印象に残っているホールやライブハウスは?
実は、いい意味で印象に残っているのはあんまりないんです。悪いことはたくさん憶えているんですけど(笑)。一度、ライブハウスでペダルを潰してしまったのを憶えています。自分は独学で勉強したので、ペダルは強く踏めば踏むほど効果があると思い込んでいて、その日も「伸びろ、もっと伸びろ!」とグイグイ踏んでいたら、第2部の2曲目くらいで、パコーン! といってしまって。そのあとは音が伸びっぱなしの状況で、高音だけ弾くようにしてなんとか乗り切りました(笑)。あとで振り返って、自分で演奏スタイルを修正しました。
Q5.ピアノを学ぶ(楽しむ)方へメッセージ
例えば、もし壁にぶつかっている曲があったとしたら、その曲と、何か違う曲を2曲同時にかけて、聴いてみてください。「2曲同時に弾くことなんて誰にでもできない。だから1曲なんて楽だ」と思いませんか? もし困難があったとしたら、それに集中せずに逆のことをやってみると意外と乗り越えやすくなるんじゃないかと思うんです。気を楽にする術を持つことが大事ですね。