第13回 東京JAZZ世界の一流アーティストをヤマハCFXがサポート
2014年9月6日、7日(国際フォーラム・ホールA)
世界の一流アーティストが年に1度集結し、最高のパフォーマンスを繰り広げる『東京JAZZ』。今回のメインプログラムは9月6日、7日の2日間、5千人を収容する東京国際フォーラム・ホールAで行われました。
THE JAZZ POWERと題された6日昼のプログラムでは、ジャズのセンスとラテン の情熱を併せ持つミシェル・カミロ氏とともに、上原ひろみさんが登場。互いのエネルギーと並はずれたテクニックを2台のヤマハCFXで炸裂させ、デューク・エリントンの《キャラヴァン》などでスリリングなプレイを展開。聴衆を興奮の渦に巻き込みました。
続くステージには、ランディ・ブレッカー氏(Trp)、マイク・スターン氏(G)らとともに、小曽根真氏が登場。トランペットやギターに寄り添いながらも随所でヤマハCFXの豊かな響きを放ち、成熟した大人のセッションを聴かせました。
THIS IS JAZZ と謳った7日昼のプログラムには、アコースティック・ジャズの巨匠、ケニー・バロン氏が、伝説的なジャズ・プレイヤーたちとのカルテットで登場。氏が奏でるヤマハCFXはリリカルで美しく、ロン・カーター氏のベースとひそやかに対話し、レニー・ホワイト氏のドラムスとしっとり溶け合います。《STABLEMATES》などスタンダード曲を中心にしたステージは、レジェンドたちだからこその豊かな趣に包まれていました。
続いて、小曽根真氏が自らのビッグバンド No Name Horsesを率いて登場。舞台にはクリスチャン・マクブライド氏(Bs)率いるバンドも並び、賑々しく華やかな雰囲気です。個人プレイ中心のマクブライド氏のバンドに対し、小曽根氏とNo NameHorses が演奏したのは、ピアノアンサンブルが緻密に絡み合う《ラプソディ・イン・ブルー》。バンドの分厚い音色とヤマハCFXの多彩な音色が、ぶつかり合い、交じり合って、これまでに聴いたことのない音楽に結実しました。さらに、小曽根氏書き下ろしの《Bouncing in two differentshoes》 を2つのバンドが演奏すると、会場は熱い歓声とスタンディングオベーションで奏者たちを称えました。
DISCOVER と銘打たれた同日夜のプログラムでは、ジャズ界の異才、菊地成孔氏のもとで結成されたスモールオーケストラ、ペペ・トルメント・アスカラールのピアニストとして、林正樹氏が登場。さまざまな音楽の要素が組み合わされた独特の音楽世界にヤマハCFXがよく応えました。
延べ8万9千人が来場した『第13回東京JAZZ』の大トリとして登場したのは、上原ひろみさんのザ・トリオ・プロジェクト。1曲目の《MOVE》からメンバーのテンションとパワーは全開で、会場もヒートアップ。ヤマハCFXの多彩な音色を生かし切る疾走感あふれるパフォーマンスで聴衆を熱狂させました。
Text by ピアノの本 編集部