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:仲道 郁代 さん(Nakamichi Ikuyo), "5つ$quot;の質問

Profile

pianist 仲道 郁代

pianist
仲道 郁代
桐朋学園大学1年在学中に、第51回日本音楽コンクール第1位、あわせて増沢賞を受賞し注目を集めた仲道郁代は、数々の国内外での受賞を経て、1987年ヨーロッパと日本で本格的な演奏活動をスタートさせた。 これまでに日本の主要オーケストラと共演した他、海外のオーケストラとの共演も数多く、マゼール指揮ピッツバーグ交響楽団、バイエルン放送交響楽団及びフィルハーモニア管弦楽団などのソリストとして迎えられ、その音楽性に高い評価を得ている。またリサイタルのみならず、「ピアノとスライドでつづる動物たちの詩“光のこどもたち”」など、彼女の多彩なアイディアや情熱から生まれた企画も多く、魅力的な内容とともに、豊かな人間性がますます多くのファンを魅了している。
レコーディングはSony Music Japan Internationalと専属契約を結び、クラシック音楽としてはこれまでにないヒットを記録したアルバムをリリース。「ピアノ・ソナタ第30.31.32番」は、2007年度第45回レコード・アカデミー賞(器楽曲部門)を受賞。ショパン生誕200年にあたる2010年は、CD「Chopianism ショパニズム」、編著作『CDでわかる ショパン鍵盤のミステリー』(ナツメ社刊)などをリリースしている。
現在は、ショパンの生涯を映像とエピソードで綴る「ショパン鍵盤のミステリー」企画、「モーツァルト・ピアノ・ソナタ全曲演奏会」などのシリーズが進行しており、早くも大きな反響を呼んでいる。 2003年からは、地域社会の活性化と音楽文化の発展を目指し、大阪音楽大学特任教授、財団法人地域創造理事としても、積極的に活動している。
仲道 郁代オフィシャルウェブサイト
※上記は2010年9月8日に掲載した情報です

Q1.自分で影響を受けたと思われるアーティストは?

 お会いしたことはないけれど、ルービンシュタインかしら。私が生まれる前からレコードで聴かされて、もの心ついてもずっと彼の音を聴いて育ちましたから。自伝も笑ってしまうくらい面白いの。演奏家って2つのタイプがあると思うんですね。若い時から天才肌の人と、笑って楽天的で年を重ねて成熟していく人と。
ルービンシュタインはおそらく後者じゃないかしら?どちらかと言うと、私はこんな道を歩めたらなと・・・私にとって、彼は敬愛なるおじいさまなんです。

Q2.ヤマハピアノに対するイメージと印象は?

 子供の頃から馴れ親しんだ楽器ですし、とても愛情を持っています。私はヤマハのタッチが好きなんです。体に馴染むと言うのでしょうか、しっくりきますね。長い年月をかけて、その時その時で常に進化し続けているヤマハピアノのものづくりに対する姿勢はとても共感していますし、共に歩んでいるという意味でも、ずっと変わらぬ関係でありたいと思っています。
 それにしても今回のCFXには驚かせられました。ヤマハピアノの持つ最大の魅力である細やかな表現力はそのままに残しながら、ダイナミックさが加わりましたから。今までの進化とはもう別の次元であるように感じます。早く大きなホールで私も試してみたいと願っています。

Q3.あなたにとって音楽(ピアノ)とは?

 私にとって生きることとピアノは同義語なのです。

Q4.印象に残っているホールやライブハウスは?

 まだ一度しか演奏したことはありませんが、ウィーンのムジーク・フェラインザール(楽友協会ホール)。日フィルのヨーロッパ・ツァーでショパンのピアノ協奏曲No.1を弾かせていただきました。この舞台にブラームスも立って指揮をしたのかと思うと、それだけで特別な想いに駆られます。
 そして、コンピューターで音を制御・コントロールも出来なかった時代に、どうしてかくもまろやかな響きが出るのか、とても感動しましたね。

Q5.ピアノを学ぶ(楽しむ)方へのメツセージ

 ピアノは楽器の中で唯一、猫が踏んでも、赤ちゃんが触れてもちゃんと音が出る楽器なんですね。でも言葉に「言霊(ことだま)」があるように、音にも魂があります。例え猫であっても、初心者の方が鍵盤に触れても、その時の気持ちや魂が音に乗るんですよ。上手いとか下手とか関係なくて。ぜひピアノと戯れて下さい。ピアノが持つ素敵な音の響きに自分の気持ちを乗せて、ぜひ多くの方々に味わっていただきたいと思います。