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- pianist
練木 繁夫 - 1976年ツーソンのバイエニアル・ピアノ・コンクールと1979年ピッツバーグのスリー・リヴァーズ・ピアノ・コンクールで1位に輝く演奏を機に、ボストン響、シカゴ響、デンバー響、ピッツバーグ響、ミネアポリス響、ワシントン・ナショナル響等と共演の機会に恵まれる。アメリカ国外でもメキシコ国立響、フランス放送管、そしてN響を含む日本の主要なオーケストラと共演。また、76年より、チェロの巨匠ヤーノシュ・シュタルケルとともに世界各地を公演し、絶賛を浴びる。2009年10月、紀尾井ホールでの「デビュー30周年記念リサイタル」は、各方面から高い評価を得た。
室内楽奏者としてもヨーロッパ、アジア、北米のコンサートやフェスティバルに数多く出演。スイスのFestival der Zukunftの室内楽シリーズと霧島国際音楽祭に毎年出演している。2008年より、漆原啓子(Vn)との本格的なデュオを結成し、今後の活躍が益々期待されている。
93年第24回サントリー音楽賞を受賞。90年シュタルケルと収録したD.ポッパーの作品のCDが、グラミー賞のソリスト部門にノミネートされる。97年にはオール・シューマン・プログラムの「パピヨン」が、文化庁芸術祭賞作品賞を受賞。03年秋には著書「Aをください」(春秋社)を出版。
現在、インディアナ州立大学教授、桐朋学園特任教授、国立音楽大学招聘教授、相愛学園大学客員教授、エリザベート音楽大学非常勤講師、霧島国際音楽祭企画委員。2007年からは、東邦音楽大学、東邦音楽大学院にて定期的にマスタークラスを開講。
リサイタルのみならず、室内楽、オーケストラ共演と幅広く活躍中。
※上記は2014年11月25日に掲載した情報です
Q1.自分で影響を受けたと思われるアーティストは?
やはり長年パートナーを務めたチェロのヤーノシュ・シュタルケルと、インディアナ大学で教えを受けたジョルジュ・シェベックのおふたりですね。彼らからは、いまでも教えを受けているような感じがします。
Q2.ヤマハピアノに対するイメージと印象は?
私は子どものころからヤマハのピアノに親しんできました。銀座の旧ヤマハホールで弾かせていただいたことも、強烈な思い出として残っています。今回、ヤマハのCFXでショパンを弾きましたが、この楽器のすばらしい響きには大きな感動を得ました。ここまでくるのには、楽器製造に携わる多くの方々の日々のたゆまない努力と探求心、長年に渡るチャレンジ精神があったのだと思います。それがピアノを弾いていると、ひしひしと伝わってくるのです。今後もなおいっそういい楽器を目指して努力されるのでしょうが、その方たちの努力に見合う演奏をしたいと思います。
Q3.あなたにとって音楽(ピアノ)とは?
鏡でしょうか。自分を見ることのできる鏡。ピアノを弾いていると、自分がどういうことを考えているのか、いま何を思っているのかがその音でわかるのです。
Q4.印象に残っているホールやライブハウスは?
つい最近演奏しましたから、銀座のヤマハホールがとても印象深く残っています。海外ですと、ニューヨークのカーネギー・ホール。このステージでは、ラフマニノフをはじめとする多くの偉大なピアニストが演奏をしました。その歴史の重みが伝わります。あとはワシントンのジョン・F・ケネディ・センターのコンサートホールですね。
Q5.ピアノを学ぶ(楽しむ)方へのメッセージ
ピアノはきれいな音を出す楽器です。私はけっして打楽器ではなく、弦楽器のようだと思っています。いい音が出せるよう、自分の耳で自分が出した音を注意深く聴く、これが大切だと考えています。ぜひ、「音を聴くこと」を心がけてください。