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- pianist
斎藤 雅広 - 東京芸術大学出身。18歳で第46回日本音楽コンクールに優勝、翌年NHK交響楽団との共演でデビュー、「芸大のホロヴィッツ」と称される。 その後、巨匠チェルニー=ステファンスカに才能を認められ内弟子としてポーランドで学ぶ。 高度な技巧に支えられた自由闊達で雄弁なスタイルは絶賛を受け、ウィーンフィルやベルリンフィルのメンバーらと共演を重ねる他、アライサ、クラウゼ、ラ・スコーラ等の世界の名歌手からも信望が厚く、歌曲伴奏でも我国最高の名手という評価を不動のものとしている。 NHK名曲アルバム、ベストオブクラシック、ニューイヤーオペラコンサートなど、数多くの放送に出演。 またNHK教育テレビ「趣味悠々」講師、NHK教育テレビ「トゥトゥアンサンブル」の「キーボーズ」、テレビ東京「たけしの誰でもピカソ」、日テレBS「ブラボー!クラシック」、NHK「きよしとこの夜」「親と子のTVスクール」など、エンターテイメントなTV出演も多数。 NHKニューイヤーコンサート名古屋ほかコンサートの司会も好評。また作曲・編曲も手がけ、多数の楽譜が出版されている。CDは「ヴィルトゥオーゾ・展覧会の絵」などのソロから室内楽・共演盤など34枚に及び、リリースの度に大きな話題となっている。 2007年にはデビュー30周年を迎え、記念コンサートを大成功させ、2012年はデビュー35年記念盤『79年のリサイタル』 が音楽各紙に絶賛され、その存在感をさらに大きくした。 今、日本で最も広いファン層と知名度を持つベテラン・アーティストとして、文字通りマルチな活動を展開中。
斉藤雅広オフィシャルサイト
※上記は2017年3月8日に掲載した情報です。
Q1.自分で影響を受けたと思われるアーティストは?
アルフレッド・コルトー、サンソン・フランソワ、ウラディーミル・ホロヴィッツ。そしてフランク・シナトラ。シナトラはさりげなくうたっているのに味わい深い。生き方にも惹かれています。
Q2.ヤマハピアノに対するイメージと印象は?
音のパレットがとても豊か。その色彩の広がりが、ピアニストに創造力と想像力を与えてくれます。
Q3.あなたにとってピアノとは?
ぼくはピアノしかできない。でも、ピアノだけは自信がないんです。母がいうには、それはぼくがピアノだけは真剣にやっているからだと。他のことは全部100パーセントうまくこなせる自信があるのに(笑)、ピアノだけは何年弾いても自信がない。それだけ簡単ではないということです。
Q4.印象に残っているホールは?
静岡音楽館AOIです。響きがとても落ち着いている感じがします。新しいヤマハホールも気に入っています。武蔵野市民文化会館小ホールもよく演奏します。ここは昔からぼくにとって、きびしい修行の場でした。大阪のいずみホールは、1990年の開館時にヤナーチェク・カルテットとオープニングで演奏しました。それ以来、思い出のホールです。
Q5.ピアノを学ぶ(楽しむ)方へのメッセージ。
ホロヴィッツがベートーヴェンを演奏するときに、バックハウスのところへいって演奏を聴いてもらったという話がありますが、やはりクラシックは伝統が大切ですからこうしたことは必要でしょうね。日本の伝統芸能でも、若手が大御所のところへいって助言をもらう。その姿勢が大切だと思います。クラシックは伝統を無視できない。ピアノを学ぶ人は、それを大切にしてほしいですね。ピアノを楽しむ人もまた、伝統に根差したクラシック音楽のすばらしさを体感してほしいと思います。
ぼくは人生をやり直せるなら、スタニスラフ・ネイガウス(1927~1980 ロシア)と、ニコール・アンリオ=シュバイツァー(1925~2001 フランス)に師事したい。実はチャンスがあったのに見送ってしまったのです。かけがえのない音楽の神髄を学べたのにね。
CD情報
- メランコリー
- 「レコード芸術」特選盤
デビュー40周年を迎える円熟の
ピアニスト 選りすぐりの愛奏曲集!
ナミ・レコード
WWCC-7826
2,500円+税
発売中